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2026年

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    激しい腹痛と嘔吐は危険信号?腸閉塞(イレウス)の症状・原因と治療法

    激しい腹痛と嘔吐は危険信号?腸閉塞(イレウス)の症状・原因と治療法

     突然発生する激しい腹痛や何度も繰り返す嘔吐、お腹の著しい張り——。このような症状に襲われた際、注意すべき病気のひとつが「腸閉塞(イレウス)」です。腸管内で食べ物やガスが滞留してしまう病態であり、対応が遅れると腸管の壊死や穿孔を引き起こし、生命に関わる恐れがあります。

     この記事では、症状や原因、病院で行われる検査から最新の治療方針までを分かりやすく解説します。

    腸閉塞は時間との勝負!早期のCT検査と適切な減圧・手術判断が運命を分ける

     治療において最も重要なのは、「便やガスが止まり、激しい腹痛や嘔吐がある場合は、一刻も早く医療機関を受診して原因を特定すること」です。

     ただの便秘とは異なり、適切な減圧処置や場合によっては緊急手術が必要となる事態になり得ます。近年は腹部造影CT検査の精度が向上し、閉塞の位置や血流障害の有無をすぐに評価できるようになりました。血流が保たれている場合は絶食と点滴による保存的治療で治癒することも多いですが、血流障害(絞扼)が疑われる場合は一刻を争う手術が必要になります。自己判断で下剤を服用したり様子を見たりすることは危険ですので避けてください。

    危険なサインを見逃さない!代表的な症状

     発症すると、腸管内に内容物が溜まり、圧力が上昇することで特有の症状が現れます。特に代表的な以下の症状に注意が必要です。

     最も特徴的な症状は、周期的に強くなったり弱くなったりを繰り返す波のある腹痛です。これは、詰まった箇所を破ろうと腸管が激しく収縮するために起こります。また、流れを失った消化液や食べ物が逆流することによる吐き気・嘔吐も起こります。進行すると便のような匂いのする吐物を吐き出すこともあります。さらに、お腹全体がパンパンに張る腹部膨満感が現れ、完全に閉塞した状態では排便および排ガス(おなら)が停止します。

     なお、激しい痛みが絶え間なく続く場合や、発熱・冷や汗・脈拍の急増を伴う場合は、腸管への血流が途絶えている危険な状態が疑われます。このサインが出た場合は、直ちに救急外来を受診しなければなりません。

    なぜ腸が詰まるのか?主な原因と分類

     腸管が物理的に塞がる「機械的イレウス」と、腸の動き(蠕動運動)が停止する「機能的イレウス」に大別されます。

    機械的イレウスの主な原因

    1. 術後癒着(癒着性イレウス):過去に受けた腹部手術の影響で腸管同士や腹壁がくっつき、折りたたまれることで発生します。腸閉塞全体の過半数以上を占める原因です。
    2. 大腸がんなどの腫瘍:がん病変が大きくなり、内腔を直接塞ぐことで起こります。高齢者で明確な手術歴がない場合は、まず腫瘍による閉塞が疑われます。
    3. ヘルニア嵌頓(かんとん):足の付け根などの隙間に腸がはまり込み、抜けなくなって締め付けられる状態です。
       

     一方の機能的イレウスは、腹膜炎の炎症や全身麻酔の影響、または薬剤の副作用などによって腸の神経・筋肉の働きが麻痺することで引き起こされます。

    病院で行われる診断・検査方法

     医療機関では、問診・診察から画像診断までを行い、病状の緊急度を見極めます。

     まず問診にて過去の手術歴や痛みの経過を確認し、聴診器でお腹の音(金属音と呼ばれる特徴的な高音など)を聴取します。続いて行われる腹部X線(レントゲン)検査では、腸管内に溜まった気体と液体が二層に分かれる「ニボー(鏡面像)」と呼ばれる像の有無を確認します。

     重要な役割を果たすのが「腹部造影CT検査」です。CT画像を解析することで、詰まっている正確な位置、閉塞を引き起こしている原因(腫瘍やヘルニアなど)、そして何より「腸管への血流量が低下していないか」を評価できます。あわせて行われる血液検査では、脱水の程度や炎症反応、筋肉壊死の指標などを確認します。

    腸閉塞の治療プロセス

     治療方針は、血流障害の有無と閉塞の原因によって「保存的治療(手術を行わない治療)」か「外科手術」かになります。医療診療指針においても、痛みを適切に和らげつつ迅速に病態を鑑別することが推奨されています。

     血流障害がない癒着性イレウスの場合、まずは保存的治療が選択されます。食事と水分摂取を止める「絶食」を行い、必要な水分や電解質は点滴で補給して腸管を休ませます。お腹の張りが強い場合は、鼻から「胃管」や「イレウス管」と呼ばれる細いチューブを挿入し、減圧を行って腸管内のガスや液体を直接排出します。

     一方で、腸管が締め付けられて血流が途絶えている「絞扼性(こうやくせい)イレウス」と診断された場合や、保存的治療を続けても改善が見られない場合は、外科的手術へ切り替えます。手術では、癒着の剥離、壊死した腸管の切除と再建、あるいはヘルニアの修復などを行います。病態や施設の状況によっては、傷口が小さく回復が早い腹腔鏡手術や、大腸がんによる閉塞に対して内視鏡下でステント(広げる金属網)を留置する先進的な治療も選択されます。

    終わりに:再発を防ぐための生活習慣と予防策

     特に腹部手術を受けた経験がある人は、日常生活において腸に負担をかけない工夫を継続することが予防に繋がります。

     食事面においては、「一気にドカ食いをしない腹八分目の徹底」と「一口あたりよく噛んで食べる習慣」が重要です。食物繊維の過剰摂取は、かえって狭窄部に詰まるリスクを高める場合があるため注意しましょう。ごぼうやキノコ類、海藻類などを摂る際は、細かく刻んで調理し、十分な水分と一緒に摂取することが推奨されます。

     また、適度なウォーキングなどの運動はお腹の動きを活発にし、便秘を防ぐ効果があります。万が一、再び強い腹痛やお腹の張りを感じた場合は、無理をして自宅で様子を見ず、早めに主治医や医療機関にご相談ください。

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