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じゃあ自分で作ってみようか――料理初心者が最初に覚えるべき“基礎の基礎”
ビジョナリー編集部 2025/12/10
料理に関して、最近は男女に関わらず「やってくれた人の大変さを知るには、自分でもやってみる」という空気が広がっています。料理ドラマのヒットも相まって、「ちょっと作ってみようかな」とキッチンに立つ人が増えてきました。
とはいえ、いざ始めようとすると何を揃え、どう進めればいいのか迷うもの。ですが料理は、基本さえ押さえれば誰でも必ず上達できます。
本記事では、初心者がまず身につけたい料理の基礎をシンプルにまとめました。 最初の一歩がきっとあなたの自信になります。
料理の第一歩は「道具選び」から
料理のスタートラインは、「調理器具」選びにあります。たとえば、包丁がなければ野菜を切ることすらできませんし、フライパンがなければ炒め物も焼き物も始められません。料理初心者の方は、まず最低限の調理器具を揃えることから始めましょう。
万能包丁・まな板・フライパン・鍋、それにボウルやざる、計量カップや計量スプーンがあれば、ほとんどの家庭料理に対応できます。最初から高価なものを揃える必要はありません。使い勝手の良いものを基本セットとして選び、必要に応じて少しずつ買い足していくのが賢い方法です。料理が続く人と続かない人の差は、“準備”の差です。その基本になるのが調理器具選びなのです。
食材と調味料、「常備」で安心を手に入れる
買い物に行こうと思ったときに限って雨が降ったり、仕事帰りにスーパーが閉まっていたりすることは意外と多いものです。そんなとき、家に最低限の食材や調味料があれば、いざという時も安心して料理に取りかかれます。
たとえば、米やパスタ、乾麺、冷凍野菜やツナ缶などは、長く保存できるのでストックしておくと便利です。調味料は、塩・砂糖・酢・醤油・味噌などを中心に、みりんや料理酒、ごま油やオリーブオイル、ソースやケチャップもあるとレパートリーが広がります。特に初心者の方は、調味料が足りないせいでレシピを断念しないよう、基本的なものだけでもあらかじめ揃えておきましょう。
また、調味料の保存にも注意が必要です。開封後は冷蔵庫で保存したほうが良いもの(味噌やマヨネーズ、ポン酢など)も多いので、パッケージの記載をよく確認する習慣をつけましょう。
レシピを読む力が、失敗を減らす近道
「レシピ通りに作ったつもりなのに、なぜか上手くいかない…」そんな悩みに直面したことのある方も多いのではないでしょうか。実は、料理初心者がつまずきやすいポイントのひとつが、レシピの読み方です。
レシピは単なる手順書ではありません。材料の切り方や下ごしらえ、火加減、調味料の投入タイミングなど、細かなポイントが盛り込まれています。調理に取りかかる前に、全体をざっと読んで必要な食材や調味料、道具を確認しておきましょう。手順を頭の中でシミュレーションしておくことで、途中で「あれが足りない」「これはいつ入れるんだっけ?」と慌てることが少なくなります。
たとえば、炒め物のレシピでは「玉ねぎは薄切り」「にんじんは千切り」などと具体的な切り方が指定されています。切り方によって食感や火の通りが大きく変わるため、意味を理解して実践することが大切です。
切る・火加減・味見――“基本の型”を身につける
包丁の使い方と野菜の切り方
料理の印象を決定づけるのは、実は「切り方」の違いだったりします。たとえば、キャベツの千切りはサクサクした歯ごたえ、玉ねぎのみじん切りはスープの甘みを引き出します。初心者の方は、まず輪切り、千切り、みじん切り、角切りなど、基本的な切り方を練習しましょう。
包丁の持ち方や食材の押さえ方も重要です。包丁は柄をしっかり握り、刃元を親指と人差し指で軽くつまむように持ちます。食材は手のひらを軽く曲げて、指先の関節でガイドするイメージです。最初はゆっくり、焦らず丁寧に切ることを心がけてください。
火加減を使い分ける
「火加減が分からず焦がしてしまった」「中まで火が通らなかった」――そんな経験は、誰にでもあるものです。強火は短時間で表面に焼き色をつけたいとき、中火は炒め物や煮物など多くの料理で基本となります。弱火はじっくり煮込んだり、味を染み込ませたいときに活躍します。
たとえば、野菜炒めなら最初は強火で一気に炒めてシャキッとさせ、火が通ったら弱火で味をなじませる…といった工夫がポイントです。IHクッキングヒーターの場合は、火力表示や設定をこまめに変えてみてください。
料理の命は「味見」と「計量」
料理の仕上がりを左右するのは、調味料の分量と味見です。初心者の方は、「目分量」よりも計量カップやスプーンを使って、まずはレシピ通りの分量を意識しましょう。たとえば、大さじ1は15ml、小さじ1は5ml、1カップは200mlという基準を覚えておくと便利です。
味見は、仕上げ直前に必ず行いましょう。温度が高いと味を感じにくいため、少量を冷ましてから確認すると良いです。もしも味が薄い、塩気が足りないと感じたら、調味料を「少しずつ」足して再度味見するのがコツです。
炒め物から始めてみる――成功体験を積む
最初の一品には、手軽な炒め物が最適です。炒め物はフライパンひとつで完結し、調理時間も短く、火加減や味付け、具材の投入順など料理の基本技術を効率よく学べるジャンルです。たとえば、硬い野菜(にんじんや玉ねぎ)から先に炒め、柔らかい野菜や肉は後から加えると、火の通りが均一になります。チャーハンや野菜炒め、焼きそばなどは、毎日でも飽きずに練習できるメニューです。
時短の味方、電子レンジを活用しよう
「料理は時間がかかる」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。しかし、電子レンジをうまく使えば、大幅な時短が可能です。たとえば、みじん切りした玉ねぎを電子レンジで加熱してから炒めると、あっという間に甘みが引き出され、カレーやミートソース作りの時短にもなります。
電子レンジ調理では、耐熱容器を使い、ラップはふんわりかけて蒸気の逃げ道を作るのがポイントです。加熱中に他の下ごしらえを進められるので、効率よく複数の料理を並行して作ることもできます。電子レンジは、「料理嫌いを救う最強の相棒」とも言えるのです。
衛生管理は“おいしさ”の前提条件
せっかくの手料理も、安全・衛生が保たれなければ台無しです。調理前には必ず手を洗い、爪の間や手首まで清潔にしましょう。特に生肉や魚を扱った後は、こまめな手洗いや包丁・まな板の洗浄が欠かせません。生肉用と野菜用でまな板や包丁を分けるか、都度洗い流すよう心がけてください。
食材の保存や調味料の管理でも、「冷蔵庫に入れるべきもの」「常温で大丈夫なもの」を把握し、期限や保存状態のチェックを習慣にしましょう。
栄養バランスや盛り付けにも一工夫
「料理=おいしさ」だけではなく、健康や見た目にも目を向けてみましょう。主食(ご飯やパン)、主菜(肉や魚)、副菜(野菜)をバランスよく組み合わせることで、自然と栄養バランスが整います。色とりどりの野菜を使うだけでも、食卓が華やかになります。
盛り付けは、白いお皿に3色以上の食材を使い、高さや余白を意識するだけでぐっとプロっぽい仕上がりになります。たとえば、仕上げにパセリやハーブを添えるだけでも、料理全体の印象が格段にアップします。
「失敗」こそが上達への近道
料理に「失敗」はつきものです。しかし、その失敗こそが、上達の最大のチャンスです。たとえば、「味が薄かった」「焦がしてしまった」「野菜が水っぽくなった」など、原因を分析して次回に活かせば、どんどん腕前が上がります。
実際、失敗ノートをつけている方もいます。「塩を入れるタイミングを変えたら味が良くなった」「火加減を調整したら焦げにくくなった」など、記録と振り返りを続けることで、自分なりの“コツ”が身についていきます。
まとめ
料理初心者の方が最初に押さえるべきは、「完璧」を目指すことではありません。最初はシンプルな料理で構いませんし、失敗を恐れずにチャレンジすることが大切です。基本的な調理器具と食材・調味料を揃え、レシピをよく読み、切り方や火加減、味見のコツを身につけていけば、必ず「自分の料理」ができるようになります。まずは野菜を切ったり、卵を焼いてみるだけでも立派な料理です。
そして、慣れてきたら栄養バランスや見た目にも目を向けてみてください。きっと、料理をすること自体が楽しくなり、日々の暮らしに彩りをもたらしてくれるはずです。
今日から「料理の基礎知識」を武器に、あなたもキッチンに立ってみませんか?最初の一歩が、未来の自信と楽しさにつながります。


