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冬はスマホにとって過酷な季節? バッテリー劣化を防ぐ正しい使い方
ビジョナリー編集部 2026/02/10
「満タンだったスマホのバッテリーが、気づけば急激に減っていた」「残量が十分あるはずなのに、突然電源が落ちてしまった」――このような経験、ありませんか?
冬の寒さの中で、スマートフォンの調子が急に悪くなったと感じる方は少なくありません。実は、スマホは私たちが思う以上に“寒さ”に弱い精密機器なのです。
今回は、冬に多発する「寒さによるスマホトラブル」について、原因と対策をわかりやすく解説します。
スマホはなぜ寒さに弱いのか?
まず知っておきたいのは、スマートフォンの心臓部ともいえるリチウムイオンバッテリーの特性です。リチウムイオンバッテリーは、内部の「電解液」を介してリチウムイオンが移動することで電力を生み出しています。しかし、気温が下がるとこの電解液が粘り気を増し、イオンの移動がスムーズにいかなくなります。
その結果、スマホは本来の性能を発揮できず、バッテリー残量が急降下したり、突然電源が落ちたりする現象が起こります。
海外で行われた検証では、室温が25℃の環境下では6時間近く動画再生ができたのが、氷点下20℃では2時間半で電源が切れたという結果も出ています。
冬の「バッテリー膨張」や「充電トラブル」
バッテリーのトラブルには、寒さだけでなく、誤った対策により起こるトラブルがあります。
例えば、「スマホが冷え切ってしまったから」といって、カイロやドライヤー、ストーブの前で急激に温めると、内部で結露が発生したり、バッテリーが膨張したりする危険性があります。
実際、修理店では寒波の時期にバッテリー膨張や画面浮きの修理依頼が増加するとの報告もあります。これは、暖めすぎや急激な温度変化がきっかけとなっているケースが少なくありません。
また、モバイルバッテリーや充電ケーブルも同様に寒さの影響を受けます。ケーブルの被覆が硬化し、無理な力を加えると断線しやすくなるほか、冷えた状態での充電はバッテリー自体の劣化を早めてしまうリスクが高まります。
多くのスマートフォンメーカーは、端末の快適かつ安全な動作温度を「0℃〜35℃」程度と設定しています。この範囲を外れると、バッテリーの性能低下や一時的な機能制限が発生しやすくなります。寒さでスマホが不安定になるのは、こうした「設計上の限界」を超えてしまっていることが主な原因なのです。
正しい防寒対策で快適なスマホライフを
外出時はスマホをできるだけ体温に近い場所、たとえばコートやズボンの内ポケット、バッグの内側などに入れて持ち運ぶことが大切です。外に直接さらすのは避け、体温で温めるイメージを持ちましょう。
屋外での長時間利用を控えるのも効果的です。必要な操作が終わったら、こまめに画面をオフにしてスリープ状態に戻し、スマホ本体を休ませてあげてください。
また、寒い場所から暖かい室内に入ったときは、すぐにスマホを取り出さず、カバンやポケットの中でしばらく温度に慣らすのがポイントです。急激な温度変化を避けることで、内部結露のリスクを下げることができます。
加えて、充電時にも注意が必要です。冷え切ったスマホをそのまま充電するのは避け、室温に戻ってから行うのが理想的です。窓際や玄関など冷え込みやすい場所での充電も、できるだけ控えましょう。
ケースやアクセサリーの活用で“物理的な防寒”も
シリコンやレザー素材のスマホケースは、外気から本体を断熱し、冷え切るのを遅らせる効果があります。手帳型ケースなら画面側まで覆えるため、さらに防寒性が高まります。
また、寒さで手が滑りやすくなることを考慮し、滑り止め加工が施されたケースや、ストラップ、バンカーリングなどのアクセサリーも有効です。落下による画面割れや本体破損のリスクも軽減できます。
それでも不調が続く場合—バッテリー交換のサイン
もし、寒さ対策を徹底してもバッテリーの減りが異常に早い、頻繁に電源が落ちる、充電してもすぐに残量が減る、あるいは本体が膨張してきたように感じる場合は、バッテリーの寿命が近づいている可能性があります。この場合は早めに専門店で点検や交換を検討してください。
iPhoneなら「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」で最大容量を確認でき、Androidでも機種によっては設定メニューや診断アプリで状態チェックが可能です。
特にバッテリーの膨張が疑われる場合は、安全のため使用を中止し、速やかに相談することをおすすめします。
“温めすぎ”にも用心—冬の高温トラブル
「寒いなら少しでも温めればいい」と思うかもしれませんが、カイロやストーブ、こたつの中などでスマホを直接暖めるのは逆効果です。
例えば、使い捨てカイロは68℃近くにもなり、ポケット内でスマホと密着させるとバッテリーの膨張や性能劣化を招く危険があります。
同様に、ストーブの近くや電気毛布の中も高温になりやすく、スマホにとっては“危険地帯”です。温度変化はゆっくりと、自然に戻すのが鉄則です。
まとめ
冬の寒さには、バッテリーの急激な減少や電源落ち、ディスプレイの不調、さらには結露や落下による破損まで、トラブルの芽が潜んでいるのです。
スマホの特性を正しく理解し、防寒対策や使用法の工夫を心がけるだけで、これらのリスクを大幅に減らすことができます。
今シーズン、ぜひ今日から実践してみてください。


