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2026

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    社長自ら配達員として現場に立つ理由 | 出前館社長が語る、テック・ジャイアントに勝つ組織哲学

    社長自ら配達員として現場に立つ理由 | 出前館社長が語る、テック・ジャイアントに勝つ組織哲学

    デリバリー市場が大きく変わる変革期に就任した、株式会社出前館 代表取締役社長の矢野哲氏は、自ら配達員として現場に立ち、サービス改善の最前線を走る。フードデリバリーを「ライフインフラ」と定義し、「テクノロジーで時間価値を高める」というミッションのもと、業界の長年の課題である 「価格」の壁 を打破する「お店価格」戦略を推し進めている。市場浸透率がわずか3%という日本において、デリバリーを日常の選択肢にするための信念、そして、 「ナンバーワン」 を目指す挑戦者の組織づくりについて語る。

    社員全員が挑戦者。現場主義を貫く理由

    社長ご自身が定期的に配達員として配達業務をされていることに驚きました。その体験をどのようにサービス改善に活かされていますか。

    逆に自身が配達(デリバリー)をしないわけにはいかないと思っています。自分が前面に立って世に出しているものを、自分が使ってないのは失礼だと思います。自分が自信を持ってお薦めできるものを、きちんと作りたいと思っています。

    自分が配達員として業務をしてみることで、配達員の方々の立場で考えることができます。私は数多くの配達してくださっている配達員の皆様のうちの一人ですが、その時の体験とアプリの改善案は、配達員アプリチームに共有するようにしています。もちろんあくまでも1意見なので他の声と共に優先順位をもって改善をお願いしておりますが、改善要望を出したものが改善された時には、それを試しにまた配達に行きます。それで「良くなった」と感じたらそのこともチームに共有して、さらにより良いものを作っていきたいと思っています。ちなみに、配達は今まで知らなかったお店や場所に出会えるし、いろいろな発見も多い体験です。

    我われの仕事は、とてもユニークなサービスだと思っています。ユーザー、加盟店、そして配達員と、1つでもその時に欠けていたら成立しないビジネスモデルです。普通の配送業はプラットフォーマーと配送業者が異なり、時間的にも余裕がありますが、我われは『そのオーダーをその時に届ける』ということが求められる、とてもユニークでダイナミックなオフラインとオンラインを融合したサービスです。これを歯車で表現すると、一つが動くから全部動く。だからこそ私は常にユーザーだけでなく配達員の皆様と加盟店の皆様の目線でも、考えて話をするようにしています。

    ミッションは「時間価値を高める」こと。有限な時間をどう有効活用するか

    デリバリーの日常化が進むと、最終的にユーザーの「時間」の使い方はどのように変わると思われますか。

    最終的に実現させたいところで言うと、キーワードになるのが、「日常化」です。

    弊社のビジョンとミッションはそれぞれ「地域の人々の幸せをつなぐライフインフラ」と「テクノロジーで時間価値を高める」ことです。時間は平等ですが、有限であって、限られた時間をどう効率よく使うかというのは、今の世の中、すごく大きなテーマだと思っています。

    例えば子育てされていて、料理を作らなければならない30分の時間は、お子さんからしてみたらすごく大きな時間だと思います。これをデリバリーにすることで、調理時間を、「テレビを見ていてね」の時間から『家族の時間』として過ごしていただく。今しかない大切な瞬間を、出前館でも提供していけたらと願っています。

    これは配達員の皆様然り、加盟店の皆様にも同じことが言えることで、我われに共通して言えることは、 「時間」の大切さです。出前館をご利用いただくことで、生活や時間が価値のある幸せなものになった、と感じていただけることが我われの希望です。とても便利なサービスであるからこそ是非皆さまに「日常的」にご利用いただきたいと思います。

    日本ナンバーワンを目指す組織文化と採用哲学

    競合他社が増えていくフードデリバリー市場の中で、御社が圧倒的なナンバーワンプラットフォームの地位を確立していく上での強みや、他社との違いについてお聞かせください。

    私はやるからにはナンバーワンになりたいと思っているからこそ、一番いいサービスを届けなければいけないと思っています。我われはグローバル・テック・ジャイアントに勝って、日本ナンバーワンの、選ばれ続けるサービスを作ろう、という話をしています。今一番必要なニーズに対して、適した解決策を見いだせる組織になっていけば、必然的にナンバーワンになりますので、そこは組織文化として浸透させていきたいと思っています。

    これから入社される方へのメッセージがありましたらお聞かせください。

    決して簡単なことをしようとしているわけではありません。市場は、勝手に大きくなっていくものではなく、社員全員の力が必要です。会社を船に例えるのであれば、全員が同じ方向を向いて漕ぎ続けることが大切です。一人でも手を抜くと、船は止まってしまいます。今を大切にして仲間と共に、より多くの成功体験を作ることを目指すことを社内の文化にしていきたいです。採用も同様に出前館というサービスがより多くの方に選ばれるため、ナンバーワンになりたいという情熱と努力を惜しまない人と一緒に働きたいと思います。

    私の採用フィロソフィーは、常に自分より優秀な人を採用することです。現状に満足することは衰退であり、目指す期待値をより高いところにおいて、その期待値を超えることで仲間と共に私自身も成長しないと、会社は成長しません。社員が成長する意欲を持たなければ、ナンバーワンにはなれません。

    我われの市場は認知されてはいても敬遠される理由の方が多いので、そこは課題として捉え、払拭していきたいと考えています。たった数パーセント普及させただけで何倍、何十倍にもなる、という市場規模の話をしているので、ワクワクしています。常に挑戦し続けていきます。

    #トップインタビュー#矢野哲#出前館#Demae-can

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