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FIFAランキングの複雑な仕組みと、日本代表が“ポット1”に入る条件
サッカーW杯2026特集 | 受け継がれる歓喜、世界最高峰の戦いビジョナリー編集部 2026/06/04
サッカーの国際試合があるたびに、必ず話題にのぼる「FIFAランキング」。実は、ワールドカップの組み合わせ抽選や、世界の勢力図を見極めるための重要な指標なのです。
どのような仕組みか
FIFAランキングとは、国際サッカー連盟(FIFA)が加盟する世界211の国・地域の代表チームの「公式戦での成績」を数値化し、順位づけしたものです。年に複数回、最新の試合結果を反映して更新され、国際Aマッチ(代表同士の公式戦)の成績が重要な評価基準となっています。
導入された1993年以来、その算出方法は時代とともに改良が重ねられてきました。2018年以降は「SUM(サム)」と呼ばれる新しい方式が採用され、より実力を反映しやすい仕組みへと進化しています。
ポイント計算の基本
「勝てば上がる」だけではないのがこの指標の奥深さです。計算方法は、「試合の重要度」「対戦相手の強さ」「大会の種類」といった複数の要素が絡み合っています。具体的には、ワールドカップ本戦や大陸選手権の決勝トーナメントなど、世界的な注目度が高い大会での勝利ほど高いポイントが付与されます。
また、勝利への期待値が考慮されるのも特徴です。期待値とは「その試合でどちらが有利か」という下馬評のようなもので、格上が格下に勝ってもポイントはあまり加算されませんが、逆に格下が勝つと大幅なプラスとなります。計算式は複雑ですが、要は「どんな相手に、どんな舞台で、どんな結果を出したか」が反映されているのです。
ランキングが低いと損をする理由
このランキングは、サッカーワールドカップ(W杯)の組み合わせ抽選、いわゆる「ポット分け」に直結する非常に重要な指標です。ポット分けとは、出場国を予選グループに振り分ける際に、上位の国々(例年ではトップ7+開催国)を「第1ポット」として扱い、予選から強豪国同士が激突するリスクを減らすことができます。(同じポットの国が同じ予選グループにならない仕組みです)
順位が低いと「第2ポット」や「第3ポット」になり、抽選の運に左右されやすくなります。最悪の場合、「死の組」と呼ばれる強豪揃いのグループに放り込まれ、初戦から厳しい戦いを強いられることもしばしばです。出場国が48カ国に拡大した2026年大会でも、日本代表は「ポット2」に位置しており、ポット1の超強豪国と同組になる壁に直面しています。
日本代表の現在地と世界の勢力図
2026年4月1日発表の最新FIFAランキングによると、日本は18位となっており、アジア勢の中ではトップクラスの実力を誇っています。
世界に目を向けると、上位にはフランス、スペイン、アルゼンチン、イングランド、ポルトガル、ブラジルなど、世界の名だたる強豪国がひしめいています。たとえば、1位のフランスは1877.32ポイント、日本は1660.43ポイントと、まだ大きな差があるのが現実です。
とはいえ、10年前や20年前と比べれば、日本代表は確実にランキングを上げてきました。直近のW杯やアジアカップでの成績が、その成長の証しといえるでしょう。
ランキングの弱点
しかし、ランキングが“絶対的な強さ”を示すものかというと、決してそうではありません。ここにはいくつかの課題が潜んでいます。たとえば、公式戦が少ない地域や、大会開催国として予選を免除される国は、親善試合ばかりが増え、ポイントを稼ぎにくくなります。結果として、実力は高いのに一時的にランキングが下がるという現象が起きます。また、南米やアフリカには「ランキングはそこまで高くないのに、実際に対戦すると手強い」伏兵が少なからず存在します。
計算方式も改良が重ねられていますが、「直近の成績が反映されすぎている」「特定の大陸の国に有利・不利が出やすい」といった課題も指摘されています。
日本代表が目指す次の一手
これから先、日本代表がワールドカップでトップを目指していくためには、どんな戦略が必要なのでしょうか。まず考えたいのは、さらにランキングを上げて「第1ポット」入りを狙うことです。これが現実になれば、本大会での組み合わせが飛躍的に有利になります。現在のトップ7を見ても、安定して上位にいるのは欧州や南米の伝統国。日本がそこに食い込むには、積極的に強豪国と対戦し、勝利や引き分けを積み重ねることが不可欠です。
また、アジアカップやW杯予選での安定した勝利も欠かせません。計算方式上、強い相手に勝つことはもちろん、格下相手に取りこぼさないことも重要です。
守りに入るのではなく、積極的なチャレンジで世界を驚かせるような結果を追い求める。その積み重ねが、やがて日本代表を世界のトップへと押し上げる原動力になるはずです。


