英語は「道具」に過ぎない――経験から導き出した「...
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#30「積極的刹那主義」で生きる――80歳で200年分の人生を謳歌する極意
植山 周一郎 2025/12/30
「真の国際人」とは、究極的には「真に魅力的な人間」であることに他なりません。これは海外の相手でも日本人でも同じです。初対面の相手に対して、積極的に、かつ思いやりを持って質問を投げかける。相手に関心を持つことは、最大の「思いやり」です。
ただ英語ができるから海外で働きたい、という若者も多いですが、言語力はあくまで付加価値に過ぎません。大切なのは、日本語であれ英語であれ、「この人は信頼できる」「面白い」「すごい」という印象を相手に与えられる人間力があるかどうか。日本で通用しない人間は、世界でも通用しないのです。
そして、魅力的な自分を構築するために必要なのが、5年後、10年後の自分をデザインすることです。「誠実で明るく、積極的で楽しい。それでいて人生を真剣に考えている」といったイメージを具体的に想定し、そこに向かって毎日を意識して生きる。この積み重ねが、パーソナル・ブランディングを確固たるものにします。
私の人生の座右の銘は、第1回でもお話ししたこの言葉に集約されます。 “Live for today. Yesterday is gone. Tomorrow may never come.” (今日のために生きよ。昨日は去り、明日は来ないかもしれない)
私はこれを、「積極的刹那(せつな)主義」と名付けました。人生は刹那、ほんの一瞬の連続です。だからといって投げ出すのではなく、一瞬一瞬を「積極的」に、最高潮に生き抜く。“Live today to the fullest.”
気がつけば80歳になりましたが、私はこれまでの人生で、おそらく普通の人の200年分に相当する経験をしてきたという自負があります。若いうちは「明日は来ないかもしれない」という言葉に現実味を感じないかもしれませんが、年を重ねるほど、その一日の重みは増していきます。今日、誰かに良いことをしたい。今日、美味しいものを大好きな人と食べたい。そう思って生きることこそが、人生の密度を高めるのです。
これからを生きる若い皆さんには、ぜひこの「積極的刹那主義」で頑張ってほしい。過去の後悔に縛られず、見えない未来に怯えず、ただ「今日」という日を全力で、魅力的な自分として生き抜いてください。私のライフストーリー(人生物語)が、皆さんの人生をより濃く、より豊かにする一助となれば、これほど嬉しいことはありません。


