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幾多の試練を越え、兄弟で「五輪の頂」へ。レスリング本多兄弟が語る「応援される人間力」の核心
ビジョナリー編集部 2026/08/24
「オリンピックで兄弟一緒に金メダルを取る」
表彰式の会場で、最も人々の記憶に刻まれたのはその力強い言葉だった。今年の「アルプロン ジュニアアスリート支援プロジェクト」において、最高賞にあたるゴールド支援賞を受賞したレスリングの本多正虎選手(兄)と本多世宝選手(弟)。二人が見据えるゴールは、極めて明確だ。兄弟でオリンピックの舞台に立ち、ともに金メダルを獲得することである。
絶え間ない逆境に立たされた弟・世宝選手
弟である世宝選手の競技人生は、決して順風満帆なものではなかった。中学2年時の肩の脱臼骨折を皮切りに、半月板の手術、さらには肘の靭帯断裂と、アスリートにとって致命的ともいえる負傷が相次いだ。高校入学直後にもトミー・ジョン手術を余儀なくされるなど、まさに怪我との闘いの連続であった。
思うように練習も試合もできない日々。その傍らで、兄は全国優勝や国際大会で着実に結果を残していく。焦りや不安が募る過酷な状況下にあっても、彼は前を向き続けた。その原動力について、世宝選手は「応援があったからこそ、絶対に諦めない心を持ち続けることができました」と語っている。
愚直なまでに積み重ねる兄・正虎選手
一方、兄の正虎選手は、自らの性質を「器用なタイプではない」と冷静に分析する。突出した才能に甘んじるのではなく、目の前の課題を一つひとつ丹念に積み上げ、自分にできることを愚直にやり遂げる。その飽くなき継続こそが、彼を現在の地位へと押し上げた。
正虎選手の言葉には、一人の競技者としての枠を超えた、誠実な人間性が滲み出ている。「応援してよかったと思っていただける人間でありたい」。この一言に、彼の目指すアスリートとしての在り方が凝縮されているといえよう。
二人の強さを支える「感謝の念」
今回の表彰式を通じて印象的だったのは、両選手ともに、輝かしい競技成績よりも先に「感謝」の言葉を口にしたことだ。家族、監督、仲間、そして自分たちを信じて支えてくれる人々。自分たちが決して一人で戦っているのではないという深い自覚があるからこそ、困難な状況下でも挑戦を継続できる。それこそが、本多兄弟の真の強さの源泉なのかもしれない。
252名の中から選ばれた「挑戦の象徴」
今回のジュニアアスリート支援プロジェクトには、全国から252名もの応募が寄せられた。選考の基準は、単なる競技成績の優劣だけではない。努力のプロセス、他者への感謝、そして挑戦し続ける姿勢。何より、周囲から「応援したい」と思われるような人間力が重視された。本多兄弟が見せた姿は、まさにこのプロジェクトが理想とするアスリートの象徴であった。
夢の実現、そしてオリンピックの舞台へ
表彰式の締めくくりに、兄弟はそれぞれの決意を次のように宣言した。
「兄とともにオリンピックで金メダルを取ります」
「弟とともにオリンピックで金メダルを取ります」
そのまっすぐな誓いに、会場からは惜しみない拍手が送られた。彼らの夢は、まだ道の途中にある。しかし、そのひたむきな姿勢がある限り、支援の輪はさらに広がっていくに違いない。アルプロンはこれからも、本多兄弟の飽くなき挑戦、そして未来を担うすべてのジュニアアスリートたちの挑戦を力強く支えていく。


