2026年ワールドカップ、ルール変更の全貌
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台風の名前の決め方――知られざる意外なルールと「クスッと笑える」舞台裏
ビジョナリー編集部 2026/06/08
実は台風の名前には、国際的なルールがあります。本記事では、その仕組みや歴史、思わず誰かに話したくなるユニークな雑学まで、分かりやすく解説します。
台風の名前は「2つ」ある
天気予報を見ていると、「台風〇号が接近中」といったアナウンスを耳にすることが多いのではないでしょうか。日本国内では、発生順による番号表記が主流となっています。しかし国際社会では、カタカナの「アジア名」も付与されています。2026年6月に各地で大雨を引き起こした「台風6号」には「チャンミー」というアジア名がついていました。
この「アジア名」は、事前に決められた140個のリストから、発生した順に割り当てられます。140個の名前を使い切ると、また最初の名前に戻るというルールです。
番号以外の名付けにあるメリット
番号以外の名前を付ける理由として、まずアジア各国が力を合わせて防災活動を行うためには、数字だけでは伝わりにくいという現実があります。多い年には、同時に複数の台風が発生していることも珍しくありません。その場合、「12号」や「13号」という数字だけでは、どちらがどの台風なのか、混乱を招きやすくなります。
また、名前を付けることで、人々の防災意識を高める効果も期待されています。記憶に残りやすくなり、必要な備えを思い出す人も増えるとされています。
140個のリストの決まり方――お国柄が出るネーミング
現在、台風の名前を決めているのは「台風委員会」と呼ばれる組織です。日本、中国、韓国、フィリピンなど14の国と地域が加盟しており、それぞれが10個ずつ名前を提案しました。こうして合計140個の名前リストが完成し、今に至っています。
この提案された名前ですが、調べる国によって驚くほど「お国柄」や個性が分かれていて面白いのです。
独自のこだわりを見せる加盟国
日本が「星座」をテーマに選んだ理由は、特定の団体や個人を連想させず、誰にとっても中立的だからです。「コイヌ(子犬座)」や「ウサギ(うさぎ座)」など、星座に由来する動物や物の名前が並びます。これらは発音のしやすさや文字数の制限、他国の言葉で不適切な意味を持たないことなど、細かい条件もクリアして選ばれました。
しかし、星座が選ばれた理由は中立性だけではありません。そこには「天にある星座のように、どうか大きな被害を出さずに静かに通り過ぎてほしい」「夜空の星のように、私たちの暮らしを優しく見守っていてほしい」という、自然への祈りと防災への願いも込められているのです。
その一方で、他国の選定基準は非常にユニークです。たとえば中国は「ウーコン(孫悟空)」や「フェンシェン(風神)」といった、神話や伝説のヒーローから名前を取っています。また、香港は「シャーンシャーン」のような少女の名前や可愛らしい響きを好む傾向にあり、マカオは「バビンカ(牛乳プリン)」といった食べ物や身近な植物の名前を提案しています。このように、各国の文化や遊び心が垣間見えるのもアジア名の魅力です。
現在の命名ルールが導入される以前(2000年より前)は、「ジェーン」「カスリーン」などアメリカ式の英語名が主流でした。しかし、アジアの各国が台風に深く関わる状況を受けて、文化的な多様性や地域の実情に配慮した「アジア名」に切り替えられたのです。
大災害をもたらした台風の名前は「引退」する
実は、甚大な被害をもたらした台風の名前は「引退」し、リストから外されるルールが設けられています。これは、過去に大きな災害を引き起こした台風と同じ名前を使わないようにすることで被災者の心情に配慮しつつ、情報の混乱を防ぐためです。
たとえば、フィリピンを襲い甚大な被害をもたらした「ハイエン」という名前は、その後リストから削除され、別の新しい名前に差し替えられました。国や地域から要請があった場合、台風委員会が協議を行い、正式にリストから除外されるのです。
実は日本の「星座名」も引退していた
日本が提案した名前は中立的で被害を出さなそうなイメージがありますが、実は過去に一つ引退しています。
そもそも台風名が引退するかどうかは、日本が決めるのではなく「甚大な被害を受けた国や地域からの要請」によって決まるルールになっています。かつて日本が提案していた「テンビン(てんびん座)」は、2017年の台風27号でフィリピンに甚大な被害をもたらしました。これを受けてフィリピンから正式に除外の要請が出されたため、リストから削除されることになったのです。
日本が提案した10個の名前(ヤギ、ウサギ、クジラなど)のうち、このように相手国から引退を求められたのは、現在のところこの「テンビン」の1つだけです。その後に新しく補充され、現在のリストに名を連ねているのが「コイヌ」です。
日本独自で付ける「令和」の台風名
国際ルールの「引退」とは別に、日本国内だけで運用されている特別な命名ルールもあります。気象庁は2019年(令和元年)の台風19号(東日本台風)をきっかけに、国内で顕著な被害をもたらした台風には「令和〇年〇〇台風」と国独自で名前を付ける基準を明確化しました。
「台風〇号」という数字だけの表記は、時間が経つとどの災害だったか記憶が薄れがちになります。しかし、「元号+被害地域」を組み合わせた固有の名前を与えることで、歴史的な災害としての教訓を風化させず、後世に長く伝えていくことができるのです。
まとめ
近年、気候変動の影響で大型の台風が増加傾向にあります。この流れが続けば、名前の「引退サイクル」が短くなる可能性も指摘されています。
一方で、気象観測技術やデータ共有の進化により、アジア各国の防災協力もますます強まっています。これからは、情報伝達や避難指示のあり方自体が変化していくでしょう。たとえば、AIやビッグデータを活用した進路予測と迅速な情報発信が期待されています。
台風の名前について知ることは、自然の驚異に対する意識を高め、命を守るための第一歩です。ニュースで耳にする名前の裏には、国際協調や被災地への配慮、未来への備えといった多様な意味が込められています。


