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あなたの家は大丈夫?空き巣が狙う家・避ける家の違い
ビジョナリー編集部 2025/10/22
日本は世界でも有数の治安の良い国とされていますが、近年、空き巣や侵入窃盗の手口は巧妙化・凶悪化しており、私たちの暮らしの隙を狙った被害が増加しています。
本記事では、空き巣の実情と防犯対策をわかりやすく解説します。
空き巣の実情
住宅を狙った侵入窃盗(空き巣)の認知件数は、2004年以降長期的には減少傾向にありました。しかし、2022年以降は、侵入強盗など凶悪化したケースが増加し、再び警戒が必要な状況となっています。
特に秋から冬は旅行や外出が増える行楽シーズンであり、警察庁の統計でも10月・11月に空き巣被害が最も多く発生していることが明らかになっています。
日照時間が短くなり、家の明かりや人の出入りが外から分かりやすくなること、そして換気や涼を求めて窓を開けがちになることが要因の一つになっています。
空き巣犯はどこをどう狙うのか?
「無施錠」が最大のリスク
最新の警察庁のデータによると、空き巣の多くは「無施錠」の場所から侵入しています。
- ゴミ出しや洗濯物を干す“わずかな時間”の無施錠
- 2階以上だから大丈夫と油断して窓を開け放す
- 風呂場やトイレの小窓の換気
こうした“小さな油断”を空き巣は見逃しません。
「ガラス破り」や「工具によるこじ開け」
無施錠でなくとも、窓ガラスをバールやドライバーで破壊して侵入する「ガラス破り」も常套手段です。特に防犯対策のない窓ガラスは、わずか数秒でこじ開けられてしまいます。
また、ドアや窓の鍵を工具で壊す「ドア錠こじ破り」や「ピッキング」、ドリルでドアに穴を開けて内側のサムターン(つまみ)を回す「サムターン回し」など、プロの手口も多様化しています。
「死角」と「入りやすさ」
犯罪学の観点からも、空き巣は「入りやすく、見えにくい場所」を選びます。
- 高い塀や生い茂った庭木に囲まれている
- 隣家や通行人から見えにくい位置に玄関・窓がある
“プライバシー重視”の環境が、実は犯罪者にとって格好のターゲットになってしまうのです。
空き巣犯は事前に下見をしている
空き巣は突発的に犯行に及ぶのではなく、入念な下見を行うケースが一般的です。次のようなサインが見られたら要注意です。
- インターホンや電話で留守を確認する(「誰も出ない」ことをチェック)
- 表札やポストに不審なシールやメモが残されている(マーキング)
- 見慣れない車や人物が何度も家の周囲をうろつく
こうした前兆を家族や近隣で共有し、気づいた時はすぐ警察に相談することが被害防止につながります。
狙われやすい家・避けられる家
狙われやすい家の共通点
- ポストに郵便物や新聞がたまっている
- 夜になっても部屋の明かりがつかない
- 洗濯物が干しっぱなし
- 玄関や窓が無施錠
- 庭木が伸び放題で死角が多い
- 防犯カメラやセンサーライトが設置されていない
空き巣が“避ける”家とは?
- 防犯カメラやセンサーライトが目につく場所に設置されている
- 玄関や窓が二重ロック、補助錠がついている
- 庭や通路が整理され、周囲から見通しがよい
- 住民同士が挨拶を交わす地域
- 郵便物や新聞がたまっていない
警察庁の調査では「侵入に5分以上かかる場合、7割の空き巣犯が犯行をあきらめる」とのデータもあります。
空き巣対策の具体的アクション
「見せる防犯」で“狙われにくい家”をつくる
防犯カメラやセンサーライトの設置は、効果的な抑止力です。ダミーではなく本物のカメラを外からよく見える場所に設置しましょう。
さらに、窓や玄関に「防犯カメラ作動中」などのシールを貼ることで、空き巣に“面倒な家”だと印象づけることができます。
すべての窓・出入口を「ツーロック」「補助錠」で強化
玄関や窓には、必ず二重のロック(ツーロック)や補助錠を取り付けましょう。特に窓の補助錠は、上部に設置することで、侵入時の作業が格段に面倒になります。
さらに、防犯フィルムを窓ガラス全面に貼ることで、ガラス破りにも高い効果を発揮します。
庭や通路の「死角」をつくらない
伸び放題の庭木や高い塀は、侵入者の隠れ場所になってしまいます。定期的に剪定を行い、できるだけ外から庭や通路が見渡せる環境を保ちましょう。
また、防犯砂利を敷くことで、侵入時に音が鳴る工夫も有効です。
「留守だと悟らせない」工夫を
- 長期間の外出時は、タイマーで部屋の明かりをつける
- ポストや新聞受けに郵便物をためない
- 洗濯物は外に干しっぱなしにしない
こうした配慮が、空き巣のターゲットから外れる大きなポイントになります。
近所付き合い・地域の目を活用する
最もシンプルで効果的な防犯は「人の目」です。近所で挨拶を交わし、普段から顔を合わせておくことで、不審者や異常にすぐ気付くことができます。地域ぐるみの意識が、犯罪抑止力を高めます。
ホームセキュリティやIoTの活用も
最近では、スマートフォンで遠隔監視できるホームセキュリティや、AI搭載の防犯カメラも普及しています。
子どもの留守番時や長期不在時には、こうしたサービスの導入も検討してみてはいかがでしょうか。
集合住宅も「安全」とは限らない
「オートロックがあるから安心」と思いがちですが、業者や住民を装って侵入されるケースも報告されています。
また、2階以上の部屋でも、ベランダや非常階段を使って侵入する泥棒も存在します。
- オートロックは他人を安易に中に入れない
- ベランダの窓も必ず施錠
- 共用部で不審な人物を見かけたら声掛けや管理会社へ連絡
集合住宅でも、個人の防犯意識と住民同士の連携が重要です。
まとめ
空き巣被害は、決して他人事ではありません。「自分の家は大丈夫」と思っている時こそ、日々の防犯習慣を見直すことが大切です。
- 施錠は「当たり前」の習慣に
- 防犯カメラ・センサーライトで“見せる防犯”
- 補助錠や防犯フィルムで物理的に強化
- 庭や通路の見通しを良くし、死角を作らない
- 近所とのつながりや声掛けで“地域の目”を活用
- 最新のホームセキュリティの活用も視野に
今日からできる対策を一つでも実践することで、あなたの大切な家族と財産を守る力になります。


