Diamond Visionary logo

10/18()

2025

SHARE

    深大寺が原宿化!? SNS映えと癒しを求める若者が集まるワケ

    深大寺が原宿化!? SNS映えと癒しを求める若者が集まるワケ

    2024年以降、東京都調布市の「深大寺」は若者を中心に来訪者数が急増し、寺の参道ではまるで竹下通りのような賑わいが生まれています。

    本記事では、若者たちが深大寺に惹かれる理由など、その全貌を分かりやすく解説いたします。

    深大寺ブームに見られる自然界隈

    現在の深大寺ブームは、SNSがきっかけになっています。

    • TikTokやInstagramでは「#深大寺そば」「#深大寺カフェ」などの投稿が急増
    • フォトジェニックな参道やそば店、体験型アクティビティが人気
    • 「自然界隈」と呼ばれる、都会で味わえない緑や癒しを求めるトレンド
       

    たとえば、高校生や大学生のグループが「TikTokで流行っていたから来てみた」「友だちと写真を撮りたい」と話す姿が目立ちます。

    ラムネの瓶を片手に写真を撮る、着物をレンタルして参道を歩く、陶芸体験で世界に一つだけの器を作る──“非日常”を体験できる空間が、今の若者の価値観にフィットしているのです。

    「ちょうどいい距離感」が生み出す新しい日帰り旅

    深大寺が支持される理由の一つは、都心からのアクセスの良さです。

    • 新宿から京王線で調布駅まで約20分、駅からバスで15分前後
    • 吉祥寺や三鷹駅からもバス1本でアクセス可能
    • 日帰りで“小旅行気分”が味わえる
       

    都市の喧騒を少しだけ離れてリフレッシュしたい人にとって“ちょうどいい旅先”として定着しつつあります。

    参道は“食と体験”のテーマパークに

    名物「深大寺そば」と食べ歩き

    記事内画像 深大寺といえば、まず思い浮かぶのが「そば」です。豊かな湧き水がある土地柄、江戸時代から続くそば店が参道に軒を連ねています。

    • 老舗そば店「八起」や「青木屋」には休日になると行列ができるほど
    • テラス席で池や水車を眺めながら味わうそばは、SNS映えも抜群
    • そば団子、そばパン、和スイーツなど食べ歩きメニューも充実
       

    「テラス席が本当にきれいだった」「食べ歩きしながら写真を撮るのが楽しい」

    “カフェ巡り”のような感覚で、伝統グルメと今風のカフェ文化が融合しています。

    陶芸体験「むさし野深大寺窯」は4時間待ちも!

    記事内画像 もう一つ、若者人気を支える体験型コンテンツが「陶芸体験」です。

    • むさし野深大寺窯では、素焼きの器に自由に絵付けできる“らくやき”が大人気
    • 週末はオープン前から整理券待ち、4時間待ちの日も
    • 自分だけの器を作ることで「思い出」を持ち帰れる
       

    「世界で1個だけの作品ができて本当に愛着が湧く」「友だちとデザインを考えながら盛り上がれる」

    体験型アクティビティの充実は、“思い出づくりの場”としての深大寺を象徴しています。

    伝統と現代カルチャーが交差する風景

    深大寺の魅力は、1300年続く歴史と豊かな自然、そして“今”のカルチャーが絶妙に交差している点にもあります。

    • 奈良時代に開かれた天台宗の古刹で、国宝や重要文化財も点在
    • 湧き水や不動の滝、苔むした石畳、四季折々の花
    • 古民家カフェ、クラフトショップ、レンタル着物など新しい楽しみ方
       

    「歴史あるお寺で静かな時間を過ごしつつ、参道はカフェや雑貨店が賑やか」「伝統行事やお祭りと、若者カルチャーが同じ場所で共存している」

    このバランスが、訪れるたびに“新鮮な発見”をもたらしてくれます。

    周辺観光も充実

    深大寺は単体で楽しめるだけでなく、周辺の観光資源も豊富です。

    • 神代植物公園:珍しい植物やバラ園でリラックス
    • 鬼太郎茶屋:漫画『ゲゲゲの鬼太郎』ゆかりのカフェ
    • 深大寺天然温泉 湯守の里:黒湯の温泉でリフレッシュ
    • 三鷹の森ジブリ美術館、よみうりランドなども近隣

    急増する来訪者、地域住民との摩擦も

    爆発的な人気の一方で、地域には新たな課題も生まれています。

    • 2024年以降、来訪者は従来の10倍規模に
    • 参道やカフェの混雑、行列、騒音、ごみ問題が顕在化
    • 住民から「静かな生活が失われた」と戸惑いの声
       

    特に週末やイベント開催時は、トイレや駐車場、ごみ処理などのインフラが追いつかず、地域生活と観光地化による摩擦が課題となっています。

    持続可能な“観光モデル”へ

    このまま人気が続けば、問題がさらに深刻になる可能性も否定できません。課題解決のため、以下のような取り組みが今後の鍵となります。

    • 混雑予報や案内アプリによる来訪分散
    • 体験施設やカフェの予約・時間帯制の導入
    • 公衆トイレ・ごみ箱・歩道などインフラ強化
    • 地元事業者優先や収益還元の制度設計
    • 住民参画型の観光運営体制
       

    また、歴史やそば、陶芸などを学べる教育型プログラムを組み合わせることで、“一時的なブーム”を超え、地元と来訪者が共に愛着を持てる持続的な観光地への進化が期待されています。

    深大寺ブームに学ぶ、新しい“癒し”のかたち

    「深大寺がこんなに賑わうなんて想像していなかった」

    そんな声が今や当たり前になったこの場所には、現代の消費者の価値観や旅のスタイルの変化が凝縮されています。

    • 都会から少し離れた“自然界隈”でリフレッシュしたい
    • SNSでシェアできる“映える”体験や写真を求めている
    • 歴史・文化・食・体験を一度に味わいたい
       

    もし、「最近、都内で本当にリラックスできる場所が見つからない」と感じているなら、 一度、深大寺まで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

    新宿からわずか30分、その先には“東京の原宿”とも呼ばれる新旧が交わる異空間が広がっています。

    伝統とトレンド、静けさと活気──その絶妙なバランスを、ぜひご自身の五感で体験してください。

    #深大寺#深大寺そば#自然界隈#カフェ巡り#陶芸体験#日帰り旅行#インスタ映え#食べ歩き#体験型アクティビティ#着物レンタル#東京観光#サステナブルツーリズム#地域活性化

    あわせて読みたい

    記事サムネイル

    なぜ「ラブブ」はここまで人気に?—ブラインドボッ...

    記事サムネイル

    高市早苗氏、自民党初の女性総裁に就任――日本初の...

    記事サムネイル

    免疫のブレーキはこうして見つかった—坂口志文教授...

    記事サムネイル

    渋谷がハロウィンの“聖地”になるまで――歴史・ト...

    Diamond AI trial

    ピックアップ

    Diamond AI