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猛暑に増加!耳の痛みや痒みをもたらす「外耳炎」の正体と、今すぐ実践できる予防・対処法
ビジョナリー編集部 2026/08/27
気温と湿度が上昇する夏は「外耳炎(外耳道炎)」を発症する患者数が増加する時期です。この記事では、夏に増える背景から、耳を傷つけない予防法、発症した際のアプローチまでを解説します。大切な耳の健康を守り、夏を快適に過ごすための知識を深めていきましょう。
どのような病気か
外耳炎とは、耳の入口から鼓膜までを結ぶ「外耳道」というパイプ状の領域に、細菌や真菌(カビ)が繁殖して炎症を起こす病気です。
初期段階では軽度のかゆみや違和感から始まりますが、進行すると耳たぶを少し引っ張ったり、あごを動かしたりするだけで激痛が走るようになります。さらに悪化すると、炎症によって外耳道が腫れ上がり、黄色い耳だれが出たり、耳が詰まったような感覚を覚えて聞こえにくくなったりすることもあります。
なぜ夏に急増するのか
夏に多発する背景には、季節特有の環境変化と行動パターンが関係しています。
第一に、海水浴やプール、川遊びなどによって耳に水が入る機会が増えます。耳の中に水が長時間残ると、皮膚がふやけてバリア機能が低下します。そこへ、近年の猛暑による大量の汗や高い湿度も加わることで、外耳道内は細菌やカビにとって格好の繁殖温床へと変化するのです。
第二に、耳に水が入った不快感から、綿棒や耳かきを使って強く擦ってしまう行動が挙げられます。湿って柔らかくなった外耳道の皮膚は非常にデリケートであり、少しの刺激で目に見えない小さな傷がついてしまいます。その傷口から細菌が侵入し炎症を引き起こしてしまうのが、夏の外耳炎の典型的なメカニズムです。
現代人ならではの盲点!イヤホンの使いすぎにも注意
水遊びだけでなく、日常的な習慣が原因で引き起こすケースも増えています。特に注意したいのが、イヤホンや補聴器などによる外耳炎です。
耳穴を塞ぐイヤホンを長時間つけっぱなしにすると、耳道内の通気性が悪くなり、汗や湿気がこもって高温多湿な環境が作り出されます。この状態でイヤホンの着脱などで摩擦が加わると、皮膚に微細な傷がつき、細菌やカビが一気に繁殖しやすくなります。
夏の暑い時期は、1〜2時間ごとにイヤホンを外して耳の中を休ませる「耳の休憩時間」を設けることが大切です。また、イヤーピースを定期的に消毒・清掃し、清潔に保つことも予防につながります。
耳を守るための効果的な予防法
予防のために重要なのは、耳道の自浄作用とバリア機能を損なわないことです。
まず見直すべきは耳掃除の習慣です。人の耳には、古い皮膚やゴミを自然と外へ押し出す自浄作用が備わっています。そのため、普段の耳掃除は月に1〜2回程度、耳の入口から1センチほどの範囲を優しく拭うだけで十分です。奥まで綿棒を押し込むと、耳垢を奥へ詰めてしまったり皮膚を傷つけたりする原因になります。
また、水泳やマリンスポーツを楽しむ際は、耳栓を活用して水の侵入を物理的に防ぐことが効果的です。もし耳に水が入ってしまった場合は、無理に綿棒で掻き出そうとせず、水が入った方の耳を下に向けて頭を軽く傾け、自然に水が抜けるのを待ちましょう。残った水分は、ティッシュペーパーの角をこより状にして耳の入口へ軽く当てて吸い取るのが安全です。
なってしまった場合の対処法
「耳が痛い」「痒くてたまらない」と感じたら、まずは触らないことが重要です。指や綿棒で触れてしまうと、新たな細菌が入り込んで症状が悪化したり、炎症が深部に広がったりする危険性があります。
痛みが強くて辛い夜間などは、冷水で濡らしたタオルや保冷剤を薄い手ぬぐいに包み、耳の裏側や周囲に当てて患部を冷やすと痛みが和らぎます。どうしても痛みが我慢できない場合は、市販の解熱鎮痛薬を一時的に服用するのも有効な応急処置です。
ただし、これらはあくまで一時的な気休めに過ぎません。痛みが引いたように思えても根本的な原因菌は残っているため、耳鼻咽喉科を受診しましょう。自己判断で手元にある市販の点耳薬や以前処方された薬を使用すると、原因が細菌なのかカビなのかによって逆効果になる恐れがあります。医療機関では、専門の器具による耳内の洗浄と消毒を行った上で、原因菌に合わせた適切な抗菌薬やステロイドの点耳薬・内服薬が処方され、短期間での回復が期待できます。
正しい知識と適切なケアで夏を快適に
水分の付着による皮膚の軟化と、違和感からくる触りすぎが重なることで、夏の外耳炎は発生しやすくなります。予防の基本は「耳掃除をしすぎないこと」と「水が入っても無理に擦らないこと」です。
痛みや痒みが生じた場合は触らずに冷やし、できるだけ早く耳鼻咽喉科の医師に相談してください。サインを見逃さず正しいアプローチを行うことで、爽やかで楽しい夏を過ごしましょう。


