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2026

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    THE CIO LOUNGE 第8回――進捗会議と報告書を愛する日本企業。働き方を変える「Asana」の提言

    THE CIO LOUNGE 第8回――進捗会議と報告書を愛する日本企業。働き方を変える「Asana」の提言

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     FM大阪で放送中のラジオ番組『THE CIO LOUNGE』。前回は、企業コンサルティングの視点から、IT・DXに悩む企業が抱える課題、そして“伴走型コンサル”の実像が語られた。2月21日(土)オンエアの第8回では、全世界190か国、12万6,000社以上の導入実績を誇るワークマネジメントツール「Asana」を提供するアサナジャパン株式会社のレベニューマーケティングマネージャー、兼城ハナ(かねしろ・はな)氏が登壇。生産性の低下を招いている、日本企業独特の文化や慣例について言及し、ワークマネジメントの必要性を訴えた。

     コメンテーターは矢島 孝應(NPO法人 CIO Lounge理事長)が務める。

    「あれ、どうなってる?」気軽な問いかけが招く、23分のロスタイム

    珠久: 矢島さんは、最近お仕事で何かお困りのことはありませんでしたか。

    矢島: 私はたまに在宅ワークの日があるのですが、2階の自室で仕事をしていて、「そうだ、あれをしないと」と思って1階に降りるんです。すると家内に声をかけられたり、届いた郵便物を見たりしているうちに、「あれ、私は何のために1階に降りてきたんだっけ」と、自分のタスクをすぐ忘れてしまうんですね。

     今日ご紹介いただく「Asana」さんは、タスクをしっかり見える化して、個人やチームがそれを忘れないようフォローしてくれるシステムだと聞いています。ぜひお話を伺いたいと思っています。

    珠久: それは楽しみです。アサナジャパン株式会社はどんな会社なのか教えてください。

    兼城: もともとは、「世界中のチームの働き方を良くしたい」という思いから、2008年にアメリカ・サンフランシスコで創業した会社です。当時、Facebook(現Meta)が急成長する中で組織が肥大化し、さまざまな課題が生まれていました。それを解決するためにCTOが社内で作ったシステムがあり、それが「世の中でもきっと必要とされるはずだ」と考え、誕生したのがAsanaというワークマネジメントツールです。ワークマネジメントとは、言葉どおり「仕事を管理する」という考え方です。

    矢島: 組織が大きくなると、誰が何をしているのかわからなくなりますよね。私も若いころ、上司が後ろに来て「あれ、どうなってる?」とよく聞かれました。

    兼城: そうですよね。皆さんも、急に上司から「君、あれどうなってる?」と聞かれて仕事を中断した経験があると思います。その都度いろいろ確認して、上司に回答しなければなりません。こうして集中が途切れたあと、元の集中状態を取り戻すには平均23分かかると言われています。これはコロナ禍で働き方の変革が求められる中、何に困っているのかをカリフォルニア大学バークレー校の認知神経科学者と共同で調査した結果です。

    進捗会議を愛する日本。報告業務の負荷がプロジェクトの遅延に直結

    兼城: 弊社では毎年、世界中で働く4,000人以上を対象に働き方に関するレポートを作成しています。日本では昨年5月に約2,400人を対象に調査を行いました。その結果、日本では「報告業務が非常に大変だ」と感じている人の割合が突出して高いことがわかりました。どうやら日本人は進捗会議が大好きなようです。そして会議で知りたいのは、結局「誰が何をやっているのか」なんです。

    珠久: 日本では何度も何度も会議をして、一日中会議だったという人もいますよね。リモートワークも増えましたし、スタッフ全員がリアルタイムで同じ情報を共有するのは難しいのでしょうか。

    矢島: 特に日本の上司は「わしが知らんのに何やっとんねん」と言いがちなんですよ。こちらとしては「そんなの自分で見てくれ」と言いたい。それを明確に示せるシステムがあると助かりますね。

    兼城: 誰がいつまでに何をするのか、そしてなぜそれを行っているのかを一元的に見せるのがAsanaのワークマネジメントです。直感的に操作できることもあり、約5割のユーザーから「使ってすぐに生産性が上がったと感じた」という声をいただいています。どの企業でも同じですが、人が増え業務が増えるほど可視化は難しくなります。さらに新しく入った人を戦力化する必要もある。そうした対応に追われるうちにタスクが遅れ、プロジェクトの遅延につながっていきます。

    矢島: プロジェクトはどこか一つが遅れると全体が遅れますからね。遅延箇所をリアルタイムで可視化できれば、結果は大きく変わると思います。従来のマネジメントツールは主に技術部門やシステム開発部門が使うものでした。人事、総務、経理といった間接部門では、業務をタスクとして整理していないことが多かったんです。でも実はそこに大きな負荷があり、最近はその点が注目されていますね。今、日本の間接部門の生産性はかなり低いと言われています。

    兼城: おっしゃる通りです。家事のように「見えないタスク」「名前のないタスク」がたくさん存在します。それらを“見える化”することが重要なのです。 記事内画像

    ツールを入れても働き方が変わらない日本――変えるのは“仕組み”

    矢島: 日本は教育レベルも高いですし、昔は間接部門の生産性も高かったと言われていました。でも先日発表された2024年の労働生産性の国際比較によると経済協力開発機構(OECD)加盟38か国のうち28位でした。ITを十分に活用できていないのでしょう。

    兼城: 講演の依頼を受けることも多いのですが、テーマで一番多いのはDXです。特に「AIをどう活用して働き方を変革するか」「どうやって生産性を上げるか」という相談が増えています。

    珠久: 海外はそうしたツールを早くに取り入れて活用してきたからこそ、生産性の向上につながっているんですね。ワークマネジメントで効果を上げるには、どうすればいいのでしょうか。

    兼城: 仕事は人と人の協力、コミュニケーションの上に成り立っています。2人、3人、4人と関わる人が増えていく中で、情報を共有し、リアルタイムで状況を把握するには、全員が同じ情報にアクセスできる環境が必要なのです。

     ワークマネジメントは、チーム全体、部門全体、さらには会社全体で使うことで効果を発揮します。多くの人が使うほど効果が高まるという結果も出ています。「質問されて仕事が中断される」「誰が何をしているのかわからない」「Excelの更新に時間が取られる」といった状況を、組織全体で減らすことができるのです。

    矢島: 人の接点って2人だけなら1つの接点しかないんですよね。それが3人になると3つ、4人になると6つ、5人になると10と一気に増えます。企業では何十人、何百人と人が関わるわけですから、暗黙の了解だけで仕事を回すのはもう難しいですよね。

    兼城: 日本人の特徴として、ツールはどんどん新しいものを導入するのに、働き方が変わらないという面があります。大好きな進捗会議で直接人から聞く。そして報告書は説明書のように詳細な内容を求める。日本ではエグゼクティブほど雑務が増えるという調査結果もあり、そうした文化を反映しているのだと思います。この状況を変えていくのが、ワークマネジメントなのです。
    (第9回へ続く)

    記事内画像 ※番組収録時のディレクターカット版をポッドキャストでお聞きいただけます。 https://www.fmosaka.net/_ct/17824422

    ※収録の雰囲気も楽しめるYouTube動画をご覧いただけます。 https://www.youtube.com/watch?v=PJf72xucIB8

    <番組情報>
    番組名:「THE CIO LOUNGE」
    放送日時:毎週⼟曜⽇ 7:00〜7:25
    放送日:2026年2月21日(土)7:00〜7:25
    放送局:FM大阪

    ゲスト:兼城ハナ(かねしろ・はな)(アサナジャパン株式会社レベニューマーケティングマネージャー)
    日本大手物流企業、ドイツ大手物流企業、中国ベンチャー企業、マイクロソフト社に勤務。香港、シンガポール、中国、アメリカ、日本を拠点にグローバルに活躍し、全社で唯一の日本人だったことも。ビジネス開発営業、社長室企画、プロダクトマーケティングを経て現職。

    コメンテーター:矢島 孝應(特定非営利活動法人 CIO Lounge理事長)
    元ヤンマー株式会社取締役CIO。パナソニック、三洋電機、ヤンマー3社で情報システム責任者を経験。現在理事長を務めながら、数社の社外取締役や顧問等の立場で活動。趣味はゴルフとワイン。

    パーソナリティー:珠久 美穂子(FM大阪DJ)
    大阪府出身。2000年にFM大阪の『Hit Street Midnight Special』でDJデビュー。趣味はドローン、ゴルフ、テニス。珠算検定2級、暗算検定2級、秘書検定2級。

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