「脱フィルム」と「物流効率化」を同時に叶える一手...
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燃料高騰と脱炭素の荒波を越えろ。ヤマトグループが実践で培った、不確実な時代の商用EVシフト
ビジョナリー編集部 2026/07/08
企業の商用EV導入を阻む「見えないハードル」と実務面の複雑な課題
近年の地政学リスクの高まりとそれに伴うエネルギー価格の高騰は、企業にとって化石燃料への依存が重大な経営リスクであることを浮き彫りにした。1970年代の石油ショックを教訓に燃費性能に優れた日本車が世界を席巻したように、燃料調達リスクの回避という観点から、EVシフトは今後さらに加速していくのではないだろうか。
EVの導入は単に燃料を電力に変えるだけではない。電力に再生可能エネルギーを利用することで、「事業継続性の強化」と、GHG(温室効果ガス)排出量削減という「環境対応」を同時に実現することができる。先の読めない時代において、原油だけに頼らないエネルギー調達は、不測の事態に動じない経営基盤を企業にもたらすとされている。一方で、実際に導入する際には大きな壁が存在するのも事実だ。
例えば導入前は、補助金活用の検討や内燃車とのランニングコストの比較だけでなく、拠点における充電器の機種選定や工事手配なども必要になる。また導入後においても、EVに対応したメンテナンス業者の選定、再生可能エネルギー由来電力の活用や、効果測定の方法に至るまで、検討事項は多岐にわたる。さらに、車両の一斉充電により電力ピークが偏らないように充電管理を行うエネルギーマネジメントが求められる。導入経験のない企業が自社だけでこうした課題に対応していくには、極めてハードルが高いというのが実情のようだ。
現場発のノウハウを最適解へと転換。ビジネスを加速させる打ち手
このように「車両のEV化」が有効な手段であると理解しながらも、「どのようにEVやインフラを構築し、自社の経営戦略に貢献させていくべきかわからない」と足踏みする企業は多い。
こうした課題感を持つ企業を強力にバックアップするため、ヤマトグループで車両のメンテナンスや充電インフラ整備を担うヤマトオートワークスと、芙蓉総合リースグループで商用車リースに強みを持つヤマトリースが連携し、2024年10月から「EVライフサイクルサービス」の提供を開始した。
「EVライフサイクルサービス」は、GHG削減計画の立案から、EVや充電器の導入、煩雑な補助金の申請、エネルギーマネジメントシステムの構築、GHG排出量の測定、日々の車両メンテナンス、そして最終的な廃棄に至るまでの一連のプロセスをワンストップで提供する。

ヤマトグループは、2011年から集配車両のEV化を強力に推し進めており、2026年3月時点で約6,000台の導入実績を誇る。導入時のコスト比較から、多数のEVを効率的に稼働させるための設備投資やエネルギーマネジメント、脱炭素効果の精緻な測定方法の確立に至るまで、EV特有の多岐にわたる課題を自らの「実践」を繰り返すことでクリアにしてきた。この知見と運用ノウハウを、自社グループ内にとどめず広く社会に提供することにしたのだ。
企業がこのサービスを導入する最大のメリットは、「自社で専門知識や膨大なリソースを抱え込む必要がない」ことにある。インフラ構築や充電制御といった難易度の高い実務をヤマトのノウハウに委ねることで、企業は本業のビジネスに集中しながらエネルギー調達の多様化と、環境に配慮した持続可能な未来をつくり出せるとみている。
2024年12月からは、このサービスのファーストユーザーとして、医薬品卸業のアルフレッサグループが車両のEV化をスタートさせた。同社は5拠点に計45台のEVを導入し、脱炭素化を推進している。
「選ばれる企業」であり続けるために。ヤマトグループと目指す脱炭素の未来
今や商用車のEV化は、企業のコスト最適化だけでなく、サプライチェーンの持続可能性を左右する重要施策である。時流に合わせた車両ポートフォリオの刷新により、電力ピークを抑える充電管理や適切なインフラ構築を並行して進めることは、将来的な燃料コストの高騰リスクを回避し、企業の営業活動を安定化させるために不可欠な戦略といえる。
一方で、「内燃車と異なる車両のメンテナンスや充電インフラの整備を未経験の自社だけで運用できるのか」と不安を抱く企業は少なくない。だからこそ、ヤマトグループが長年の実践で培ってきたノウハウがその解決策となる。
物流業界という枠を超え、日本全体のモビリティの変革に向けて、ヤマトは今後も対象車種やサポートの幅をさらに広げていく構えだ。この「車両電動化への不可逆的な波」を企業の次世代の競争力に変えるために、まずは一歩、自社のEV運用の形をパートナーと共に描き出してみてはいかがだろうか。
ヤマトオートワークス株式会社 EVライフサイクルサービスhttps://www.yaw.co.jp/customer/services/ev/


