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「日本のメッシ」から世界基準のエースへ。久保建英が逆境を跳ね返し、ソシエダの主役に上り詰めるまで【FIFAワールドカップ2026】
サッカーW杯2026特集 | 受け継がれる歓喜、世界最高峰の戦いビジョナリー編集部 2026/06/29
かつて「日本のメッシ」と騒がれた少年が、今や欧州の舞台で確かな実力と存在感を放つエースに成長した。
サッカー日本代表の攻撃をけん引し、スペインのレアル・ソシエダで主役を張る久保建英。現在、2026年W杯の激闘の最中、オランダ戦での負傷を乗り越え、決勝トーナメントでの復帰を目指して魂のリハビリを続ける久保の、唯一無二の魅力に迫る。
プロフィール:世界が注目する「日本の至宝」
2001年6月4日生まれ、神奈川県川崎市出身。ミッドフィルダーとフォワードを自在にこなす攻撃的選手で、現在はスペインのレアル・ソシエダに所属している。
彼のプレースタイルは、少年時代から培われた圧倒的なテクニックと、欧州の並み居るディフェンダーを翻弄する一瞬のひらめきに基づいている。今やスペインリーグでもトップクラスの評価を受け、世界中から熱い視線を集める彼だが、ここに至るまでの道のりは決して平坦なものではなかった。
バルサ退団、数々の移籍…「神童」が逆境で磨いた泥臭き進化論
キャリアを振り返ると、彼がただの早熟な天才ではないことがよく分かる。11歳でバルセロナの下部組織「ラ・マシア」へ入団。ここで世界基準のサッカーを叩き込まれるが、2014年春、バルセロナでFIFAの規定違反があったことによる制裁の影響で、公式戦への出場ができなくなり、泣く泣く日本への帰国を余儀なくされる。
帰国後はFC東京の下部組織で頭角を現し、中学生でクラブユース選手権得点王に。15歳でJリーグデビューを飾り、「久保くん」の名でお茶の間にも知られるようになった。しかし、トップチームでは若さゆえの「守備の運動量」不足や「フィジカル」の課題を指摘され、定位置を得るまでには時間がかかった。
転機は横浜F・マリノスへの期限付き移籍だ。ここで「自分に何が足りないか」を痛感し、守備やオフ・ザ・ボールの動きなど、地味な部分にも泥臭く向き合った。その成果は明らかだった。FC東京復帰後は攻守両面で成長した姿を見せ、スペインのサッカー関係者の目に再びとまることとなる。
19歳で名門レアル・マドリード入りを果たすと、そこからはレンタル移籍を繰り返し、マジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェと、スペイン国内の複数クラブを渡り歩いた。どのチームでも一筋縄ではいかず、ベンチスタートや短い出場時間に悩みながらも一歩ずつ前進。2022年、レアル・ソシエダへの完全移籍をきっかけに、その才能はついに「開花」する。
ソシエダでは攻撃の軸としてレギュラーに定着。リーグ戦二桁ゴールをマークし、欧州主要メディアのベストイレブンにも名を連ねた。自身初のUEFAチャンピオンズリーグ出場も果たし、名実ともに「世界を相手に戦う日本人」となった。
スペインを震撼させる、久保建英の「3つの絶対的武器」
最大の武器は、吸い付くようなドリブル。相手DFとの距離を瞬時に詰め、一瞬で加速と減速を織り交ぜて抜き去る。スペインのメディアが「まるで磁石のようだ」と驚嘆するそのタッチは、バルセロナ仕込みの芸術だ。
だが、それだけではない。彼のもう一つの強みは、いわゆる「サッカーIQ」の高さ。攻撃の場面でパスかシュートかドリブルか、最適解を瞬時に見抜き、しかもその選択がズレない。相手の動きを先読みし、味方との連携を絶やさない。試合の流れを読む力こそ、欧州で通用する理由だ。
そして、現代サッカーに不可欠な「献身性」。攻撃だけでなく、守備でも前線から果敢にプレスをかける。ボールを失った後、すぐに切り替えて守備に戻る姿は、スペインの現地解説者も評価を惜しまない。味方のために汗をかける「現代型アタッカー」なのだ。
カタールの悔しさを糧に。2026年W杯、負傷を乗り越え「真のエース」へ
2022年カタール大会では、日本代表最年少選手として臨んだものの、体調不良や途中交代の悔しさに直面。クロアチア戦では出番がなかった。「歴史を変えることの難しさ」を痛感し、世界基準とのギャップを冷静に分析。自身とチームの成長に、細部へのこだわりが不可欠だと語っている。
この4年で日本代表は大きく進化した。久保自身も、もはや「若手」ではなく「主役」としての自覚を持つ。2026年大会では、攻撃の中心、そして勝負を決めるエースとしての期待が高まっている。オランダ戦で左ひざを痛め、チュニジア戦を欠場しながらも、決勝トーナメントへの復帰を目指してリハビリに励む姿が報じられている。ピッチに立つその日まで、仲間たちに思いを託し続けている。
現地サポーターを爆笑させる語学力と、人間味あふれる「素顔」
グラウンドの外でも多くの人を惹きつける。まず、語学力が際立つ。スペイン語やカタルーニャ語はネイティブ同然。現地インタビューではユーモアたっぷりの受け答えで、メディアやファンの心をつかんでいる。レアル・マドリード時代には英語も使いこなし、世界各国の選手とスムーズにコミュニケーションを取る姿が印象的だった。
また、率直で熱い性格も魅力だ。試合後の会見では、うまくいかなかった時でも「自分はもっとやれた」と悔しさを隠さない。時に冗談を交えつつも、チームメイトや監督へのリスペクトを忘れない。ネガティブな出来事も前向きに捉え、「負けず嫌い」と「人間味」が同居するパーソナリティは、彼の人気を支える大きな要素だ。
さらに、どんな逆境でも決して腐らない精神力がある。バルセロナ時代の公式戦出場停止、レンタル移籍での不遇、ワールドカップでの悔しさ。どんな困難も糧に変え、次のステージへ進む。その姿に、多くの仲間やファンが勇気をもらっている。
まとめ
ここまで見てきたように、久保は単なる「早熟の天才」ではない。繰り返し逆境に直面し、そのたびに課題と真剣に向き合い、成長を続けてきた。「創造性」と「規律」を両立し、ピッチ内外で仲間やファンを惹きつける。「日本サッカーの至宝」と呼ばれるにふさわしい存在だ。
彼が今後どんな進化を遂げ、どんな景色を見せてくれるのか。世界を驚かせる新たな伝説の1ページを、日本代表のエースとして刻む日を、私たちはこれからも見守り、応援し続けたい。


