悲運の負傷から立ち上がる三笘薫・南野拓実
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W杯のピッチに立てなかった世界的スターたち
サッカーW杯2026特集 | 受け継がれる歓喜、世界最高峰の戦いビジョナリー編集部 2026/06/08
4年に一度だけ訪れる“サッカーの祭典”、FIFAワールドカップ。2026年夏、アメリカ・カナダ・メキシコという3カ国共同開催のもと、新興国の台頭や予想外のドラマが生まれると、多くのサッカーファンが期待を膨らませていたことでしょう。
しかし、華やかな舞台の裏には、世界にその名を轟かせながらも、この大舞台に立てなかった名手たちがいます。国を背負う重圧と運命の綾が、時に“夢の舞台”を閉ざします。
出場枠拡大でも消えた“輝き”──なぜ名門国が消えたのか?
今回のワールドカップは、かつてないほど多様性に富んだ大会となりました。従来の32カ国から48カ国へと拡大されたことで、今まで出場が叶わなかった国々が夢を掴む光景が見られるようになりました。ウズベキスタンやヨルダンなど、初出場国が話題となり、世界中で“サッカー熱”はさらに高まっています。
そんな中、多くの人が不思議に思うのが「なぜ、これほど枠が増えたのに、イタリアやポーランドといった強豪国が姿を消したのか?」という点です。ここには、欧州予選の過酷な現実が横たわっています。ヨーロッパでは、トップレベルの国がひしめき合い、1試合ごとに命運が左右される“プレーオフ”が設けられています。一発勝負で敗れれば、どれだけ歴史と実力を誇る国でも、容赦なく大会から姿を消すことになります。
また、サッカーの勢力図も変わり続けています。アフリカやアジアからは新たな力が台頭し、南米や欧州の中堅国も、油断のならない存在となりました。これまで“常連”だった国々も、世代交代の波や戦術の変化、あるいは選手層の薄さに苦しみ、涙をのむ場面が増えているのです。
レヴァンドフスキ──孤高の点取り屋、最後の夢は届かず
ロベルト・レヴァンドフスキは、現代サッカーにおいて“完璧なストライカー”と呼ばれてきた人物です。ドイツ・ブンデスリーガのバイエルン・ミュンヘン時代には、1シーズン41ゴールという前人未到の記録を打ち立て、バロンドール候補にも幾度も名を連ねてきました。バルセロナに移籍後も年齢を感じさせない得点力で、ラ・リーガの得点王を獲得するなど、その存在感は衰えることを知りません。
しかし、今回のワールドカップ予選で、彼の“代表としての夢”はついえました。ポーランド代表は、グループリーグで苦戦を強いられ、プレーオフに進出。最後の決戦でスウェーデンに痛恨の敗戦を喫し、出場権を逃しました。彼は前線で孤軍奮闘し続けましたが、相手守備陣の厳しいマークと、チーム戦術の限界が重なり、エースへの“過度な依存”が逆にチーム全体の息苦しさを生んでしまいました。
この敗退は、彼のキャリアにおける“最大の痛恨”とも言えるでしょう。37歳という年齢を考えれば、次のワールドカップは現実的には極めて厳しい挑戦です。敗退後のインタビューで、彼自身も「これが最後かもしれない」と苦しい胸の内を明かしました。近年は食事管理やトレーニングに人一倍こだわり、プロフェッショナルの鑑と称されてきた姿勢は、代表の若手選手たちにも大きな影響を与えてきました。
今後、彼の進む道は、クラブでの戦いにさらに重きを置くことになるでしょう。バルセロナでの契約や、欧州チャンピオンズリーグのタイトル獲得を目指し続けることで、“ピッチでの存在価値”を示し続ける覚悟です。代表での区切りが訪れても、彼のプロフェッショナリズムは、サッカー界に伝説として語り継がれていくに違いありません。
ドンナルンマ──守護神の孤独とイタリアの苦悩
ジャンルイジ・ドンナルンマは、16歳で名門ミランの正GKに抜擢され、その後はイタリアの絶対的守護神として世界に名を馳せてきました。ユーロ2020での活躍は記憶に新しく、PK戦での鬼気迫るセーブでイタリアを欧州制覇に導き、大会MVPにも輝きました。クラブでも、パリ・サンジェルマンからマンチェスター・シティへと移籍し、頂点を目指して戦い続けています。
しかし、そんな頂点に立った経験を持つ男にも、“ワールドカップの舞台”は遠い存在となりました。イタリア代表は、今大会でも予選での苦戦が続き、最後はヨーロッパ・プレーオフの決勝でボスニア・ヘルツェゴビナとのPK戦に敗れました。3大会連続で本大会出場を逃したことは、サッカー大国イタリアにとっても、彼にとっても、耐えがたい現実です。
イタリア代表の苦しみは、攻撃の決定力不足と、勝負どころでの“勝ち切る強さ”の欠如に集約されます。どれだけスーパーセーブを連発しても、チーム全体の流れを変えることはできませんでした。彼自身も「守護神」としての仕事を全うしつつ、キャプテンとして“チーム再建”への覚悟を語っています。
スター不在の波紋と新時代の胎動──サッカー界はどう変わるのか
大会の主役となるべきスター選手が不在となったとき、サッカー界はどのような変化を迎えるのでしょうか。世界的タレントがピッチに立たない現実は、大会のマーケティングや視聴率、ファンの熱狂度にも少なからず影響を及ぼします。特に、彼らが持つ“物語性”や“カリスマ性”は、世界中のメディアやスポンサーにとっても重要な要素でした。
一方で、スター不在の大会は“新たなヒーロー誕生”の舞台ともなります。今回、ウズベキスタンやヨルダンといった新興国が本大会に名を連ね、若き才能たちが次々と頭角を現しています。“どこからでも新星が生まれる”というワクワク感が生まれ、サッカーという競技が持つ“予測不能な魅力”が一層際立っているのです。
今後、サッカー界は“群雄割拠”の新時代に突入していくでしょう。伝統と実績を誇る名門国だけでなく、初出場国や下剋上を狙うダークホースが、世界の舞台で主役の座を争う。ファンとしては、これまで以上に“新しい楽しみ方”を見つけることができる時代に突入しています。


