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2026

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    人生は邂逅(かいこう)――出会いを運命に変える法

    #28人生は邂逅(かいこう)――出会いを運命に変える法

    原石からダイヤへ

    人生において最も重要なのは何か。私は迷わず「人との出会い」だと答えます。

    成功している人の多くは、もちろん自らの努力で能力を磨き、素晴らしいキャリアを築いています。しかし、自分で努力し、頑張るというのは、あくまで「第一人称」で完結することです。それだけでは限界があります。

    人は「第三人称」です。人との出会いによって、思いがけないチャンスが訪れたり、運命が大きく左右されたりします。私は35歳の時に、スポルディング本社の副社長であったスコット・クリールマンと出会い、大きなインパクトを受けました。しかしそれはほんの一例に過ぎません。40歳、45歳、50歳、そして77歳になった今でも、素晴らしい人との出会いが、私の人生に刺激とワクワク感を与え続けてくれています。

    文芸評論家の亀井勝一郎先生は「人生は邂逅(かいこう)である」と言いましたが、まさにその通りだと思います。人生は巡り会いなのです。

    では、どうすれば良い出会いを広げられるのでしょうか。

    学校や会社の同僚といった「第一親等」の知り合いだけでは、人脈はなかなか広がりません。重要なのは、その先の「第二、第三親等」へと広げていくことです。

    例えば、私には30年来の友人で、株式会社文化放送の元社長の三木さんという方がいます。私はラジオ局に知り合いはいませんでしたが、彼と出会ったきっかけは、六本木でよく行っていたスナックのママでした。そのママが漫画家の弘兼憲史さんを紹介してくれ、その弘兼さんが三木さん、そして講談社や小学館の方々を紹介してくれたのです。

    三木さんは同級生でも同僚でもなく、「スナックのママから弘兼さんを経て紹介された間接的な知り合い」です。還暦を祝い合ったり、毎年一緒にライブに行ったりする仲になりました。

    ここで重要なのが「ケミストリー(相性)」です。いくら相手が優秀でお金持ちで地位が高くても、H(水素)とO(酸素)が結合してH2Oになるように、分子レベルでの相性が合わなければ、長く付き合うことはできません。

    第一親等の知り合いの枠を超え、紹介を通じて出会いの輪を広げていくと、意外なほど自分のケミストリーに合う人と巡り会えることがあるのです。

    もちろん、良い人と出会うためには、自分自身が「声をかけられる人間」でなければなりません。

    それは大げさに言えば「人格」です。信用できるか、嘘をつかないか、約束を守るか。そして何より「一緒にいて楽しいか、心地よいか」。自慢話ばかりする人のもとに、人は集まりません。

    また、自分から声をかける努力も必要です。パーティーで名刺交換をして終わるのではなく、「この人は!」と思ったら単独でランチに誘い、2時間ほどじっくり話をする。そうすることで、相手のことが深く分かり、次の紹介へとつながっていきます。

    私が43歳でスポルディングの社長になった時、夕刊フジのインタビューを受けました。その時のインタビュアーが、経営コンサルタントの植山周一郎さんでした。普通の人は取材を受けて終わりですが、私は彼とフィーリングが合うと感じ、ランチに誘いました。ゴルフ好きだと分かれば、自社のクラブをプレゼントしたりして関係を深めていきました。

    その結果、植山さんを通じて、マーガレット・サッチャー元首相との食事会に呼ばれたり、ヴァージン・グループの創設者リチャード・ブランソンが企画するテレビ番組に出演したりする機会を得ました。これらはすべて、植山さんという「人」との出会いから生まれたものです。

    信用を積み重ね、自らも声をかけ、そして声をかけられる人間になること。そうすれば、人生はより豊かで、エキサイティングなものになると私は確信しています。

    #浅見隆#コダック#スポルディング#ジョンソン・エンド・ジョンソン#レブロン#グローカリゼーション
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