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2026

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    料理、音楽、外国語は同じセンス――中学生から続く「美味しい」の探究心

    #28料理、音楽、外国語は同じセンス――中学生から続く「美味しい」の探究心

    原石からダイヤへ

    私の好きな食べ物についてお話ししましょう。一番はやはりイタリアンです。アサリの旨味を活かした「スパゲッティ・ボンゴレ」は、塩コショウとニンニクを利かせたビアンコもトマトソースにペペロンチーノ(唐辛子)を利かせたロッソも大好きです。また、牛すね肉の煮込みである「オッソブッコ」も格別です。骨の髄までスプーンですくって味わう、あの濃厚な美味しさはたまりません。これには断然赤ワインです!

    ヨーロッパでの食体験を振り返れば、ドイツやイギリスでいただいた鹿肉のステーキは高級感溢れるご馳走でした。イギリス料理は「全部まずい」などと言われがちですが、天ぷらのようなフィッシュ・アンド・チップスやローストビーフは案外美味しいものです。アジアに目を向ければ、中華の小籠包や、あのフワフワした食感の「腸粉(チョンファン)」も私の好物です。

    また、食べるだけでなく、作ることも大好きです。例えば、自分で作るカレーにはちょっとこだわりがあります。最初からカレー粉で作るのではなく、まずは絶品のシチューを完成させることが、コツです。フォンドヴォーなどの肉系の出汁(だし)をしっかり効かせ、それだけで十分に美味しい状態にしてから、最後に5種類のスパイスを目分量で加える。ベースを完璧につくれば、不味くなることは、まずありません。

    つい先日も、自宅の隣の果樹園のオーナーからミカンを40個ほど譲り受け、マーマレードを作りました。ここで、AIの出番です。AIから「美味しく作る秘訣」を教わると、皮の渋みを取るために別鍋で三回煮こぼし、果肉は包まれている袋ごと豪快に煮るとあります。そこに三温糖とシナモンを加え、仕上げにゼラチンでとろみをつける。そして最後、食べる直前に最高級のコニャックを数滴垂らすのです。これで500円のミカンが、一気に3,000円の価値を持つ逸品に化ける。これを近所の方々に配るととても喜んでもらえ、それがまた楽しみなのです。

    私の料理好きは中学生の頃に遡ります。母が忙しく外出がちだったため、自宅のほとんど隣にあった学校から昼休みに家に戻り、同居していた祖母のためにパッと料理を作って食べさせ、また授業に戻る。そんな毎日を送っていました。その経験から、手っ取り早く美味しいものを作る術が身についたのでしょう。 私は常々、「料理と音楽と外国語を習うことは、同じセンスである」と感じています。この3つには共通するリズムとバランスの感覚があります。そして、核となる部分=センスは、教えられて身につけられるものではない、とも思います。それは、美味しいものを作って食べることを楽しめるかどうかや、「みんなにご馳走してあげたい」というサービス精神がなければ、いくら教えても駄目なのです。みんなで美味しいものを食べて、美味しいワインを飲んでワイワイするのが好きだということも、立派なセンスの一つだと思います。

    センスのある人は、この3つすべてを自在に操ることができる。私にとってこれらは、人生を豊かに彩る三種の神器なのです。

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