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2025

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    ファスティングは「我慢」から「楽しむ」へ。サンスターが常識を覆す“食べるファスティング”とは?

    ファスティングは「我慢」から「楽しむ」へ。サンスターが常識を覆す“食べるファスティング”とは?

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    ファスティングの常識を覆す――サンスター『食べるファスティング』開発秘話、前例なき挑戦の連続

    ファスティングは年々注目が高まっており、美と健康にさまざまな効果があることが明らかになってきている。しかし、空腹を我慢するのがつらい、生活サイクルに取り入れるのが難しい、回復食の準備が大変など、実践するにはハードルが高いと感じる人も多いのではないだろうか。

    長年、ファスティングに着目していたサンスターグループ(以下サンスター)は、そんな課題を解決すべく立ち上がった。新ブランド「ANDFASTING(アンドファスティング)」より、食べてもファスティング※1ができる疑似ファスティングの考え方を取り入れた食品「カラダにおいしいファスティング」を2024年4月に発売した。

    ※1:ファスティング(断食)とは、乱れた食生活を整え身体のリズムを戻すこと。

    3食のうち1食をこのファスティングバー1本に置き換えるだけで、無理なく16時間の食事間隔を作れるという。生活スタイルに合わせて気軽に「食べるファスティング」を実践でき、日本人の味覚に合わせた味や食感にもこだわっているのが特徴だ。

    この製品は、アメリカの最先端栄養学である「疑似ファスティング(FMD®)」に基づいて開発された。疑似ファスティングとは、ファスティングをサポートする特別な栄養バランスで構成された食事を摂ることで、食べながらにしてファスティング状態を目指せるという新しい健康メソッドだ。

    この革新的なメソッドを日本市場で展開するため、通常の5倍以上もの試作を重ねて発売にこぎつけたという。その開発の舞台裏には、これまでの事業とは異なる、数々の知られざるドラマがあった。

    はじまりは社員向けプログラム。米国で話題の研究との「運命的」な出会い

    サンスターは、「常に人々の健康の増進と生活文化の向上に奉仕する」という社是を掲げ、お口の健康を起点とした全身の健康と豊かな人生の提案を推進してきた。意外に知られていないが、食品事業も36年前から展開している。そのルーツは「心身健康道場プログラム」という社員向けの福利厚生プログラムにあり、そこで得られた知見が製品・サービス開発に生かされてきた。

    そのプログラムには以前からファスティングを応用した内容も含まれていたが、事業化はなかなか進まなかったという。しかし近年ファスティング研究が進展し、潮目が変わる。2021年にファスティング事業の構想が本格的にスタートした。その過程で出会ったのが、米国の疑似ファスティング研究だった。担当者は当時を「運命的なものを感じた」と振り返る。

    「健康的な生活を送るためのメソッドの一つとして、長年ファスティングの研究を重要視し進めてきた基盤がありました。その上で、疑似ファスティングの研究が発表された際、食べてもファスティングができるという概念自体が革新的でありエビデンスも確立されていたため、製品化への突破口となると判断し、日本への導入を強く希望しました。また、研究を発表したL-Nutra社には偶然研究者同士の繋がりがあると判明し、このようなチャンスは他にないと感じた」と担当者は語った。

    こうして、疑似ファスティングを考案したL-Nutra社との提携交渉が開始。現場からの自発的な熱意によってボトムアップでプロジェクトがスタートしたことはサンスター社内では稀なケースだといい、製品化への並々ならぬ情熱がうかがえる。

    前例なき製品開発。レシピ改良から工場選定まで、すべてが試練の連続

    製品化に向けて、まずはアメリカで製品化されているファスティングバーの調査から始まった。約40名に試食してもらった結果、日本人には馴染みのない風味やねっとりした食感、量の多さなどから「食べにくい」という声が多く寄せられた。そこで、自社のラボで日本人の口に合うようレシピ改良を重ねることになった。

    しかし、単に美味しくするだけではいけない。最大の壁は、食べてもファスティングできる特別な栄養バランス、具体的にはP(たんぱく質)、F(脂質)、C(炭水化物)の比率を厳密な範囲に収める必要があったことだ。

    原材料は、素材そのものの自然な美味しさを追求し、アーモンドを主としている。しかし、ナッツの種類や、同じアーモンドでもサプライヤーを変えるだけでPFCのバランスが変動し、疑似ファスティングの栄養条件を満たせなくなる。美味しさと栄養条件の両立。この難題をクリアするため、最適な処方の検討が続けられた。バーのサイズも約40名の調査を経て、最も満足感が高いと評価された30gに決定したという。

    ラボでの試作は、実に100パターン以上に及んだ。「美味しさを追求するためにもさまざまな面でブラッシュアップを重ねた」と開発担当者は言う。

    味のラインナップは、継続して取り組んでもらうため、王道のハニー味とカカオ味の2種類を採用。特にカカオ&ナッツ味では、ビターな風味を引き立てるためにデーツを使用しているが、プルーンやオレンジ、ベリーなど様々な果物で試作を実施。ピューレ状のものを採用することで、生地に深みのある味わいを与えているのもポイントだ。

    さらに、1本で満足感が得られる食べごたえにもこだわった。アーモンドは粉状のものとクラッシュした粒状のものを最適な比率で組み合わせ、しっとりしつつも、こぼれ落ちにくい理想の食感を追求。アーモンドのロースト加減やバーの焼き時間、水分量の絶妙なコントロールを何度も試行錯誤したという。

    これで終わりではなかった。ようやくレシピが固まり、工場での製造段階に入ると、想像もしていなかった課題が立ちはだかる。日本各地の工場に製造を相談するも、経験豊富な工場ですら「この仕様と同様のものは製造したことがない」と断られてしまったのだ。通常、バーの製造には水あめやチョコレートといった「つなぎ」の役割を果たす素材が使われる。しかし、このファスティングバーは余分な素材を配合するとPFCバランスが崩れてしまうため、最低限の素材で成型する必要があった。 記事内画像 メンバーが一丸となってリサーチし、ようやく成型条件を満たせる工場を見つけたが、課題は続いた。ナッツ由来の脂質を多く含むため、生地を成型機に流し込むと、油がにじみ出たり、生地がちぎれたり、表面が毛羽立ったりと、美しく成型できない。これが後のカット工程で重量のばらつきを生むという大きな問題にも繋がった。

    そこで、PFCバランスの規定範囲を遵守しながら原料の配合を大幅に見直し、焼き加減や水分量などの細かなテストを繰り返した。こうして、成型、味、食感、品質、すべての条件を満たす製造方法を確立していったのだ。 製造工場での試作は約80パターン。普段の食品開発の約3倍というスピード感だったというが、試作数、開発速度ともに前例のないものだった。

    ファスティングという概念を覆し、新たな可能性を切り拓く

    理想の製品と製造の難しさとの間で葛藤しながらも、製品への強い想いを胸に「可能性のあることは全て試す」という精神で改良を重ね、ようやく製品化が実現した。この製品に込められた想いを、本プロジェクトの研究開発に関わった3名が語ってくれた。 記事内画像 記事内画像 記事内画像

    「カラダにおいしいファスティング」発売中のフレーバー

    記事内画像 現在、「カカオ&ナッツ味」、「ハニー&アーモンド味」に加え、2025年4月8日(火)より新たに発売した「ナッツと爽やかベリー風味」の3種類のフレーバーがラインナップされている。ANDFASTINGは、ファスティングを楽しく、前向きに継続できるよう、今後も開発を続けていくという。

    <3種類のフレーバー>

    • ナッツと爽やかベリー風味: ストロベリーとクランベリー、2種類のベリーの甘酸っぱさとナッツの香ばしさをお楽しみいただけます。
    • カカオ&ナッツ味: 風味豊かなカカオとコク深いデーツピューレの甘みをお楽しみいただけます。
    • ハニー&アーモンド味: クラッシュアーモンドの香ばしさが口いっぱいに広がります。

    日経トレンディ2025年ヒット予測5位に選出

    記事内画像 このファスティングバー『カラダにおいしいファスティング』は、日経トレンディの「2025年ヒット予測ベスト30」において5位に選出された。「食べるファスティング」という革新的なコンセプトが現代の多忙なライフスタイルに寄り添い、ストレスのない健康的な習慣を提案するとして、大きな注目を集めている。

    3食の食事のどれかをファスティングバー1本に置き換えるだけで、気軽に始められる新しいファスティング体験。試してみる価値はありそうだ。

    ■ブランドサイト

    ブランドサイト

    ■プレスリリース

    2024年4月24日プレスリリース
    2024年10月31日プレスリリース
    2025年4月1日プレスリリース

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