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2025

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    ただのインターンではない。DIT×地元IT企業が仕掛ける「地域課題解決プロジェクト」の一部始終

    ただのインターンではない。DIT×地元IT企業が仕掛ける「地域課題解決プロジェクト」の一部始終

    この記事で紹介された企業

    函館・北斗エリアを拠点に持つデジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長執行役員:市川 聡、以下DIT)と株式会社AIハヤブサ(本社:北海道函館市、代表取締役:村松 洋明、以下AIハヤブサ)が、新函館北斗駅周辺地区の魅力向上をテーマにしたユニークなインターンシップを2025年9月1日(月)から12日(金)にかけて開催した。

    このプログラムに参加したのは、公立はこだて未来大学と北海道情報大学に在籍する計9名の大学生だ。普段の大学生活ではなかなか得られないという“現場ならではのリアルな体験”を通じ、地域課題解決に向けた実践的な学びを深めたという。 記事内画像

    ※画像:左)新函館北斗駅にて視察中、右)ローコード開発にてロボット開発

    学生が挑んだ3つのチャレンジ

    今回のインターンシップは、IT技術やビジネスの現場を体験しながら、課題解決力や発想力を育むことを目的として企画された。地域課題にテクノロジーで挑むことを軸に、AI開発・ローコード開発・ビジネス企画という3つのテーマで構成。学生たちは10日間で多様な視点から一連の開発工程を実践的に学んだという。

    <AI開発体験>
    インターンシップの最初の3日間で、学生たちはAI技術に挑戦。新函館北斗駅のカメラ映像を活用し、人流を解析して性別・年齢・所持品・視線などをデータ化した。利用者の特徴や関心を読み解き、まちづくりや商業施設誘致へとつなげる“リアルなAI活用”を体験したようだ。

    <ローコード開発>
    ローコード開発とは、ソースコードの記述量を最小限に抑えた開発手法のことだ。今回はプログラミングをほとんど必要としないRPAツールを活用し、商業施設における業務効率化や単純作業の自動化をテーマに、ツールの操作方法に加え、機能選定やトラブルシュートを実践的に体験した。

    <ビジネス企画体験>
    AI開発やローコード開発での学びを活かし、「新函館北斗駅周辺に賑わいをもたらす提案」をテーマとした課題解決型ワークを実施。学生たちはチームでの協働やアイデア創出の難しさを体感するとともに、大学では得られない実践的な学びを通じ、大きな達成感を得る機会となった。

    地域を動かすアイデアは生まれるか? 白熱の成果報告会

    インターンシップ最終日である2025年9月12日、北斗市観光交流センター別館「ほっくる」で学生たちによる成果報告会が実施された。報告会には北斗市の池田達雄市長をはじめ、市役所や観光協会、協力企業の関係者など約40名が参加。中には観光で訪れていた一般の方もおり、学生たちの発表に興味深く聞き入っていたという。

    学生たちは3つのグループに分かれ、「新函館北斗駅周辺に賑わいをもたらす」というテーマのもと、地域課題の解決に向けた独自の提案を発表した。

    • 企業誘致のための補助金制度新設
      北斗市の広大な土地を活かし、ビジネス拠点としての発展を目指す施策。
    • スポーツ合宿施設
      自然環境や地域の食材を活かした施設。AIによる競技分析サービスを導入し、北斗市のブランド価値向上を狙う。
    • 無人書店
      市民・観光客の双方が利用可能な拠点。LINE連携による入退店管理、電子決済、AI防犯解析を組み込み、現実的なスモールスタートを提案。

     
    これらの提案に対し、聴衆からは「若い人に地域への関心を持ってもらうことが改めて重要だと感じた」「スポーツ施設のAI画像分析サービスは非常に興味深い」「補助金制度の提案では、現行制度の研究や収支試算まで踏み込んでいた点が素晴らしい」といった、幅広い観点から高い評価が寄せられたそうだ。 記事内画像

    ※画像:成果報告会の様子

    プログラムに込めた「現場感」と地域への情熱

    今年で第2回目となるこのインターンシップ。今年のプログラムは新函館北斗駅における人流分析と地域活性化をテーマにした「駅前DX」で、インターンシップ内で「開発工程」を一通り体験できる内容となっている。

    今回のプログラムについて、担当チームは試行錯誤を重ねて決定したもので、特にこだわったのは「現場感」だという。担当チームのメンバーがこれまで経験してきた「現場」の実態を、10日間に凝縮して学生に体験してもらったとのことだ。

    「DITだけでは成し遂げられない多層的な体験を提供したい」。その想いから、地元のITベンチャー企業であるAIハヤブサや北斗市と連携し、学生にとってこれ以上ない貴重な経験の場を創出した。「学生たちのイキイキとした姿を見たい――その一心でプログラムを企画しました」と、関係者は語る。

    この熱い想いは参加学生にも届いたようで、「普段の講義では触れる機会の少ないDX・AI・ローコード開発について学べた」「大人数の前で発表する経験、さらにはクライアントも気づいていない課題を発見する重要性を体験できた点が非常に有意義であった」との満足の声が寄せられている。多くの学生が、この経験を通して地域への理解と愛着を深めているようだ。 記事内画像 ※画像:成果報告会後に池田市長(右から二人目)、ずーしーほっきーと記念撮影

    北斗市との連携協定について

    DITは、地域の活性化とDXの推進を目的として、2024年2月に北斗市との連携協定を締結している。今回のインターンシップは、この連携協定に基づく取り組みの一環として、北斗市の後援を受けて実施されたものだ。

    DITおよびAIハヤブサは、今後も地域との連携を深めつつ、AI技術を活用した新たな取り組みや北斗市のDX推進に向けた活動を進めていくとしている。

    この記事で紹介した企業

    社名   :デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社
    上場市場 :東証プライム(証券コード 3916)
    本社所在地:東京都中央区八丁堀 4-5-4 FORECAST 桜橋5階
    代表者  :代表取締役社長執行役員 市川 聡
    設立   :2002年1月4日
    資本金  :4億5千3百万円(2025年6月末時点)
    売上高  :241億5千万円(2025年6月期)
    URL   :https://www.ditgroup.jp/
    事業内容 :ソフトウェア開発事業
    企業紹介 :業務系・組込み開発を安定基盤とする独立系IT企業で15期連続増収増益を達成。Web改ざんを瞬間検知・瞬間復旧するセキュリティ商品 WebARGUS「ウェブアルゴス」や、働き方改革を支援する業務自動化プラットフォーム商品 xoBlos「ゾブロス」といった独自商品で更なる成長を図る。

    社名   :株式会社AIハヤブサ
    本社所在地:北海道函館市桔梗町379番地13 函館工房内
    代表者  :代表取締役 村松 洋明
    設立   :2017年3月16日
    資本金  :10百万円
    URL   :https://aihayabusa.co.jp/
    事業内容 :人工知能(AI)技術を活用した各種ソフトウェア及び設備等の開発・販売
    企業紹介 :AI画像認識の技術を用いて自動車業界、電子部品業界、食品業界など様々な分野の外観検査システムを開発。さらに農業、畜産など、AIを活用した新たな一次産業の仕組み作りに取り組む。経済産業省より「地域未来牽引企業」および「J-Startup HOKKAIDO」に選定。

    お問い合わせ

    デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社
    TEL:03-6311-6520 (担当:IR部 榎本)
    E-mail:ir_info@ditgroup.jp

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