【FIFAワールドカップ2026】スウェーデン代...
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【FIFAワールドカップ2026】「守りの要塞」から「欧州屈指の矛」へ。新生スウェーデンを解剖、日本が突くべき“2つの急所”
サッカーW杯2026特集 | 受け継がれる歓喜、世界最高峰の戦いビジョナリー編集部 2026/06/15
2026年FIFAワールドカップ。この大会で日本代表がグループステージを突破できるかどうかのカギを握るのが、「北欧の雄」スウェーデン代表との戦いです。
新生スウェーデンの正体
背の高い選手が空中戦で圧倒し、守備を固めてロングボールでチャンスを狙う伝統的スタイル。これがスウェーデンのイメージでした。しかし、2026年大会では大きく様変わりしています。
かつての「守りの要塞」は、今やヨーロッパのトップリーグでゴールを量産する若きタレントの宝庫に変貌しました。リヴァプールで活躍するアレクサンダー・イサクや、アーセナルのストライカー、ヴィクトル・ギェケレシュは、欧州でその名を轟かせるワールドクラスの選手です。彼らの存在が攻撃力をこれまでになく引き上げています。
指揮を執るのはイングランド出身のグレアム・ポッター監督です。彼はスウェーデンの小クラブ、エステルスンドを欧州カップ戦まで導いた手腕で知られています。ポッター監督のもと、「組織の堅さ」に加え、個の打開力と爆発的な攻撃力を併せ持つ、現代的な攻撃型チームへと進化しました。
強力な「矛」と変化した「盾」
彼らの戦い方には、これまで以上に「矛」と「盾」の両面で変化が見られます。
まず、攻撃面では驚異的な個人能力を生かしたショートカウンターが大きな武器です。ボールを奪った瞬間、前線に配置されたイサクやギェケレシュにボールが集まります。彼らは一瞬の加速と洗練されたテクニックで、相手守備陣を切り裂きます。さらに、ウイングのアンソニー・エランガが縦への推進力を発揮し、サイドからの攻撃にも厚みを持たせています。
また、サイドアタックも重要な要素です。サイドバックが高い位置まで上がり、素早いクロスやカットインを織り交ぜることで、多彩な攻撃パターンを披露しています。これにより、中央だけでなく左右両サイドからゴールを脅かす立体的な攻めが可能となっています。
一方、守備面にも変化が訪れています。かつては自陣深くにブロックを敷き、堅牢な組織で相手の攻撃を跳ね返すスタイルが主流でした。しかし、今や前線からのハイプレス(高い位置での集団的なボール奪取)が主役になっています。前線や中盤の選手が積極的に相手へプレッシャーをかけ、高い位置でボールを奪い返すことで、二次攻撃につなげています。
日本が警戒すべきキーマン
日本代表が勝ち点を奪うために、無視できないキーマンがいます。
まずは、攻撃の切り札であるアレクサンダー・イサク。リヴァプールでの活躍も記憶に新しく、ゴール前で一瞬の隙を見逃さない嗅覚と、巧妙なドリブルで相手ディフェンスを翻弄します。彼を止められるかどうかが、勝敗を大きく分けるポイントになります。
次に、中盤の司令塔として君臨するマティアス・スヴァンベリ。視野の広さと正確なパスで攻撃のリズムを作り、決定的な場面ではアシストも狙います。彼がボールを持つと、ピッチ全体が動き出すような印象さえ受けるでしょう。彼の存在が、スウェーデンの攻撃をよりダイナミックにしています。
そして、守備の要であるヴィクトル・リンデロフ。アストンビラでプレーする彼は、最終ラインを統率するリーダーです。高さとフィジカルの強さはもちろん、危機察知能力にも優れています。セットプレー時には、攻撃でも守備でも存在感を発揮し、日本のゴールに立ちはだかる最大の盾となるでしょう。
スウェーデンが抱える構造的課題
最大のポイントは、攻撃的になった分、守備のバランスが崩れやすいことです。前がかりになることで、後方に広いスペースが生まれやすくなっています。特に、センターバックのスピード不足が露呈する場面も少なくありません。相手の素早いカウンターや抜け出しに対して、対応が遅れる傾向があります。
また、攻守の切り替え、いわゆる「ネガティブトランジション」の局面で、組織が間延びする瞬間が目立ちます。攻撃から守備への切り替え時に、中盤と最終ラインの間に広いスペースができるため、そこを突かれると一気にピンチに陥ります。欧州予選や親善試合では、この弱点を突かれて失点するケースも見受けられました。
さらに、試合展開によっては感情的になりやすく、冷静さを欠く場面もあります。例えば、劣勢の際に選手同士の連携が乱れ、全体が間延びしてしまうことも。個の力は高いものの、組織としての安定感に課題が残るのが現実です。
日本代表が勝機を掴むための条件
まず最初に重要なのは、前半のゲームコントロールとトランジション(攻守の切り替え)の勝負です。スウェーデンのハイプレスに慌てることなく、冷静にボールを回し、相手が前掛かりになった瞬間に背後のスペースを突く。特に、奪ったボールを素早く前線へ送り出す意識が求められます。トランジションの速さを武器にできれば、守備の隙を突いて決定機を生み出せるでしょう。
次に、サイドでの主導権争いが鍵となります。日本の特徴であるスピードのあるウイング陣が、相手サイドバックを自陣に押し込むことができれば、相手の攻撃の起点を封じつつ、こちらの攻撃の幅も広がります。スウェーデンがサイドからの攻撃を得意としているだけに、ここで主導権を握ることが、流れを引き寄せるポイントです。
そして最後に、セットプレーでの徹底した警戒が不可欠です。北欧特有の体格的優位性は健在です。コーナーキックやフリーキックの場面では、相手の高さや強さに怯まず、集中力を維持し続けることが必要です。守備だけでなく、攻撃のセットプレーでも一瞬の隙を見逃さず、ゴールを狙う意識が大切になります。
グループステージ最終戦、舞台はダラス。ここで日本が歴史を塗り替える瞬間が訪れることを、心から期待しています。


