
眼精疲労の原因と対策──放っておくと何が怖いのか
8/30(土)
2025年
SHARE
ビジョナリー編集部 2025/07/02
引っ越しをして、「新しい生活にワクワク!」と思いきや、思いもよらぬ壁にぶつかった経験はありませんか?そう、地域ごとに全く違うゴミの分別ルールです。昨日まで普通に捨てていたものが、今日からは別の袋に分けなければならない…。
「どうしてこんなに面倒なの?」とため息をつきたくなる方も多いはず。
しかし、実はこの“複雑な分別”には、意外な背景や地域ごとの知恵が隠されているのです。
今回は、東京都23区や全国のユニークな事例、さらには世界と日本の違いまで紹介します。
「分別なんて意味がない」、そんな噂を耳にしたことはありませんか?たしかに、せっかく丁寧に分けても、最終的には焼却されているケースが多いという現実もあります。しかし、分別の本質的な目的は3つあります。
①資源の再利用
アルミ缶や古紙、ペットボトルは新たな製品の原料に生まれ変わります。分別されていないと、リサイクルが不可能になるのです。
②環境負荷の軽減
ゴミを適切に分けて処理することで、焼却炉の効率が上がり、有害物質の発生も抑えられます。
③天然資源の節約
リサイクルが進めば、新たな資源の採掘や伐採を減らせ、地球環境保護に直結します。
また、焼却施設や埋立地の寿命を延ばすというメリットも。
分別は「面倒な作業」ではなく、未来への投資なのです。
引っ越しを経験した方なら、自治体ごとに異なる分別ルールに驚いたことがあるでしょう。この背景には、主に次の3つの要因があります。
①設備の違い
高性能な焼却炉を持つ自治体では、多少の混合ゴミでも安全に処理できるため、分別がシンプルになりがちです。一方、設備が限られている地域では、より細かな分別が必要になります。
②コスト・予算の差
ゴミの回収・処理には多額の費用がかかります。財政に余裕のない自治体は、住民に分別や持ち込みを求めてコストを抑えています。
③人口と地域性
人口が多い都市部では処理量が膨大なため、回収の効率化を優先し、分別がシンプルになる傾向があります。逆に、人口の少ない地域では住民同士の協力が得やすく、分別を徹底できるのです。
都市部ではシンプルな傾向にあるということは、東京都23区であれば、どこも似たようなルールなのかと思いきや、実は大きな違いがあります。
港区・台東区・品川区・杉並区など
3種類(可燃ゴミ・不燃ゴミ・資源ゴミ)の分別。資源ゴミも古紙・ビン・カン・ペットボトルなどシンプルです。品川区では「可燃」「陶器・ガラス・金属」「資源」の3分別です。
江戸川区・練馬区・大田区など
江戸川区は特に分別項目が多く、規則も厳格。練馬区では古着や古布を指定施設へ持ち込む必要があり、使用済み食用油もペットボトルに入れて回収日に出すルールです。
例:練馬区の古着リサイクルは、着られるものは中古衣料として再使用され、着られないものや古布は工業用雑巾に生まれ変わります。
川崎市の分別は、なんと全8種類。缶とペットボトルも一緒、古紙もまとめてOKという“大雑把”な分別です。
「これで大丈夫?」と不安になりそうですが、実は2017年から2020年の3年連続で政令都市中、1人当たりのゴミ排出量が最も少ないという結果に。
その理由は、市や企業、市民が一体となったゴミ減量の取り組み。高性能な焼却施設やEVゴミ収集車の導入など、先進技術と市民協力の賜物です。
大阪市は、指定ゴミ袋が不要。透明か半透明の袋なら色付きもOK。資源ゴミも、缶・ビン・ペットボトル・金属製品を1つの袋にまとめて出せます。
その代わり、分別ルール違反にはオレンジ色の啓発シールが貼られ、収集してもらえないという独自のペナルティがあります。
人口1700人ほどの上勝町は、「51種類」という日本一細かい分別で有名です。
さらに、ゴミ収集車はなく、住民が直接「ゴミステーション」へ持ち込みます。生ゴミは堆肥に利用され、町のリサイクル収入は年間約300万円にもなっています。この徹底ぶりは、「人口が少なく、住民同士の協力が密」だからこそ可能なモデルです。
「日本の分別って、本当に複雑なの?」海外の事情を知ると、日本の分別が“特別”である理由が見えてきます。
アメリカは基本的に“ざっくり分別”。
分別のほとんどは回収後に工場で行われ、住民の手間は少なめです。一方で、ルール違反には罰金も。
韓国は日本と似ているようで、「生ゴミ」の定義が独特。
ドイツは世界トップのリサイクル率を誇りますが、住民は「リサイクル用」「紙」「生ゴミ」「ビン」「一般ゴミ」に大まかに分けるだけ。細かな分別は回収後の専門工場で実施されます。
さらに、ペットボトルや缶にはデポジット制(返却でお金が戻る)があり、回収効率が抜群。
日本のような「燃える/燃えない」の分別は珍しく、“焼却が主流”の日本、“埋め立てや再利用が主流”の欧米という根本的な違いも。
この違いは、日本は埋め立てに使える土地が限られているので、焼却によって少しでもゴミの体積を減らす工夫が必要だからです。
ゴミ分別のルールは、地域や国ごとに大きく異なります。「なぜ面倒なのか?」と感じる背景には、設備、コスト、地域性、そして未来への配慮が詰まっています。
日本独特の“燃やす・燃やさない”基準も、限られた土地や環境を守るための知恵。
自治体ごとの取り組みも日々進化しています。
分別の一手間が、新しい資源、新しい街、そして次世代の美しい地球へとつながる──。
今日から、できることから始めてみましょう。