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THE CIO LOUNGE 第7回――“まるっとよろずIT相談”の舞台裏。DXに悩む企業を、人を軸に支えるITコンサルティングの力とは
ビジョナリー編集部 2026/03/24
FM大阪で放送中のラジオ番組『THE CIO LOUNGE』。2月14日(土)オンエアの第7回では、経営コンサルティング会社、アットストリームパートナーズ合同会社 理事長・代表パートナーの大工舎宏(だいくや・ひろし)氏が第6回に引き続き登場。AIが進化する時代において、コンサルティングは具体的にどのように展開され、IT・DXに悩む企業を助けているのか、現場で起きている課題や、企業を前に進めるための“伴走型コンサルティング”の実像を伺った。コメンテーターは矢島 孝應(特定非営利活動法人 CIO Lounge理事長)が務める。
IT・DXに悩む中堅企業を支える『まるっとよろずIT相談』とは
珠久: アットストリームさんが提供されている、ITコンサルティングサービスというのはどのようなものなのでしょうか。
大工舎: IT・DX領域では、中堅企業に専門CIOの役割を担う「CIOサポート」が代表的で、私はこれを「まるっとよろずIT相談」とお客様にご紹介しています。ITだけでなく製造業などの業務にも精通したコンサルタントが、中長期のIT戦略や組織改革の企画立案を支援するサービスで、近年は特に依頼が増えている分野です。中堅・中小企業では、老朽化したシステムや人員不足、システムを理解する担当者の退職などの課題が多く、業務も時代に合ったやり方へ移行できていないケースが少なくありません。こうした状況を踏まえ、優先順位を定めながら、一つずつIT・DX対応を伴走支援しています。
珠久: 今までコンサルティングをやってきた中で、成功した事例を教えていただけますか。
大工舎: 古いシステムを継ぎはぎで使っている企業からは、「これからどうすればよいか」という相談が多く寄せられます。セキュリティ面でも放置できない状況の中、私たちはシステム全体の交通整理を行い、運用できる人材も育成して、自走できる状態へ導きます。その結果、経営者の不安が解消されます。一方で、情報システム部門は「IT投資の必要性や費用対効果を、どう社長に説明するか」という悩みを抱えています。経営者が必ずしもITに詳しいとは限らないため、私たちが“翻訳役”として両者の間に入り、必要性や効果を分かりやすく説明します。その結果、「社長から理解を得て、DXが前に進んだ」と評価いただくケースが増えています。
珠久: お客様の感謝の声、うれしいですね。
大工舎: そうですね。ITのテーマからお付き合いが始まり、「いてくれて助かりました。こんなサポートをしてくれるのなら、次は製造のこと、社内教育のこともお願いします」と相談内容が広がっていく。本当にうれしく、自信にもなります。それこそがコンサルタントの本分だと考えています。
フェーズ0からつくる、コンサルタントとの信頼関係
矢島: 大きなコンサルティング企業であれば、しっかりと利益を上げなければ運営できませんよね。方向性を示し、実際にシステム開発から導入まで全部やる結果、利益を確保するために高額なシステムへ誘導したくなることもある。その点、アットストリームパートナーズさんは、予算や規模に見合ったアドバイスをしてくれます。
大工舎: 私たちには、必要最小限の費用で成果を出す経験とノウハウがあります。その点もありがたいと言っていただけます。
矢島: 少し昔、私がパナソニックにいた時、社内にコンサルティング部隊をつくろうと提案し、立ち上げたことがあるんです。その際、「社内コンサルタントをつくるためのコンサルティングをしてくれませんか」とアットストリームさんにお願いしました。普通のコンサルティング会社なら受けないと思いますよ。
大工舎: コンサルティングチームをつくりたいが、何から始めればよいかわからない。そういった“ふわっとした”依頼を、私たちは「フェーズ0」と呼んでいます。このフェーズ0こそが面白く、一緒につくり上げていくので価値があると思っています。矢島さんと長いお付き合いになっているのも、「あのモヤっとしたテーマを何とかしてくれた」という信頼関係を築けたからだと思っています。
矢島: アットストリームパートナーズさんは、メンバー一人ひとりのモチベーションが高いですよね。
大工舎: コンサルティング会社は知的財産や設備があるわけではありません。資産は人だけです。だからこそ、情熱を持った人がじっくりとコンサルティングに取り組める環境・会社でありたいと思っています。一般的なコンサルティング会社では、「何億円の売り上げを上げよう」という数値目標があり、そこに向けて経営計画や施策を組み立てていきます。それに対してアットストリームパートナーズでは、「この分野で自分のサービスをつくりたい」という個々人のビジョンを起点に施策を設計し、経営計画としています。

個人を重んじ、次世代を育てる“人的資本経営”の実践
矢島: 経済産業省は「人的資本経営」と言っていますが、アットストリームパートナーズさんはまさにそれを実践されていますよね。
大工舎: 関西にある甲南大学で、もう12年間、経営コンサルティング論の講座を担当しています。インターンシップなど、社会に出る前の学生に実務の話をしてほしいということで始まりました。全15回の講義で講師を変えながら進めていて、矢島さんにも毎年1コマ担当していただいています。
矢島: 社会の実態を学生に知ってもらおうという趣旨ですね。みんな目がキラキラしていて、90分があっという間に過ぎます。
大工舎: アットストリームパートナーズを一言で言うと、「お客様の役に立つ、面白いコンサルタントの集団」です。「面白い」は「質が高い × ユニーク」であると定義しています。それぞれのメンバーが自分の得意分野をしっかり持ち、それを磨く。そして、その掛け合わせがお客様の役に立つ。お客様に最高の価値を届けるのが、私たちの使命です。
珠久: 今後やってみたいこともちょっと聞いてみましょう。大工舎さんいかがでしょうか。
大工舎: 本業とは別軸なんですけど、企業とコンサルタントを題材にしたラジオドラマをシリーズで作っていけないかなと。コンサルティングの本質はきわめて人間チックなところにあるので、それを伝えるならドラマが最適だろうと考えてチャレンジしています。現在第1回を制作中でして、「DXに悩む経営者と現場、そしてIT企画が、つながりを重んじるコンサルタントとの出会いをきっかけに一致して動き出す」というお話です。
珠久: 面白い! 矢島さんも私も、声優として出させてもらいましょう!
大工舎: その時はぜひ!

※こちらから、番組収録時のディレクターカット版をポッドキャストでお聞きいただけます。
https://www.fmosaka.net/_ct/17822952
※こちらから、収録の雰囲気も楽しめるYouTube動画をご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=OcOWuRtqThE
<番組情報>
番組名:「THE CIO LOUNGE」
放送日時:毎週⼟曜⽇ 7:00〜7:25
放送日:2026年2月14日(土)7:00〜7:25
放送局:FM大阪
ゲスト:大工舎 宏(だいくや・ひろし)アットストリームパートナーズ合同会社 理事長・代表パートナー
大学卒業後アーサー・アンダーセンに入社。その後、2001年に株式会社アットストリームを共同設立。2013年に代表取締役に就任し、2018年に現在のアットストリームパートナーズ合同会社を共同設立。株式会社アットストリーム 代表取締役。アットストリームコンサルティング株式会社 非常勤取締役。公認会計士。
コメンテーター:矢島 孝應(特定非営利活動法人 CIO Lounge理事長)
元ヤンマー株式会社取締役CIO。パナソニック、三洋電機、ヤンマー3社で情報システム責任者を経験。現在理事長を務めながら、数社の社外取締役や顧問等の立場で活動。趣味はゴルフとワイン。
パーソナリティー:珠久 美穂子(FM大阪DJ)
大阪府出身。2000年にFM大阪の『Hit Street Midnight Special』でDJデビュー。趣味はドローン、ゴルフ、テニス。珠算検定2級、暗算検定2級、秘書検定2級。


