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2025

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    その不調、実は“鉄分不足”かも?疲れ・だるさ・気分の落ち込みの意外な原因

    その不調、実は“鉄分不足”かも?疲れ・だるさ・気分の落ち込みの意外な原因

    毎朝起きるのがつらい、階段で息切れする、やる気が出ない、なんとなく気分が沈みがち…。こうした“なんとなくの不調”を「年齢のせい」「忙しさのせい」と片づけていませんか?

    実は、その陰に“鉄分不足”が隠れているかもしれません。

    鉄分は、健康的な毎日に欠かせない栄養素。ところが、現代の生活習慣や食事スタイルの変化によって、気づかないうちに多くの人が鉄分不足に陥っています。特に女性は、そのリスクが高いことが分かっています。

    この記事では、「鉄分不足が人体に与える影響」と「毎日続けられる手軽な鉄分補給法」、さらに注目を集めている「鉄玉子」の活用法まで、わかりやすく解説します。

    鉄分不足がもたらす“健康リスク”とは?

    鉄分は、血液中の“ヘモグロビン”の主成分です。ヘモグロビンは、全身に酸素を運ぶ大切な役割を担っています。
    鉄分が不足すると、ヘモグロビンの合成がうまくいかず、体内の酸素供給力が低下します。
    その結果、疲労感や息切れ、頭痛、筋力低下、さらには心の不調まで、多岐にわたる症状が現れやすくなります。

    実際に、日常診療の現場でも「最近やる気が出ない」「朝起きられない」といった患者さんが、血液検査で“鉄分不足”と判明し、鉄分補給で改善するケースが少なくありません。2023年の製薬会社の健康ビッグデータ調査(20~50代女性361名)では、メンタル不調を抱える女性ほどフェリチン値が低く、鉄不足傾向が強いという結果が出ています。※1

    「なんとなく気分が落ち込む」「仕事に集中できない」といった心の症状が、実は鉄不足と結びついている可能性があるのです。

    なぜ“女性”は鉄分不足になりやすいのか

    女性は、月経による定期的な出血のため、男性よりも鉄分が失われやすい体質です。しかも、思春期の成長、妊娠・出産・授乳期、更年期と、人生のさまざまな場面で鉄分の必要量が大きく増減します。

    • 思春期・発育期:身体の成長+月経で鉄の需要が最大化
    • 妊娠・授乳期:胎児や母乳を通じて多くの鉄分が必要
    • 更年期:子宮筋腫などの疾患で出血が増えることも
       

    厚生労働省の推奨では、月経のある女性は1日10.5mg〜11.0mg、妊娠中・授乳中はさらに多くの鉄分摂取が必要とされています。

    一方、現実には「朝食抜き」「外食やコンビニ食中心」「ダイエット優先」といった生活習慣が、鉄分の摂取不足を助長しています。

    鉄分は「摂っているつもり」でも不足しがち?

    鉄分には2種類ある:ヘム鉄と非ヘム鉄

    食事から摂れる鉄分は、大きく2つに分かれます。

    • ヘム鉄(動物性食品:肉、魚、レバーなど)
      吸収率:約20%
    • 非ヘム鉄(植物性食品:野菜、豆、海藻など)
      吸収率:約5%と低め
       

    日本人の食生活では、どうしても植物性の「非ヘム鉄」に偏りがちです。

    鉄分不足を防ぐ「3つのポイント」

    1. 食事を見直す:吸収率UPのコツ

    • 赤身肉・レバー・魚を意識的に取り入れる
      例:週2回は牛赤身や鶏レバーのメニューをプラス
    • 大豆製品(豆腐、納豆、豆乳)も活用
    • 非ヘム鉄(野菜・豆類)はビタミンCや動物性たんぱく質と一緒に
      例:ほうれん草×ツナ缶、ひじき煮×大豆、焼き魚×レモン

    2. 食事のタイミングと飲み物に注意

    • 食事中や食後は緑茶・紅茶・コーヒーを控える
      緑茶などに含まれるタンニンは鉄分の吸収を阻害するため、食間に飲むのがおすすめ

    3. 調理器具の「工夫」で鉄分アップ

    • 鉄鍋・鉄フライパン・鉄瓶の活用
      昔ながらの調理法には、鉄分補給の知恵が詰まっています

    手軽に始める鉄分補給「鉄玉子」とは?

    鉄玉子とは?

    岩手県の伝統工芸品「南部鉄器」で作られた卵型の鉄のかたまりです。ヤカンや鍋に入れてお湯や料理を加熱するだけで、鉄分が手軽に補給できます。

    鉄玉子のここがすごい!

    • ヘム鉄に近い2価鉄が溶け出し、身体に吸収されやすい
    • 繰り返し使えて経済的(1,000円前後で購入でき、半永久的に利用可能)
    • お湯や料理の味・色を変えにくいので、誰でも気軽に導入できる
    • カルキ臭低減効果もあり、飲み水や料理がまろやかになるという声も

    鉄玉子の使い方:毎日の習慣に取り入れるコツ

    1. ヤカンや鍋に鉄玉子を入れて水を沸騰させる
    2. 沸騰後、5分ほどそのまま加熱すると鉄分の溶出量がUP
    3. レモン果汁や酢を少し加えると、さらに鉄分が溶けやすくなります
    4. お湯やスープ、ご飯炊きにも活用可能

    鉄玉子のメンテナンス方法

    • 使用後はすぐに取り出して水分を拭き取る(放置するとサビの原因に)
    • サビが気になる場合は、緑茶で煮込むとサビが落ちやすくなります
    • 保管時はキッチンペーパーで包み、密閉袋に入れて冷蔵庫へ

    鉄分補給サポートの“+α”アイデア

    サプリメントの併用も選択肢に

    食事だけで十分な鉄分摂取が難しい場合、サプリメントの利用も有効です。
    ただし、過剰摂取や胃腸トラブルを避けるため、用法・用量は必ず守りましょう。 分割して摂ることで吸収効率が上がります。

    鉄分不足が疑われる場合は医療機関で相談を

    鉄分をしっかり摂っても症状が続く場合は、医療機関での相談がおすすめです。特に月経が重い女性や、妊娠・授乳期の方は、鉄欠乏性貧血を放置せず、早期発見・早期対策を心がけましょう。

    まとめ

    鉄分不足は、現代人にとって決して他人事ではありません。「疲れやすい」「やる気が出ない」といった些細な不調の裏に、鉄分不足が潜んでいるケースは意外なほど多いのです。

    • 毎日の食事で、鉄分を意識的に摂る
    • 調理法や調理器具を工夫する
    • 鉄玉子などの便利グッズを活用する
    • 必要に応じてサプリメントや医師のサポートを受ける
       

    鉄分不足を放置せず、あなたの毎日をもっと快適に、そして健やかにしていきましょう。

    参考文献

    ※1:https://www.taisho.co.jp/company/news/2023/20230308001246/

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