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10/1(水)
2025年
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ビジョナリー編集部 2025/10/01
「メタバースは一時的なブーム」。一部ではそんな声も聞かれるようになった。しかし、その熱狂は決して過去のものではないようだ。世界最大級のVRイベント「バーチャルマーケット(Vket)」を主催する株式会社HIKKYによると、2025年夏には過去最高となる全世界135万人が来場したという。その盛り上がりは、衰えるどころか勢いを増している。
その勢いはリアルの街へも波及し、今回で5回目となる体験型XRイベント「VketReal 2025 Summer」が、2025年7月26日(土)~27日(日)の2日間、ベルサール秋葉原で開催された。単一会場では過去最多となる5万人が来場したという。
Vket2025 Summerの開催レポートはこちら
Vket Magazineによるレポートはこちら
本番の様子がダイジェストで分かる動画はこちら
このイベントは、アバター文化や最新XR技術に触れながら交流・体験が楽しめる“パラリアル(※バーチャルとリアルが同時に存在し融合する)”空間を、リアルの街に生み出すことを目指している。
特筆すべきは、IP・著名人・広告を軸としない集客構造にあるという点だ。個人クリエイター、コミュニティ、企業、そして来場者までもが“コンテンツ化”することで、仮想と現実の空間が一体となった「遊び場」として構築されているのだという。
一部のコアユーザーが起点となり始まったVketRealは、回を重ねるごとに支持を拡大。今では家族連れや旅行者、カップルなど、一般の通行人をも巻き込むほどの好評ぶりで、都市の中でバーチャル文化が自然に溶け込む新しい現象へと成長を遂げている。
さらに、その動きは東京だけにとどまらない。北は北海道から南は福岡まで全国7都市で英国風パブ「HUB」とのコラボカフェをオープン。7月21日(月・祝)には、有志のユーザーによって「VketReal in 札幌」が開催され、延べ1,000人以上が参加する盛況となった。この成功をきっかけに、有志によるVketRealの全国展開の動きがさらに加速しているという。
【トピック】
画像①
▼V決闘 リアルの様子
V決闘バーチャルの様子
バーチャルとリアルで対戦する次世代体感型ゲーム「V決闘」では、VRCボクシングとのコラボが実現。リアル会場ではボクシンググローブ型のコントローラーでパンチしてスイカを割り、バーチャル側の参加者と競い合った。「爽快すぎてクセになる」「友達と盛り上がった」と人気を博し、秋葉原の街を散策する観光客の目にも留まり、会場を大いに盛り上げたという。
キャラクター原案をつくしあきひと先生が手掛け、HIKKYと共に進める「MOKURI project」の大型ブース「MOKURIの恥ずかしがり屋」も登場。モクリがもふもふの手で来場者にサイダーやおせんべい、オリジナルステッカーを手渡す演出が話題を呼んだ。「もふもふ過ぎて胸キュンした」「直接手渡しされるのが嬉しい体験だった」などの声が続出し、SNSでも好意的な反応が多く投稿された。さらに、プロダクション体育館メンバーの登場も、一層場を盛り上げたとのことだ。
画像②
▼ファイバリオンをリアルで操作している様子
ファイバリオンをバーチャルで操作している様子
勇者技術研究所制作による巨大ロボット「ファイバリオン」を、バーチャルでの遠隔操作とリアルの両方で楽しめる体験型展示も展開された。来場者は自身の動きでロボットの腕を操作し、その手応えと演出に圧倒された様子。「自分がパイロットになれた気分」「技術のデザイン性が未来的」といった声が寄せられ、体験型テックコンテンツとして高い評価を受けたという。
地下1Fの「パラリアルクリエイターズエリア」では、全国から集まった107団体によるブースが日替わりで登場。出展者の中には、自作の3Dアバターグッズの販売や企画展示に加え、AI技術や最新ハードウェアを駆使する気鋭のクリエイターも数多く参加し、エンジニア出身のクリエイターたちの活躍も目立った。
彼らは「バーチャルからリアルに飛び出す」交流を生み出し、「推しにリアルで会えて感動した」「知らないけど刺さる作品に出会えた」といった声が多く寄せられるなど、来場者と出展者との距離が縮まる場となったようだ。107団体それぞれが独自のアイデアと先進性を兼ね備えた展示を実現したことで、一般的な即売会イベントにはない、特徴的な体験価値を提供することに成功したという。
VketReal 2025 Summerでは、企業や自治体も単なる広告主としてではなく、「共に町での新しい体験を作る一員」として参加した点が特徴的だ。3DCG・AI・最新ハードウェアなどの技術を活用し、来場者が直接手を動かし、五感で楽しめるような、街そのものを新しい体験の舞台に変えるアトラクション型アプローチを展開した。
来場者からは「企業ブースなのに体験の中に自然に溶け込んでいて、まるで一緒に遊んでいるみたい」「広告っぽさが全くなく、純粋に楽しめた」といった声も寄せられ、“広告ではなく町での新しい体験”というコンセプトが成功を収めたことがうかがえる。HIKKYも全体のUX設計やテック演出面でリードし、各ブースと連動しながら都市型XRイベントとしての完成度を企業と共に高めていった。
画像③ インテル
インテル株式会社のブースでは、裸眼で立体映像を楽しめる空間再現ディスプレイを活用。「インテル® Core Ultra」コーナーではVR開発チーム『チームインテル』のメンバーと対話できる臨場感あふれる体験が提供された。PCマイスターが3Dアバターで接客する相談所や、全20か所の間違い探しゲームも人気を集めたという。インテル製CPUがVketユーザーやクリエイター活動をいかに支えるかを訴求し、VR会場では人気クリエイターとのコラボや制作過程のSNS発信、リアル会場では制作クリエイターやマイスターに直接会える施策を展開。「本当に目の前にいるみたい」「PCの相談が直接できてうれしい」といった声が寄せられ、技術と交流が融合した場となった。
株式会社ユニバーサルエンターテインメントは、7月7日に導入された新機種「アレックス ブライト」をMRゴーグル「Apple Vision Pro」で試遊できる特別展示を実施。プレイ中に遊び方の説明や特別演出が重ねて表示される仕掛けで、最大70分待ちの盛況となった。体験後にはオリジナルグッズが当たる企画もあり、「家の近くのパチンコ屋さんにあったら絶対やりたい!」といった声が聞かれるなど、XRで進化したパチスロ体験が来場者の記憶に強く残ったようだ。
静岡県焼津市は、漁港や観光地を撮影した360度動画をVRで体験できるブースを展開し、「本当に海の匂いがしそう」と来場者を驚かせた。物販では、前回タレントを起用し2日間かけて売り切った量のツナ缶などを、今回は初日の午前中に完売。予備も即完売し、2日目に追加で用意した分もすぐに売り切れるほどの盛況ぶりだったという。さらに、Instagramストーリーズ出演&フォローで先着100名に「節のたね」をプレゼントする企画や食品サンプル展示も好評で、地方発の食文化と魅力が、秋葉原の街でも強く支持される結果となった。
バーチャルマーケットの会場でもある世界最大のVRSNSプラットフォーム「VRChat」も5回連続で出展。今回も大画面にVRChatを映し出し、海外にいる公式スタッフと来場者が直接対話できる機会を設けた。ブースではVRChatの最新機能「Avatar Marketplace」も紹介され、難解な外部ツールを一切使わずにVRChat内でアバターを直接購入できる新たな市場の誕生に、「これは革命だ」との声も上がったという。
東洋建設株式会社は、ニューヨークの超高層ビル工事現場を再現したVRアトラクションを出展。高所に架かる一本橋を強風の中で渡る作業を安全に疑似体験でき、「思った以上に緊張した」「安全対策の大切さを実感した」との声が聞かれた。普段は立ち入れない現場を通じて、安全意識の向上を促すユニークな展示となった。
大日本印刷株式会社は初出展し、AKIBA観光協議会の協力のもと有名IPと浮世絵を融合させたオリジナルグッズの即売や、マインクラフトを活用したカーボンニュートラル教育教材の体験などを実施。「暮らしに近くて分かりやすい」「子どもにも体験させたい」との声が多く、教育や文化分野でのメタバース活用の可能性を身近に感じられる場を提供した。
仲村製茶株式会社は、Vket公式キャラクターのイラストをパッケージに採用したコラボ商品「V茶(ぶいちゃ)」(全5フレーバー)を販売し、約3,000杯の試飲を実施。香り高くすっきりとした味わいに「事前情報で気になっていたけど、リアルで飲んだらファンになった!」という声が多数寄せられ、「パッケージの可愛さや遊び心が良い」と、味と世界観の両面で高い評価を集めたという。
このように、出展各社は製品やサービスを一方的に宣伝するのではなく、来場者とともに体験を形づくる「共創者」として参加。HIKKYの伴走により、最新技術は驚きや楽しさへと翻訳され、都市型イベントとしてのVketRealの魅力を一層引き上げていた。
秋葉原の街が、アバター姿の来場者と現実世界の人々で入り混じる──。VketRealは、単なる会場内イベントにとどまらず、街全体を巻き込みながら都市の景色そのものを変えていった。
周辺では、来場者の姿に引き寄せられた一般客が「あれは何のイベント?」と興味を示し、そのまま会場を訪れる光景も多く見られたという。特に今回は、秋葉原周辺の店舗と連動したコラボ企画を展開。毎回好評だというHUB秋葉原店とのコラボカフェが2日間限定でオープンし、バーチャルとリアルをつなぐ“もうひとつのVketスポット”として来場者で賑わった。
この盛り上がりは会場外にも広がり、北は北海道から南は福岡まで、全国7都市のHUB店舗で「コミュコラボカフェ」も展開。VRChatで人気のコミュニティやワールドとコラボした限定ドリンクやコースターを提供し、来店者同士がリアルの場で乾杯し合う光景が全国各地で広がった。来場者アンケートでも「会場外でも楽しめるのが新しい」「遠方でもイベントの一体感を感じられた」といった声が寄せられている。
さらに、これまでVketRealを楽しんでいたユーザーが「私たちの町でもVketRealを開催したい!」と立ち上がり、有志として7月21日(月)にさっぽろテレビ塔で「VketReal in 札幌」を開催したところ、700人以上が来場するなど大盛況となった。
26~27日のVketReal 2025 Summerでは、札幌会場を3D化し、VRゴーグルを覗き込むことでイベントの熱量を感じられるイマーシブ体験も好評となりました。
こうした成功も後押しとなり、「次は自分の地元で開催したい」「旅行を兼ねて全国のVketRealを巡りたい」という声が多くあがっているという。VketRealは、東京・秋葉原から始まった熱狂を全国へと広げ、新たな文化圏の創出へと歩みを進めている。
イベント名:VketReal 2025 Summer
開催日:2025年7月26日(土)~27日(日)、10時~19時
テーマ:バーチャル⇆リアル 世界を開く“鍵”になれ!
会場:ベルサール秋葉原(東京都千代田区外神田3丁目12−8 住友不動産秋葉原ビル1F・B1)
WEB:https://vket.com/lp/2025Summer_real
X:https://x.com/VketReal
Vket2025 Summer開催レポート: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000461.000034617.html
Vket note:https://magazine.vket.com/n/n0848ad7c29fd
VketReal note:https://magazine.vket.com/n/n01f4c668713d
『VketReal』は、XR関連のクリエイティブ活動およびコミュニティ活性化を主目的としたリアルイベントです。
一般的な展示即売会の形式に、来場者を驚かせるバーチャル×リアルの作品が集い、交流会などを合わせた独自プランニングを開発。最新技術を駆使した『Vketアトラクション』によって、VRユーザーは家にいながら会場や街へ出かけられる「バーチャルな姿のままリアルに飛び出す」体験を得られます。
また、現地の来場者は専門知識や難しい操作は不要で、アバター姿のVR住民との対話やミニゲームをプレイしたり、実際の商品をその場で購入できるアバター接客が体験できます。
さらに、プラットフォーマーや企業・団体、開催する街のお店などに参加を促すことにより、メタバースの未開市場を一丸となって開拓していくことを目標にしています。
代表取締役CEO:舟越靖
本社:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1丁目20番22号 三富ビル4F
設立:2018年5月1日
コーポレートサイト:https://hikky.co.jp/
法人様向けページ:https://hikky.co.jp/biz
お問合せはこちら:https://hikky.co.jp/contact