AIとYouTubeを使い倒せ――品格ある英語を...
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#26英語がもたらす「対等な人間関係」――リーダーが国際舞台で言語を磨くべき理由
植山 周一郎 2025/12/26
パーソナル・ブランディングにおいて、私が最も大切にしているのは「対等な人間関係」です。英語という言語の素晴らしい点は、相手が偉大な功績を持つ人であろうが、若い学生であろうが、基本的には同じ「You」という言葉で向き合えることです。
翻って日本語はどうでしょうか。私は「君(きみ)」という呼び方が大嫌いです。年配者が若い人を見下すように「おい、君」と呼ぶ。そこには初めから上下関係が刻まれています。私はどんな相手でも「木村さん」と名前で呼びます。決して「君」とは言いません。さらに仲良くなれば、ファーストネームで呼び合う。このフラットな関係性こそが、信頼を築く土台になります。
これまでお話ししてきた通り、ブランディングには「外的資質」と「内的資質」の二つがあります。しかし、いくら素晴らしい内面を磨いたところで、それを外部にコミュニケートできなければ、宝の持ち腐れです。
残念ながら、日本の教育には「伝える」という視点が欠落しています。アメリカのハイスクールには必ずスピーチのクラスがあり、効果的に表現するスキルを徹底的に学びます。課題を与えられ、事実を調べ、最後に「自分の意見はどうなんだ?」と自らに問いかける。そこで初めて、自らの思想を言葉にするトレーニングが積めるのです。
これからの時代、経営者、アーティスト、スポーツ選手、そして政治家。どのような立場であっても、自らの言葉で、英語で語れなければなりません。
例えばメジャーリーグで活躍する大谷翔平選手も、いつまでも通訳を介していてはもったいない。イチロー選手が素晴らしいのは、自ら英語で語り、現地のファンの心に直接訴えかけたことです。自分の声で「I love Seattle!」と届けるからこそ、相手の魂が震えるのです。
日本の政治家も、国連に行って日本語で話していては世界を動かせません。ドイツやフランス、ウクライナのゼレンスキー大統領でさえ、母国語ではない英語を使い、自らの意志を世界に発信しています。外務大臣や防衛大臣、そして首相であれば、原稿を見ずに英語で自らの哲学を語り、相手を説得する。それくらいの覚悟と努力がなければ、国際舞台で国を背負う資格はないと私は考えます。サッチャーさんを見習って、ゆっくり、はっきり、誰もが理解できる平易な語彙で、品位と自信を以って話す勉強と訓練をすべきです。


