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別荘を持つメリットとデメリット。売却できないときの対処法とは
ビジョナリー編集部 2025/10/27
皆さまは「別荘」と聞いて、どんなイメージをお持ちでしょうか。家族や友人とともに自然豊かな土地でゆったりと過ごす休日、あるいは仕事から解放されて好きなだけ趣味に没頭できる空間。非日常を味わえる特別な場所として、別荘は多くの人の心を惹きつけてやみません。
しかし、実際に別荘を所有した方々からは「思ったより大変」「手放したいのに売れない」といった声も聞かれます。今回は、別荘を持つメリットとデメリット、さらに“もし売却できないとき、どう対処すべきか”について、具体例を交えて解説いたします。
なぜ今、別荘が注目されているのか
コロナ禍以降、リモートワークやワーケーションの普及により、都市部から離れて自然豊かな地で過ごすライフスタイルが注目されています。「都心から週末だけでも離れたい」「家族とプライベートな空間でリラックスしたい」といった価値観は、かつてのバブル期の“ステータス”とは異なり、“実用”や“癒し”に重点が移ってきました。
別荘を持つ2つの方法:購入と賃貸
まず、別荘を持つには「購入」と「賃貸」という2つの方法があります。
- 購入
自分の所有物として自由にカスタマイズでき、いつでも好きな時に利用できます。ただし、初期費用や維持費が必要です。 - 賃貸
一定期間だけ借りる方法です。気軽に試せる一方、定期借家契約となることが多く、中途解約が難しい場合もあります。
【事例で解説】戸建て別荘とリゾートマンションの違い
戸建て別荘の特徴
- プライバシーが確保されやすい
- 好みのインテリアや庭造りが楽しめる
- 管理や修繕は自己責任
- 自然や静けさを満喫できる
例えば、軽井沢の戸建て別荘では、夏の避暑地として家族や友人が集い、バーベキューやガーデニングを楽しんでいるご家庭も多いです。一方で、虫やカビ、害獣対策、冬場の水抜きや薪の管理など、「想像以上に手間がかかる」と感じる方も少なくありません。
リゾートマンションの特徴
- 共用施設(スパ、大浴場、ラウンジなど)が充実
- 管理会社による清掃・修繕で手間が少ない
- 騒音や規則など、他の住民への配慮が必要
- 自由度は戸建てに劣る
実際に熱海や那須のリゾートマンションでは、温泉やフィットネス施設が人気です。週末の短期利用者も多く、「普段の家事から解放されたい」「管理の手間を減らしたい」という方に向いています。
別荘を持つメリット
1. 自由な使い方ができる
自分の好きな時に、誰にも気兼ねせず利用できるのは大きな魅力です。ホテルや旅館と異なり、繁忙期でも予約不要。到着時間も自由、思い立ったときに“自分の空間”に帰れます。
2. 好みの空間を作れる
壁紙や家具、庭のデザインまで、細部にわたり自分好みにカスタマイズ可能です。毎回訪れるたびに家具を追加したり、趣味の部屋を作ったり、理想の空間づくりを楽しめます。
3. 完全なプライベート空間
家族やペットと共に、周囲の目を気にせず過ごせます。小さなお子さま連れや、友人たちと集まって騒いでも問題ありません。
4. セカンドハウスや避難先としても活用
テレワークや二拠点生活の拠点にもなります。自然災害時の避難先、老後の移住先としても検討できるのは、別荘ならではのメリットです。
5. 副収入の可能性も
利用しない期間は貸別荘として運用し、収益を得る選択肢もあります。近年は民泊やコテージとして活用する事例も増えています。
別荘を持つデメリット
1. 維持費・管理費がかかる
- 固定資産税や住民税(均等割)
- 管理費・修繕費
- 水道光熱費・火災保険料
- 別荘地によっては独自の所有税(例:熱海市)
これらは所有しているだけで発生し、使わなくても毎年数十万円単位の負担となります。
2. 定期的なメンテナンスが不可欠
自然豊かな場所ゆえ、カビや虫、害獣被害も多発。長期間空けると雑草や傷みが進みやすく、管理会社に依頼すればさらにコストが増します。
3. ローンや税制面の制約
住宅ローンは利用できず、セカンドハウスローンやフラット35などが利用対象となります。金利が高く、住宅ローン控除も受けられません。
4. 利用頻度が下がるリスク
購入直後は通う頻度が高くても、数年後には「思ったより行かなくなった」「飽きてしまった」という声も少なくありません。加齢や家族構成の変化、趣味嗜好の移り変わりで、使わなくなるケースも多いです。
5. 売却しにくい
「手放したい」と思っても、思うように売れない。人気エリア以外では特に買い手が見つかりにくく、値下げしても反応が薄い場合が多いのです。
失敗・後悔しやすいパターンとは
- 「憧れだけで購入し、具体的な利用計画がなかった」
- 「維持費・管理の手間を甘く見ていた」
- 「オフシーズンの手入れを怠り、次回訪れた時に劣化が進んでいた」
- 「家族のライフスタイルが変わり、利用機会が激減した」
こうしたケースでは、「こんなはずじゃなかった」と後悔する方が多いのが実情です。購入前には必ず“どのくらい利用するのか”“維持負担に無理はないか”を試算しましょう。
別荘購入を後悔しないためのポイント
1. 利用頻度・目的を明確にする
「毎月利用できるのか」「どんな目的で使いたいのか」を具体的にイメージしましょう。家族やパートナーと年間スケジュールを立ててみるのも有効です。
2. アクセスの良さを重視する
遠すぎると「行くのが億劫」になりがちです。自宅から車や電車で2時間以内のエリアは、長く利用しやすい傾向があります。
3. 人気エリア・資産価値をチェック
将来的な売却も視野に入れるなら、軽井沢・熱海・伊豆・那須・箱根・湘南など、需要の高いエリアを検討しましょう。資産価値が落ちにくいのも特徴です。
4. 諸費用をしっかり試算
購入費用以外にかかる初期費用・維持費を正確に算出し、無理のない計画を立てましょう。
5. 管理サービスの活用も検討
自分で手入れが難しい場合、管理会社のサービスを活用することで手間を減らすことも可能です。
売却できない場合、どうする?
「別荘を持て余している」「相続したが使う予定がない」「売却したいのに全く買い手がつかない」――。そんなときには、以下の対処法を検討してください。
1. 売却価格を見直す
需要の低い地域の場合、思い切って価格を下げることで買い手が現れることもあります。ただし、極端な値下げは「訳あり物件」と見られて敬遠されるリスクもあるため、適正価格の見極めが重要です。
2. 管理会社に引き取ってもらう
管理費・維持費を支払っている場合、管理会社が一定の費用で引き取りを提案するケースもあります。数十万~200万円程度の手数料がかかる場合が多いですが、管理や税金の負担から解放されます。
3. 専門の買取業者に相談
別荘専門の買取業者であれば、リフォームやコテージ運用のノウハウを活かして買い取りに応じてくれることがあります。買取なら最短1週間程度で現金化できる場合も。
4. 知人・親族への譲渡
身近に別荘を必要としている人がいれば、譲渡も選択肢です。ただし、トラブル防止のため専門家(司法書士など)による契約書作成・登記を必ず行いましょう。
5. 自治体への寄付
学校や自治会館など公益性の高い土地であれば、自治体が受け入れてくれるケースもありますが、現実的にはハードルが高いのが実情です。
6. 相続放棄
「そもそも相続したくない」「プラスの財産が少ない」場合は、相続放棄も選択肢に。ただし、別荘だけを選択的に放棄することはできず、他の財産も一括で放棄する必要があります。
売却を少しでも有利に進めるためには?
手放したいと思ったらすぐ行動
「いつか売れるだろう」と先延ばしにすると、劣化や税金・維持費の負担がどんどん増えていきます。ワーケーションや移住ニーズの高まりで、都市圏に近い人気エリアなら今が売り時かもしれません。
常にメンテナンスを
手入れの行き届いた物件は、買い手の印象も格段に良くなります。小さな劣化や汚れも早めに修繕し、状態をキープしましょう。
売却相場をリサーチ
近隣エリアの売却事例や、専門の不動産会社に相談して相場を把握。「この価格までなら下げられる」という最低価格も決めておくと、スムーズな交渉が可能です。
リフォームは最終手段
「リフォームすれば売れるのでは」と考えがちですが、費用対効果は不透明です。どうしても売れない場合のみ、専門家に相談し最小限のリフォームで済ませましょう。
「別荘ライフ」を成功させるには?
結局のところ、別荘所有の満足度は「どれだけ自分のライフスタイルに合っているか」に尽きます。
- 時間とお金に余裕がある
- 趣味や家族・友人との交流を大切にしたい
- 管理やメンテナンスを楽しめる
- 仕事がテレワーク中心、もしくは二拠点生活に憧れている
こうした方にとって、別荘は“かけがえのない資産”となるでしょう。一方で、「非日常を味わうだけなら、ホテルや貸別荘の利用で十分」という考え方も増えています。
まとめ:別荘は“夢”と“現実”のバランスを
別荘を持つことは、確かに人生を豊かにしてくれる可能性を秘めています。しかし、所有には多くの責任とコストが伴います。売却できないリスクや維持負担を理解し、冷静に計画を立てることが何より大切です。
「本当に必要か」「どのような目的で使うのか」「負担に感じたとき、どう対処するか」――これらをしっかり見極めることで、後悔のない別荘ライフを実現できるはずです。
ぜひ、この記事を参考に「自分にとって最適な“第二の住まい”」について考えてみてください。

