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2025

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    旅先で荷物が出てこない!? ロストバゲージの原因と対策ガイド

    旅先で荷物が出てこない!? ロストバゲージの原因と対策ガイド

    「楽しいはずの旅行、自分の荷物だけ出て来ない…」
    こんな経験、皆さまはありませんか?

    実は、世界中で年間数千万件ものロストバゲージ(預け荷物の紛失・未着)が発生しています。2023年のデータでは、1,000人あたり約6.9件(0.69%)と決して低くはない確率で発生しています。

    一方、日本の空港や日系エアラインでのロストバゲージ発生率は極めて低く、関西国際空港では開港から30年間「ゼロ」を誇ります。

    本稿では、もし空港で「荷物が出てこない!」という事態に遭遇したらどうするか。また、事前にできる対策を解説いたします。

    ※ 記事内の情報は2025年10月時点のものです。

    ロストバゲージとは?

    ロストバゲージとは、「飛行機搭乗時に預けた荷物が、到着空港で受け取れない」トラブル全般を指します。さらに細かく分類すると、

    • ディレイドバゲージ:遅延して届く
    • ロストバゲージ:行方不明・紛失
       

    の2つに分かれます。多くは「遅れてでも戻ってくる」ケースですが、ごく一部は完全紛失となります。

    主な発生原因

    • 乗り継ぎ地での積み替えミスや時間不足
    • タグの発行・貼付ミス(目的地の表示間違い・剥がれ)
    • 他人による持ち去りや取り違え
    • 仕分けシステムのトラブル
       

    特に乗り継ぎ便の利用や、海外の大規模空港では上記のリスクが高まります。

    日本と海外の違い

    日本の空港・日系エアライン

    日本の空港ではロストバゲージの発生は極めて低くなっています。そこには、

    • 荷物の個数・タグの“ダブルチェック”
    • タグ貼付の際の細やかな補強(ガムテープやホチキスなど)
    • 万一個数が合わなければ「ギリギリまで徹底捜索」
    • 新人研修での徹底した“教育”
       

    など、日本ならではの“きめ細やかさ”があります。

    海外の空港・外資系エアライン

    一方、海外では

    • システムや現場の連携が不十分な場合がある
    • タグの貼付がセルフサービス化されている空港も多い
    • 荷物が積み込まれなくても、とりあえず飛行機を出発させることがある
       

    という違いが見られます。

    もし荷物が出てこなかったら?

    ターンテーブルでの“違和感”に気付いたら

    • 何度も同じ荷物が回っている
    • 待てども自分のスーツケースが出てこない
    • 周囲の乗客もほとんどいなくなった
       

    こうした状況になった時点で、「ロストバゲージまたはディレイドバゲージ」の可能性が高いです。

    すぐに空港の専用カウンターへ

    「Lost Baggage」「Lost & Found」などと書かれたカウンターが必ずあります。 必要書類を手元に用意しましょう

    • 搭乗券(ボーディングパス)
    • 荷物タグの半券(控え)
       

    これがないと、捜索や補償手続きが遅れます。

    事情を説明&書類記入

    「My baggage didn’t come out.(私の荷物が出てきません)」

    と伝え、係員の指示に従ってください。その場で

    • 氏名・連絡先・滞在先(ホテル等)
    • フライト情報
    • スーツケースの特徴(ブランド・色・大きさ・目印など)
       

    を記入した紛失証明書(PIR:Property Irregularity Report等)を作成します。

    ポイント

    • スーツケースの写真や特徴を英語メモで用意しておくとスムーズ
    • 係員の名前・連絡先・控え番号を必ずもらう

    その後の流れ

    • 荷物の現在地が判明すれば、ホテル等への配送手配ができる場合が多いです。
    • 航空会社によってはトラベルキット(簡易洗面用具等)を受け取れることもあります。
    • 3日経っても連絡が無ければ、航空会社のWEBや問い合わせ窓口から進捗確認をしましょう。

    補償・保険の確認も忘れずに

    • 航空会社によっては一定期間(多くは30~45日)見つからなかった場合、損害賠償や補償が受けられます。
    • 旅行保険・クレジットカード付帯保険に加入していれば、補償請求時に「紛失証明書」が必要となるため、必ず控えを保管しましょう。

    “後悔しない”ために今すぐできる!ロストバゲージ対策

    乗り継ぎ便利用時は“余裕あるスケジュール”を

    • 乗り継ぎ時間が短いと、積み替えミスや遅延のリスクが高まります。
    • 特に欧州・米国の大規模空港では、最低でも2時間以上の余裕を持つのが理想です。

    荷物タグ・ネームタグの“ダブルチェック”

    • 預ける際に発行されたタグの行先・便名が正しいか、その場で確認してください。
    • ネームタグは「ローマ字表記」+「電話番号(国番号付)」で。漢字のみはNGです。
    • 目立つベルトやステッカー、カラフルなタグで“自分だけの目印”を付けましょう。

    過去のタグは“必ず外す”

    • 古いタグが付いたままだと、現場で誤認識されるリスクがあります。

    写真&エアタグ(スマートタグ)活用

    • スーツケースの外観・中身の写真をスマホに保存しておきましょう。
    • iPhoneユーザーはエアタグ等のスマートタグを忍ばせると、万が一の際に位置追跡が可能です。

    貴重品・必需品は“機内に持ち込む”

    • パスポート、現金、カード、スマホなどは肌身離さず持参。
    • 現地到着後すぐに使う衣類・下着・洗面用具も、1日分は手荷物に入れておくと安心です。

    旅行保険の加入・補償内容の確認

    • クレジットカード付帯の海外旅行保険では、ロストバゲージやディレイドバゲージの補償が含まれていることもあります。。
    • 補償額・条件・申請方法を事前に確認し、必要なら別途保険の加入も検討しましょう。

    まとめ

    ロストバゲージは突然やってくるものです。しかし、事前の準備と正しい知識があれば、あなたの旅はもっと安心できるものになります。

    • 乗り継ぎ時間に余裕のある便を選ぶ
    • タグ・ネームタグの確認と工夫
    • スーツケースの写真・英語メモの準備
    • 必需品の機内持ち込み
       

    これらを意識するだけで、もしもの時も慌てずに対応できるでしょう。

    #ロストバゲージ#旅行トラブル#海外旅行#空港トラブル#荷物紛失#旅行保険#スーツケース#旅行準備

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