【FIFAワールドカップ2026】スウェーデン代...
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【FIFAワールドカップ2026】失点ゼロでW杯へ。ラムシ率いる“カルタゴの鷲”チュニジアが完成させた「鉄壁の5バック」の正体
サッカーW杯2026特集 | 受け継がれる歓喜、世界最高峰の戦いビジョナリー編集部 2026/06/15
北中米ワールドカップがついに幕を開けました。日本代表がグループステージ突破へ挑む中、アフリカ予選を「失点ゼロ」で駆け抜けた鉄壁の守護者、“カルタゴの鷲”ことチュニジア代表が立ちはだかります。
新生チュニジアの驚異的な“盾”
今回の大陸予選で彼らが見せたパフォーマンスは、まさに衝撃的でした。アフリカ大陸の過酷な最終予選で10試合を戦い抜き、その全てでゴールを許さなかったのです。9勝1分け、そして“無失点”という数字は、組織的なディフェンス力が高まっている証拠と言えます。
その背景には、2026年初頭のアフリカネイションズカップでの失意の敗退がありました。これを機に、代表チームは大きな転換期を迎えます。新たに指揮を執ることになったのは、フランス出身でありながらコートジボワール代表や欧州クラブで豊富な実績を持つサブリ・ラムシ監督。彼は従来の4バックから、より中央を厚く守れる「3-5-2」システムへの移行を決断しました。
このシステム変更が功を奏し、伝統的な粘り強さに加えて、中央突破を極限まで許さない守備ブロックが完成しました。サイドで相手を外に追いやり、ゴール前では5人が一斉に壁となる。相手の攻撃を跳ね返し、ボールを奪えばすぐさま縦に速く展開する。「守ってカウンター」スタイルに磨きをかけた新生チュニジアが生まれたのです。
日本が警戒すべきキーマン
今大会のチュニジア代表には、欧州のトップリーグで活躍する実力者が揃いました。
なかでも最重要人物といえるのが、ハンニバル・メイブリです。まだ23歳ながらプレミアリーグのバーンリーで中心選手となり、代表でもすでに50試合近く出場している若き司令塔。闘志と冷静さを併せ持ち、彼が中盤で自由にボールを持つと、一気に試合の流れが変わってしまいます。彼の動きを封じられなければ、どんな強豪相手でも危険な存在となるでしょう。
続いて、守備の要として欠かせないのがエリス・スキリ。ドイツ・フランクフルトで鍛え上げられたこのアンカーは、バイタルエリア(ゴール手前の重要なスペース)を徹底的に守ります。対日本では、彼の前にスペースを与えてしまうと、ボールの配給だけでなく自ら攻め上がる場面も増え、守備陣の負担が急増します。
さらに、日本のサイドを脅かすのがアリ・アブディです。フランスのニースでプレーする左ウイングバックであり、直近1年半で5得点4アシストという攻撃型ディフェンダーです。彼のオーバーラップを止めることは、日本のウイングに課せられた課題となるはずです。
直近の親善試合で見えた弱点
アフリカ予選では絶対的な守備力を誇っていましたが、直前の国際親善試合で思わぬ落とし穴が露呈しました。W杯開幕の2週間前、オーストリアとベルギーを相手に連続して敗戦を喫したのです。特にベルギー戦では0-5の大敗。数字だけ見れば「守備崩壊」とも受け取れますが、この結果にはいくつかの事情が隠れています。
オーストリア戦はアウェーでの厳しい試合でしたが、内容自体は拮抗したものでした。低い位置でブロックを敷き、相手の攻撃を中央で食い止め続けていました。しかし、唯一の失点が勝敗を分け、そのまま0-1で終了。決して悪い内容ではありませんでした。
問題はベルギー戦です。前半はなんとか耐えていたものの、62分に若手アタッカーのイスマエル・ガルビ選手が2枚目のイエローカードで退場。ここから数的不利となり、守備組織が一気に崩壊。0-5という厳しい結果に終わりました。
この2試合で明らかになったのは、「世界トップクラスの攻撃に押し込まれると、守備ブロックが整う前に失点する」こと。そして、思い通りに試合が進まないと熱くなりやすく、カードが増えて自滅しやすい一面も持ち合わせています。アフリカ勢によく見られるこの「メンタルの隙」は、接戦になったときに意外な決定打となりうるのです。
【日本代表の対策】カルタゴの鷲を仕留める勝機
第一に、「遅攻」は避けるべきです。チュニジアは5バックでブロックを敷くと、その守備は鉄壁となります。ゆっくりとボールを回しても、スペースはほとんど生まれません。日本の武器である快速ウイングの突破力を最大限に活かし、相手ウイングバックが前に出た際の裏のスペースを一気に突くことが、有効な攻撃パターンとなるでしょう。相手が守備を固める前に、素早いカウンターで決定機を生み出す必要があります。
次に、中盤での主導権争いが勝敗を分けます。チュニジアはスキリ選手やケディラ選手を中心に、中盤でボールを奪い攻撃のスイッチを入れるのが得意です。ここを日本のプレッシングで封じ、自由にさせなければ、必然的に攻撃は単調になります。中盤の「潰し合い」を制することで、試合の流れを完全に掌握できるはずです。
そして、何より重要なのが「先制点」です。チュニジアは先にリードされると、どうしても前がかりになって守備のバランスを崩しやすい傾向があります。逆に自分たちが先制すれば、守ってカウンターという本来の形に徹し、日本は攻めあぐねる展開に陥りかねません。前半のゲームコントロール、特に最初の15分間が勝負の分かれ目となるでしょう。
まとめ
日本が決勝トーナメント進出を狙う上で、この試合を落とすと、突破の可能性は大きく遠のきます。
サブリ・ラムシ監督のもとで生まれ変わった「アフリカ最高峰の堅守」チュニジアが、サプライズを起こすのか。それとも、日本が速さと連係で新たな歴史を切り開くのか。
日本サッカーにとって重要な大一番。ワールドカップならではの緊張感、そして世界中のサポーターが固唾を呑む90分が始まります。


