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2026

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    「入塾=正社員」の決断と世界への挑戦——自分の「映し鏡」に向き合い、喜びを循環させる

    #14「入塾=正社員」の決断と世界への挑戦——自分の「映し鏡」に向き合い、喜びを循環させる

    原石からダイヤへ

     すし職人養成学校「喜代村塾」を開講するにあたり、私はひとつの大きな決断をしました。それは、入塾と同時に正社員として採用し、塾生の段階から固定給や各種手当などの社員待遇を保証することです。

     一般的な修業やスクールであれば、受講生がお金を払って技術を学ぶのが常識かもしれません。また世間では、せっかく技術を教えても「2年や3年で技だけ覚えて辞めてしまう」という懸念から、待遇を制限する企業も少なくありません。しかし私は、職人の卵たちを単なる研修生ではなく最初から「喜代村をともに支える大切な社員」として迎え入れました。学費や生活の心配をせずに、技術の習得に専念できる安心した生活基盤を提供し、そのまま当社の未来と成長を担う存在として働いてもらいたいと考えたからです。

     この喜代村塾で培ってきた独自の教育ノウハウと人材の蓄積は、今や当社の大きな強みとなっています。指導する側の教官陣もしっかりと育っており、この仕組みを日本国内だけにとどめず、今後は世界へと広げていく計画を進めています。

     世界的な和食ブームが加速する中、アメリカをはじめとする海外にも「喜代村塾」を順次開設していく予定です。素晴らしい日本食文化と「美味しいお寿司で人を楽しませる心」を世界中に広めていく。食を通じた相互理解とファンが増えていけば、国同士の無用な対立を避け、より平和で調和のとれた世界をつくる一助になると信じています。

     次世代を担う若い職人たちも含め、当社の従業員に私が望むことは、実にシンプルなことです。

     「常に明るく、楽しく、元気よく」

     世界の食を通じて、一人でも多くの人を喜ばせること。この原点を忘れずにいてほしいのです。なぜなら、「人を喜ばせること」なしに、自分自身が生かされることは絶対にないからです。

     貧しかった幼少期、母が夜遅くまで働き、周囲に感謝されることで元気をもらっていた姿を私は間近で見つめてきました。一生懸命働いて人に必要とされ、喜んでもらうことこそが生きる活力となります。

     もし事業で「売上が上がらない」「利益が出ない」と悩むことがあるならば、それは景気や他人のせいではありません。「自分たちの努力の量や方向性が、まだお客様を喜ばせる域に達していない」ということです。お客様の喜びを第一に考え、どうすれば人に喜んでもらえるのか。必要とされる店になるよう努力を重ねていけば、売上や成果は後から自然とついてきます。

     これまで多くの人々に支えられながら人生を歩んできましたが、長年経営を続けてきた今、私が自分自身の「最大の課題」として向き合っていることがあります。

     それは、「私の言っていることや想いが、まだ理解できない、伝わらない」という人々との向き合い方です。

     自分の想いを理解し、共感してついてきてくれる人たちと歩むのは素晴らしいことです。しかし、想いが届かない人がいるということは、自分自身の伝え方や受け止め方に正すべき点があるという証拠でもあります。「人は己を映す鏡である」と言われますが、もし相手と分かり合えないのなら、それは自分自身の鏡が曇っているのかもしれません。

     自分と異なる考えを持つ人々を見つめ直し、真意を伝え理解し合えるよう自らを高めていくこと——。それこそが、現在の私に課せられた最大の勉強であり、探求し続けるべき課題なのです。

     世界の食文化を創る挑戦に終わりはありません。これからも自らの鏡を磨き続け、国境を越えて「喜びの循環」を世界中へ広げてまいります。

     
    写真:2025年8月、アメリカ・ロサンゼルスに海外初の『SUSHIZANMAI LA店 』 出店

    #木村清#すしざんまい#喜代村#創業者#マグロ大王#フロンティアスピリッツ
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