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おひとりさま消費:新しい贅沢へと生まれ変わる消費スタイル
ビジョナリー編集部 2026/05/11
かつて「一人」とは寂しく消極的な選択と見られていた時代から、今や「一人の時間」を能動的に楽しむ人が急増しています。その現象を象徴するのが「おひとりさま消費」です。
おひとりさま消費とは何か
少し前まで、「一人で外食」と聞くと、どこか後ろめたさや孤独を連想する風潮がありました。しかし今では、「自分を大切にする贅沢な時間」「好きなことに集中できる至福のひととき」として、一人の時間がポジティブに捉えられています。
ある調査では、20代から60代の男女の約9割が「一人の時間は必要」と回答。平日で平均4時間、休日には6時間以上を「自分だけの時間」として過ごしている実態が明らかになっています。この自由な時間を満喫したいというニーズは、外食やレジャー、旅行など幅広い分野に波及しており、市場も急速な成長を遂げています。
社会構造の変化が後押し
需要拡大の背景には、社会全体の構造変化があります。
未婚率の上昇、高齢化、核家族化により、2020年には生涯未婚率が男性28%、女性18%に達し、単独世帯の割合も34%を超えました。「家族単位」の消費が前提だった時代から、「個」のライフスタイルが当たり前の時代へと移行したのです。
また、コロナ禍も大きな転機となりました。感染対策として始まった「密を避ける行動」が、結果として自分のペースで楽しめるソロ活の魅力を再発見させ、市民権を得るきっかけとなりました。
どんな人が楽しんでいるのか
調査によれば、20代から50代の単身世帯は全国で約730万人。住まいはワンルームや1Kといった一人暮らし向けが中心で、賃貸住宅に住む人が多数派です。
月の支出を見てみると、住居費と食費で約半分を占めつつも、趣味やレジャー、ファッション、自己投資に多くの予算を割いています。「自分のためにお金を使うこと」が大きな楽しみになっています。
時間や心のゆとりについても、子育て世代の既婚者と比べて高いという結果が出ており、ストレス解消やリフレッシュのための「一人時間」の価値が強く意識されていることが分かります。
多様化する楽しみ方
最も身近なのが「一人外食」です。例えば、焼肉店では一人一台のロースターが用意され、誰のペースにも縛られず、好きな肉を好きなタイミングで焼ける自由さが支持されています。
また、旅行も「おひとりさま」の人気分野です。添乗員付きの1名催行ツアーや、女性限定・趣味特化型の一人旅プランも増加中。国内旅行・海外旅行ともに、一人だからこそできるスケジュールや体験を重視する人が増えています。若い世代では「ひとりディズニー」や「ソロキャンプ」といった一人アクティビティも定着し、SNSを通じて同じ趣味の仲間とゆるくつながるスタイルが評価されるようになりました。
さらに、Z世代は「一人で行動すること」への抵抗感がほとんどありません。スマートフォンやSNSの普及により「一人でも暇じゃない」「一人でもつながっていられる」「一人で行きたい場所に迷わず行ける」といった安心感が、ソロ活を後押ししています。一人で行動した感想をAIに聞いてもらうという人も増えているようです。
新しいビジネスの可能性
企業や店舗にとっても大きなビジネスチャンスとなっており、「一人客でも快適に過ごせる工夫」を取り入れる動きが加速しています。
例えば、飲食店では一人用カウンターや半個室、メニューの小分け、スタッフの視線を気にしなくて済む空間デザインなどが工夫されています。旅行会社やカラオケ店、スポーツジムでも「おひとりさまプラン」や「一人限定サービス」が次々に登場。さらには「ソロウエディング(自分のためだけのフォトウエディング)」など、個人の自己実現に特化したサービスも注目されています。
小規模な店舗にとっては、一人客との関係性を深めることで常連を増やし、長期的な利益につなげる戦略も有効です。利用者アンケートを取り入れて、一人利用ならではの要望や不安に細やかに応えることが、リピーター獲得のカギとなっています。
まとめ
外食や旅行だけでなく、趣味や自己投資、健康管理、さらには新しい人間関係のつながり方まで、あらゆる分野で「一人の時間」が重視される時代になりました。
まずは気軽に「おひとりさま消費」を体験してみてはいかがでしょうか。そこには、これまで気づかなかった「自分だけの贅沢」や、新しい発見がきっと待っています。


