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40周年を前に挑んだ、リキッドファンデの完成形。キスミー フェルムが「使用感とカバー力の両立」という矛盾を突破した開発の裏側
ビジョナリー編集部 2026/06/22
近年、美容液ファンデーションの台頭により、ベースメイク市場の価値基準は大きく変化している。そうした中、2027年にブランド誕生40周年を控えた「キスミー フェルム」が掲げたのは、「リキッドファンデの完成形」という極めて挑戦的なテーマであった。
使用感とカバー力という、本来であれば相反する要素の両立。そして、限られた期間内での開発という制約。あらゆる知見を結集した試行錯誤の末にたどり着いた、一つの「答え」とはどのようなものだったのか。ブランドの転機となる新商品の誕生背景には、開発担当者たちの執念ともいえる想いがあった。
≪商品リリース≫ キスミー フェルム セラムカバーリキッドファンデ
市場の変化が生んだ、“完成形”への挑戦
現在、ベースメイク市場ではリキッドファンデーションの存在感が急速に高まっている。従来はパウダータイプが中心であった市場において、より自然な仕上がりやスキンケア効果を兼ね備えたアイテムが支持されるようになったためだ。特に「美容液ファンデーション」と呼ばれるカテゴリーの広がりは、市場全体の価値基準を大きく塗り替えたといえる。
こうした背景の中、キスミー フェルムにおいても新たな挑戦が求められていた。これまでパウダーやBBクリームを主軸としてきた同ブランドにとって、本格的なリキッドファンデーションは未開拓の領域に近い。しかし、市場の急拡大を前に「このカテゴリーを見過ごすことはできない」という共通認識が社内で強まったという。さらに40周年という節目を前に、次の時代を象徴するフラッグシップが必要とされていた。
そこで掲げられたのが、「リキッドファンデの完成形」という開発テーマである。それは、単なるラインナップの拡充ではない。
「市場の既存商品を超える価値を届ける」。明確な目標の下、開発の火蓋は切られた。
▲株式会社伊勢半 開発本部 商品設計部 横田英里香氏
相反する価値をいかにして両立するか——“矛盾の克服”という設計アプローチ
本商品の開発において最大の壁となったのは、「矛盾の克服」であったという。通常、ファンデーションの設計において、カバー力と使用感はトレードオフの関係にある。美容液のようなみずみずしさを追求すれば、カバー力や耐久性は弱くなる傾向にあり、逆にカバー力を高めれば、厚塗り感や重さが出てしまうのが通例だ。この相反する要素を、いかにして高次元で両立させるか。これが最大の挑戦であった。
競合商品との差別化を図るため、開発チームが目指したのは「使い心地の良さと、理想の肌印象」を両立させる絶妙なバランスであった。これを具現化するため、研究所と密に連携。妥協のない試作と検証が幾度となく繰り返された。
▲キスミー フェルム セラムカバーリキッドファンデ
そして、長い試行錯誤の末にたどり着いたのが、世界初※となる独自の成分の組み合わせであった。この処方により、肌の表面を均一かつ薄い膜でぴったりと覆うことが可能になったという。設計を担当した横田英里香氏は、この仕上がりを「うるおいパックの上に、極薄のラップで密着させるようなイメージ」と表現する。
軽やかに伸びる心地よさと、確かなカバー力。そして長時間美しい仕上がりが持続する耐久性。これらが共存した瞬間、開発チームは目指すべき“完成形”への確かな手応えを得たのである。
※肌に密着し化粧持ちとうるおいが持続するイソステアリン酸デキストリンとイソマルトの選択が世界初。(先行技術調査およびMintel社データベースを用いた伊勢半調べ 2025年10月)

限られた時間の中で挑んだ、“完成形”への試行錯誤
開発の過程で最も困難を極めたのは、使用感と耐久性のバランスの見極めであった。みずみずしさを優先すれば崩れやすくなり、耐久性を上げれば仕上がりが重くなる。このジレンマに対し、チームは幾度も方向性を再考した。
さらに大きな制約となったのが、開発期間の短さである。通常であれば半年以上を要する処方の骨組みづくりを、極めて短期間で決定しなければならない状況にあった。そのため、細かな微調整を積み重ねるのではなく、大胆な方向転換を繰り返しながら精度を高めていく「凝縮型」のアプローチが採られた。

色設計においても妥協はなかった。リキッドファンデーションは塗布直後と時間経過後で色が変化しやすいため、店頭での印象と実際の仕上がりの差を最小限に抑える必要がある。さらに近年のトレンドを反映し、従来よりも明るめのトーンに挑戦したことも、難易度を引き上げる要因となった。
最終段階で行われた約100名のホームユーステストは、開発チームにとって審判の時であった。複数のサンプルと比較される中、自らの試作品がどう評価されるのか。不安と期待が入り混じる中、結果は非常にポジティブなものであったという。特に「伸びの良さとカバー力の両立」「密着感の高さ」「美しさの持続性」が高く評価され、確信へと変わった。

ブランドの次代を切り拓く、新たな一手
キスミー フェルムは、発売から39年を数えるロングセラーブランドである。「紅筆リキッドルージュ」をはじめとする名品で、多くの支持を得てきた。しかし、変化の激しい現代の化粧品市場において、ブランドの進化は不可避といえる。
今回の「セラムカバーリキッドファンデ」は、その転換点を象徴するプロダクトである。従来のユーザー層に加え、30代を中心とした新たな層からも支持が広がっている事実は、その実力の証明といえるだろう。
横田氏は「この商品をきっかけに、キスミー フェルムをより多くの方に知っていただきたい」と言葉に力を込める。その想いは開発現場にとどまらず、営業や宣伝を含む全社的な熱量となっている。店頭での大型展開やテレビCMの放映、さらにはブランド公式ファンコミュニティの開設といった積極的なプロモーションからも、その並々ならぬ意気込みが伝わってくる。
▲2026年4月にLINEファンコミュニティがスタート。
ここだけのオリジナルコンテンツでユーザーとコミュニケーションを図る
キスミー フェルム 新ブランドイメージキャラクターにのんさんが就任!くずれに強い高カバー美容液ファンデ 新CM「美容液ファンデは、完成形へ。」篇 2026年6月19日(金)~7月2日(木)テレビCMを放映
伝統を守りながら、時代のニーズに応えるべく変革を続ける。それこそがキスミー フェルムの進化の源泉といえるだろう。“完成形”という高みを目指した今回の挑戦は、単なる一商品の誕生にとどまらない。ブランドの未来を切り拓く、大きな一歩となりそうだ。


