
世界最強の投資家ウォーレン・バフェットの生い立ち...
9/5(金)
2025年
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ビジョナリー編集部 2025/09/04
Facebook――月間アクティブユーザーは実に30億人超。この巨大サービスをゼロから創り上げたのが、マーク・ザッカーバーグ氏です。
一体、彼の生い立ちや価値観にはどんな秘密が隠されているのでしょうか?
本記事では、ザッカーバーグ氏の幼少期からFacebook成功の裏側、そして彼が大切にしている考え方まで紹介します。
マーク・ザッカーバーグ氏は1984年、ニューヨーク州の裕福な家庭に生まれました。父親は歯科医、母親は精神科医という安定した環境の中で育ちます。しかし、彼の好奇心は他の子どもたちとは一線を画していました。
小学校6年生でパソコンを手に入れると、早くもプログラミングに没頭。
12歳の時には、父の歯科医院を手助けする受付管理システムを自ら開発し、家庭教師も「教えることはもうない」と舌を巻いたといいます。
中学生になると、同級生がゲームを楽しむ一方で、ザッカーバーグ氏は自らローマ帝国時代を舞台にしたオリジナルゲームを制作。
このころから「既存のものに満足せず、自分で新しいものを作る」という姿勢が際立っていました。
高校時代、ザッカーバーグ氏は地元の学校に物足りなさを感じ、アイビーリーグ進学が当たり前というエリート校へ転校。そこで彼はさらに自分の能力を伸ばしていきます。
18歳のときには、ユーザーの好みに合わせて音楽を自動推薦するソフトウェア「Synapse Media Player」を開発。このサービスはインターネット上で瞬く間に話題となり、マイクロソフト社などから約1億円もの買収オファーが舞い込みました。
驚くべきは、そのオファーをザッカーバーグ氏が迷うことなく断ったことです。
「お金儲けのためじゃない。誰でも無料で使えるものにしたい」――この一言に彼の哲学が凝縮されています。
2002年、ハーバード大学に入学したザッカーバーグ氏は、わずか半年足らずで「Course Match(コースマッチ)」という講義選択支援ソフトや、美人投票サイト「Facemash」を立ち上げます。
「Facemash」は、女子学生の顔写真を2枚並べて「どちらが魅力的か」を投票させるというもので、瞬く間に学内で話題に。しかし、プライバシーや差別の問題を引き起こし、大学から処分を受ける結果となりました。
この経験は、後のFacebook開発にも大きく影響します。
「人をつなげることがいかに大きな力を持つか」
「サービスを作る際には社会的な責任も伴う」
こうした気づきが、後のプロダクト作りに生きていくのです。
当時、ハーバード大学は学生名簿をデジタル化する計画が進まず、学生たちは自分自身の情報をアップロードできる場を求めていました。そこでザッカーバーグ氏は、「それなら自分で作ろう」と一念発起。わずか1週間で「The facebook」を開発し、2004年2月4日に公開します。
サービス開始直後から利用者が急増し、1カ月で1万人、4カ月で全米の名門大学34校・16万人に拡大。先行する「Friendster」や「MySpace」は匿名性が高かったのに対し、「The facebook」は実名登録・大学メールアドレス必須という信頼性の高さが評価され、学生の間で急速に広まりました。
ザッカーバーグ氏は、サービス開発の動機をこう語ります。
「皆、僕と同じ大学生だ。だから、自分に面白いものは皆にも面白くて便利なものになるんじゃないか」
「The facebook」は急成長を続ける一方で、サーバー費用や人材採用など資金繰りの課題が浮上します。
ザッカーバーグ氏は家族から学費として預かった8万5,000ドルをサーバー購入に充てる決断をし、最終的に大学を中退。
周囲が安定を選ぶ中、「やりたいことに全力で突き進む」姿勢が、成功を引き寄せました。
さらなる拡大を目指し、著名投資家ピーター・ティール氏から50万ドルの出資を受けることに成功。
続く2005年には、ベンチャーキャピタルから1,270万ドルの大型投資を獲得し、資金の心配なくサービス開発に集中できる環境を手にします。
ザッカーバーグ氏がよく口にするのがこの言葉。
「変化の激しい時代には、何もリスクを取らないことが一番のリスクになる」
挑戦を恐れず、失敗から学びながら前進し続ける――これが彼の成功哲学です。
2006年、ついに「Facebook」と名を変え、全世界の一般ユーザーにサービスを開放。さらに多言語対応を進めることで、2008年には競合MySpaceを抜き、世界最大のSNSとなりました。
Facebookの成長を支えたのは、ユーザーと向き合い続ける姿勢です。
この柔軟なPDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルが、サービスの進化を加速させました。
「いきなり大きなものを作るのではなく、小さなプロジェクトを積み重ねて最終的に一つにまとめる」
学生時代から続く“積み上げ型”のアプローチは、ビジネスの現場でも有効です。
ザッカーバーグ氏のサービス開発は、常に「誰かの役に立つこと」「人が本当に求めていること」からスタートしています。
「自分が便利だと思うものは、他の人も同じように便利に感じるはず」という信念が、新しい価値を生み出してきました。
2017年、ハーバード大学でのスピーチで、ザッカーバーグ氏はこう語りました。
「自分の人生の目的を見つけるだけでは不十分だ。誰もが目的や意義を持てる社会を創り出すこと――それこそがミレニアル世代の課題だ」
SNSを通じて、世界中の人々に新たな「つながり」や「目的」を提供したい。
この社会的使命感が、彼を突き動かしています。
ザッカーバーグ氏といえば、グレーのTシャツにジーンズというカジュアルな服装がトレードマーク。
その理由は、「決断に使うエネルギーを最小化し、重要なことに集中したいから」。
日常の些細な選択を減らし、本質的な仕事に最大限の時間を費やす――
これはスティーブ・ジョブズ氏にも共通する、効率化の極意です。
社内では「ウォーキング・ミーティング(歩きながらの会議)」を習慣化。
研究によれば、歩きながら話すことでクリエイティブな発想が60%以上も高まると言われています。
ザッカーバーグ氏は「座って会議をするより、立って動きながらのほうが短時間で本質的な決定ができる」と語っています。
一見、ザッカーバーグ氏の成功は「天才的な才能」や「運の良さ」によるものと思われがちです。しかし実際は、
これら一つひとつの積み重ねが、Facebookを世界最大のSNSに押し上げました。
ここまでのストーリーを振り返ると、ザッカーバーグ氏の生き方・働き方には私たちの毎日に応用できるヒントが数多く隠されています。
ザッカーバーグ氏の軌跡は、「たった一人の大学生」でも世界を変えられることを証明しています。
あなたも、まずは身近な「小さな一歩」からチャレンジを始めてみませんか?
そして、誰かの役に立つアイデアやサービスを生み出すことで、新たな価値を切り拓いていきましょう。