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2026

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    水分補給だけじゃ防げない?注目の「アイススラリー」で深部体温を下げる熱中症対策

    水分補給だけじゃ防げない?注目の「アイススラリー」で深部体温を下げる熱中症対策

     厳しい猛暑の中、「しっかり水を飲んでいるはずなのに体中に熱がこもる」「暑さで頭がぼーっとする」といった不調を感じていませんか。熱中症対策といえば、喉が渇く前に水分や塩分を補給することが基本とされてきましたが、気温や湿度が非常に高い環境下では体の熱を逃がしきれず、体内の温度である「深部体温」が上昇してしまうリスクがあります。

     そこで注目されているのが「アイススラリー」です。本記事では、基本的な仕組みから、通常の冷水とは異なる冷却効果、そして家庭で簡単に作る方法までわかりやすく解説します。

    身体を「内側から冷やす」新習慣

     アイススラリーとは、非常に細かい氷の粒子が液体の中に漂った、流動性のあるシャーベット状の飲料を指します。「スラリー(slurry)」には「泥状・かゆ状の混合物」という意味があり、氷と液体が絶妙な割合で混ざり合っているのが特徴です。

     口から摂取して直接内臓を通過しながら体の深部体温を下げる「内部冷却(インターナルクーリング)」を可能にします。固形の氷とは異なり、喉越しが滑らかでスムーズに飲み込めるため、素早く体内に取り入れることができます。

    冷水より効く科学的な理由

     通常の冷水補給よりも優れた防暑効果を発揮する理由は、主に3つあります。

    「融解熱」を利用した圧倒的な冷却力

     氷から水へと変化する際に使われるエネルギーを「融解熱(潜熱)」と呼び、溶ける際に周囲から大量の熱を奪います。体内で細かい氷が溶ける瞬間に大きな熱エネルギーを奪うため、同じ体積の冷水を飲むよりも効率的かつ強力に深部体温を下げることができるのです。

    「プレクーリング(事前の予冷)」で限界値を上げる

     近年、スポーツ科学や産業衛生の現場で注目されているのが、暑い場所に出る前にあらかじめ体温を下げる「プレクーリング」という手法です。外出や作業を行う15〜30分前に摂取しておくことで、深部体温のベースラインが下がり、活動中の体温上昇ピークを遅らせることができます。結果として熱中症の発症リスクを低減できます。

    無駄な発汗を抑えて脱水を防止する

     深部体温が上がると、体は体温を下げようとして大量の汗をかきます。しかし、湿度の高い日本の夏では汗が蒸発しにくく、冷却に寄与しない「無効発汗」となり、水分や電解質だけが急速に失われてしまいます。アイススラリーで身体の内側から直接クールダウンすれば、身体の体温調節機能が過剰に働くのを防ぎ、結果として汗の量を減らして脱水症を防ぐことにつながります。

    自宅で手軽に作成!簡単な作り方

     市販の製品も増えていますが、家庭でも手軽に作ることができます。

    方法1:ミキサーを使って作る

     短時間で滑らかに作る方法です。

    • 材料: 市販のスポーツドリンク(または経口補水液)200ml、氷200g
    • 手順: ミキサーに氷とスポーツドリンクを同量ずつ入れます。氷の粒感がなくなり、全体がフワフワとしたシャーベット状になるまで20〜30秒ほど攪拌すれば完成です。
    • ポイント: 水で作った氷を使用すると味が薄まってしまうため、あらかじめスポーツドリンク自体を凍らせた氷を使うと、最後まで濃度を保ったまま美味しく飲めます。

    方法2:フリーザーバッグでもみほぐして作る

     ミキサーがない場合や、外出先に持ち出したい場合におすすめの方法です。

    • 材料: スポーツドリンク 300ml
    • 手順: ジッパー付きの密封袋にスポーツドリンクを入れ、平らにして冷凍庫で3〜4時間ほど凍らせます。カチカチに固まる手前の状態で取り出し、袋の上から手でしっかりともみほぐしてください。
    • ポイント: 糖分が含まれる飲料は完全な氷にならず、比較的柔らかく固まる性質があります。糖分ゼロのお茶や水は硬い氷になりやすいため、スポーツドリンクや果汁入り飲料を使うのがコツです。

    効果を最大限に引き出す摂取のタイミングと注意点

     高い冷却効果を持つ反面、正しく活用しないとその効果が半減してしまったり、体調を崩す原因になったりします。

     飲むタイミングは「外出や作業を開始する15〜30分前」がおすすめです。エアコンの効いた涼しい部屋でゆっくりと味わうことで、効率よく深部体温を下げるプレクーリングが行えます。また、長時間の作業や運動中の休憩時に摂取するのも、上がりきった体温を一度リセットするのに有効です。

     注意点として、一気に流し込むのは避けましょう。急激に胃を冷やすと胃腸障害を引き起こしたり、血管が収縮して一時的な頭痛(いわゆるアイスクリーム頭痛)が生じたりすることがあります。一口ずつ噛むように味わいながら、5〜10分ほどかけてゆっくり摂取するのが効果的です。

    終わりに:外からの対策に「内からの冷却」をプラス

     猛暑が厳しい現代において、日傘やファン付きウェアといった「外側からの対策」や、従来の水分補給だけではなく、体内の深部体温を下げる「アイススラリー」は、熱中症予防の強力な選択肢となります。

     身体の内側から対策をして、猛暑を安全・快適に乗り切りましょう。

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