
東大生の家には地球儀が飾られてるってホント?~「...
7/26(土)
2025年
SHARE
ビジョナリー編集部 2025/07/25
「子どもの好き嫌いが多い」「朝食を抜きがち」「食事のマナーが気になる」。
保護者の皆さん、こんな悩みを抱えたことはありませんか?
今、全国の小学校や地域で「食育」の取り組みが拡大しています。しかし、なぜ「食育」がこれほどまでに注目されているのでしょうか?そして、私たち大人が意識すべきポイントはどこにあるのでしょうか?
今回は、食育の基本から、現場での具体的な実践例、そして子どもたちにもたらす驚きの効果まで、事例も交えながら解説いたします。
「食育」とは、単に栄養の知識を伝えるだけではありません。食べ物を選び、調理し、感謝して味わう力を子どもたちに伝え、健やかな成長を支えるための教育です。
実は、食育の有無で、子どもの将来の健康状態や人間関係、さらには学力にまで違いが現れることもわかってきています。
たとえば、東京都内のある私立小学校では、田植えや稲刈り、野菜の栽培体験がカリキュラムの中核を占めています。子どもたちは畑を耕し、種をまき、水や肥料を与え、収穫の喜びを味わいます。自分の手で育てた野菜を調理して食べることで、「食べ物のありがたみ」や「生産者への感謝」を自然と学びます。
「給食がおいしい!」という声が子どもたちから続出している自治体もあります。
たとえば足立区では、全校に栄養士を配置し、地元食材や旬の野菜をふんだんに使った自校調理方式を徹底。化学調味料に頼らず、だしをとる手間も惜しみません。結果、小学6年生の97%が「給食がおいしい」と答えるという驚きの数字が生まれました。
なぜおいしいのか?
しかも、給食の残菜量が10年で約7割も減少。おいしさと食育の両立が、子どもたちの行動に変化を生み出しています。
2005年に制定された「食育基本法」。これは、単なる一時的なブームではなく、国が食育を健康・文化・地域活性化の柱と位置付けている証です。
学校だけでなく、家庭や地域、企業も一体となって、子どもたちの食を支える環境づくりが求められています。
多くの小学校では、「赤・黄・緑」の三色食品群を使って、栄養バランスを視覚的に学ぶ工夫をしています。
黒板に食材を色分け表示することで、子どもたち自身が「今日の給食はバランスがいいかな?」と考える習慣が根付いています。
自分たちで収穫した野菜を使って、クラスで簡単な料理を作る実習も人気です。
これにより、コミュニケーション力や協調性も育まれます。「家でも作りたい!」と親子の会話も広がります。
一部の小学校では「マナー給食」や「バイキング給食」といったユニークな食育イベントを実施しています。そこでは、和食の箸使いや器の持ち方、洋食のカトラリーの並べ方など、本格的なマナーを体験しながら身につけることができます。
「普段なかなか経験できない食事の作法。大人になっても役立つ“生きる力”が楽しく身につきました」との声も多く、子どもたちにとっては新鮮な驚きの連続となっているようです。
成長期の子どもにとって、適切な栄養バランスは「集中力」や「免疫力」「体力」の基礎を作ります。特に、野菜や果物、タンパク質をバランスよく摂る習慣は、将来の生活習慣病予防にも直結します。
食べる量や時間、食品選びを自分で考えられる子どもは、過剰なカロリー摂取を自然と避けられるようになります。学校給食を通じて「食べすぎない」「野菜をしっかり摂る」意識が身につくのです。
「自分で作る」「みんなで味わう」「感謝を伝える」
こうした体験を重ねることで、子どもたちの食への関心が高まり、仲間と協力する力や、感謝の気持ちも育まれます。
「ありがとう」と伝える力は、社会で生きるうえで何よりも大切なスキル。食育は、学力や知識だけでなく、人としての“根っこ”を伸ばす教育なのです。
「学校だけでなく、家でも食育を実践したい」
そう考える保護者の方も多いはず。
難しく考える必要はありません。以下の3つを意識するだけで、家庭の食卓も「生きた学び」の場に変わります。
食育は、未来の健康や人間関係、地域社会とのつながりまで、子どもたちの可能性を広げる力を持っています。
食べることは、学びであり、感謝であり、人生そのもの。
明日の食卓から、ぜひ小さな「食育」を始めてみませんか?子どもたちの「おいしい!」の笑顔が、きっと家族や地域も明るくしてくれるはずです。