
「昆虫食」最前線――世界が注目する“未来の食卓”...
9/4(木)
2025年
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ビジョナリー編集部 2025/09/03
忙しい日の夜、手間いらずでお腹を満たしたいとき、つい手にしてしまうインスタントラーメン。
ですが、最近「インスタントラーメンを食べて死ぬ」というショッキングなニュースが話題になりました。
今回は、実際に起きた事故やインスタントラーメンの健康リスク、そして賢い付き合い方まで解説します。
エジプト・カイロで13歳の少年が、SNSで流行していた「生ラーメンチャレンジ」に挑戦。インスタントラーメンを調理せずに3袋そのまま食べてしまったのです。
食後わずか30分で激しい腹痛と嘔吐、冷や汗に襲われ、病院に搬送されるも命を落としました。
現地当局が調査した結果、製品自体に異常はなく、大量の未調理ラーメンが急性腸疾患や腸閉塞を引き起こした可能性が高いとされています。
SNSの軽いノリから命を落とす…。
この事故は、私たち現代人に「食の安全」と「情報リテラシー」の大切さを改めて突きつけています。
インスタントラーメンは1958年に日本で誕生して以来、「お湯を注ぐだけ」「手軽に美味しい」「安い」といった理由で世界中に広がりました。
こうした利便性や美味しさは、今や私たちの生活に欠かせない存在となっています。
手軽さや美味しさの裏に、見逃せない「落とし穴」も潜んでいます。
インスタントラーメン1食(スープ含む)に含まれる塩分は4~6g。これは、世界保健機関(WHO)が推奨する1日の塩分摂取量(5g)にほぼ匹敵します。
厚生労働省の推奨値(男性7.5g/女性6.5g未満)も、1杯で大きく消費してしまう計算です。
多くのインスタントラーメンは油で揚げて保存性を高めているため、脂質・カロリーが高くなりがちです。
主原料は精製小麦粉。たんぱく質や食物繊維、ビタミン・ミネラルは決して多くありません。
保存料や香料、着色料なども多く使用されています。中にはアレルギーや健康被害のリスクが指摘されている成分も含まれています。
オーストラリア・クイーンズランド大学のローレン・ボール教授は、「インスタントラーメンの高ナトリウム摂取は心臓や腎臓への負担となり得る」と指摘しています。 また、精製小麦粉主体で食物繊維が少ないことも、「消化器の健康を損なう恐れがある」と警告しています。
ポイントを押さえて上手に向き合えば、リスクを抑えることができます。
塩分の6~8割はスープに含まれています。スープを全部飲み干さないだけで、塩分摂取量をカットできます。
これだけで栄養バランスが格段にアップします。
フルーツやサラダも一緒に摂ることで、ビタミン・ミネラル不足を補いましょう。
インスタントラーメンは、私たちの生活に深く根付いた便利な食品であり、「絶対に食べてはいけない」ものではありません。しかし、手軽さや美味しさに隠れて、
といった「怖さ」も確実に存在します。
そして、SNSの軽いノリで「生ラーメンチャレンジ」といった危険な行為に走れば、命を落とすことすらあり得る現実があるのです。
現代人の強い味方であるインスタントラーメン。「賢く」「ほどほどに」「安全に」楽しむことが、これからの新常識です。