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10/22(水)
2025年
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ビジョナリー編集部 2025/10/22
SNSやニュースで「自然界隈」という言葉を見かけたことはありませんか?
「界隈」といえば、特定の趣味や関心を持つ人々の集まりを示す“○○界隈”というネット用語としてZ世代を中心に広まっています。その中でも、若い世代でよく使われているのが「自然界隈」です。
一言で説明するなら、“自然に触れること、自然スポットを楽しむこと、またそれを好む人たち”の総称です。「自然界隈してきた」「自然界隈の人」など、日常会話やSNS投稿でも動詞や名詞化して使われています。
では、なぜ今「自然界隈」が注目されているのでしょうか?
コロナ禍を経て、私たちは膨大な情報と人間関係に晒される日々を送ってきました。その反動として、「自然の中で一息つきたい」「スマホやSNSから離れてリフレッシュしたい」というニーズが増えています。
自然の音や空気、木漏れ日が与えてくれる安らぎは、デジタル疲れした心をやさしく包み込みます。
若い世代にとって、遊びの“コスパ”は非常に重要です。商業施設やテーマパークで豪遊するよりも、友人同士で持ち寄った食材でピクニックやBBQを楽しむ方が、はるかに安価で満足度が高い。「1万円あれば十分楽しめる」といった声も多く、学生や新社会人にも手が届く趣味として広がっています。
実際、SNSには「#自然界隈」で検索すると、コスパ抜群のお出かけプランや節約アイデアが数多くシェアされています。
カフェやプリクラ写真がSNS上で飽和状態になった結果、若者たちは“差別化”を求めて自然の中へ。森や渓谷で撮ったナチュラルな写真、ピクニックの一コマ、美しい景色をバックにしたポーズ。こうした写真が「新しい映え」として人気を集めています。
都会のカフェよりも、自然の中で撮った写真の方が“リアル”で“エモい”と共感されやすいと、SNS時代の“映え”は、人工物から自然へとシフトしつつあるのです。
従来のアウトドア趣味、例えばサーフィンやスノーボード、ロードバイクには、技術や予算、準備のハードルがありました。
一方で今の「自然界隈」は、特別な知識も装備も不要。ピクニックや軽いハイキング、公園のお散歩など、思い立ったらすぐに始められる点が、多くの若者を惹きつけています。
「アウトドアは敷居が高いイメージでしたが、自然界隈は“趣味がない人”や“推し活に興味が持てなかった自分”でも入りやすかった」という声も見られるように、“今っぽい趣味”として、幅広い人々に受け入れられているのです。
自然界隈のムーブメントは、ファッションにも影響を与えています。
自然界隈に出かける若者たちの多くは、シンプルで動きやすい“ノームコアスタイル”や“アウトドアミックス”を取り入れています。
など、実用性を重視しつつもトレンド感を忘れないコーディネートが主流です。釣り具ブランドや“ワークマン女子”の流行も追い風となり、「普段着のまま山や川に行ける」という利便性が支持されています。
場所やアクティビティに応じて服装を選ぶことも大切です。
など、TPOと安全性を意識したアイテム選びが求められています。
東京都内で気軽に訪れられる“自然界隈スポット”をいくつかご紹介します。
歴史ある日本庭園と都立中央図書館が併設されており、四季折々の花や緑に癒されます。カフェでランチを楽しみながら、池や渓谷を散策したり、木陰で読書をしたり。「都会のオアシス」として、学生やカップルに人気です。
23区内唯一の渓谷。東急等々力駅から徒歩10分というアクセスの良さが魅力です。真っ赤なゴルフ橋や日本庭園、和スイーツのカフェなど、見どころも満載。夏でも涼しい空気が流れ、森林浴やマイナスイオンを存分に体感できます。
都心から電車で1時間ほどでアクセスできる高尾山。登山初心者でも楽しめるコースやミュージアム、ケーブルカーなど、自然とカルチャーが融合したスポットです。
晴れた日には関東平野を一望でき、秋の紅葉シーズンは特に多くの人で賑わいます。
東京とは思えないほどダイナミックな渓谷美と清流。バーベキューやキャンプ場も充実しており、家族連れから友人グループ、カップルまで幅広く利用されています。シンボルの吊り橋「石舟橋」から眺める紅葉や渓谷は圧巻です。
都内の植物園や公園もおすすめです。渋谷区ふれあい植物センターや、水元公園の豊かな緑の中でピクニックや写真撮影を楽しむ若者も増えています。
若者たちは、モノだけではなく“体験”に価値を見出し、思い出や感情を消費する時代へとシフトしています。
こうした新しい価値観が、「自然界隈」を支えているのです。
「自然界隈」は、今の時代を象徴する“新しい体験”のかたちです。
日常のストレスから解放され、心と体をリセットできる自然スポットは、誰にとっても身近な存在。映える写真やファッションだけでなく、心の豊かさや体験の価値を再発見できる場所でもあります。
「休日は何をしよう」「最近、何か新しいことを始めたい」
そう感じている方は、ぜひ一度“自然界隈”を体験してみてはいかがでしょうか?