
「学びが人生を変える」パスメイクHD社長が語る、教育を通じた社会課題解決への挑戦
ビジョナリー編集部 2025/04/29
5/6(火)
2025年
ビジョナリー編集部 2025/05/01
創業以来、「おいしさと健康を追求する」という精神のもと、昆布と豆の分野で国内トップシェアを誇るフジッコ。インタビュー後編では、代表取締役社長執行役員・福井正一氏に、「仕事をする上で大事にしている心構え」について伺った。
私が仕事をする上で大切にしている心構えは、大きく3つあります。
1つ目は、 「最上級の情熱を持つこと」 です。
私の好きな童話に、「3人のレンガ積み」という話があります。この童話から、仕事に対する姿勢について大きな示唆を受けました。この名著には、
「仕事の目的は他者から与えられるものではなく、自ら見出すもの」
という強いメッセージが隠されています。
仕事の原点とは、自分以外の誰かを元気にし、幸せにすることです。それを達成するために大事なことはいろいろとありますが、自らが果たすべき役割や目的を深く理解し、行動するためには、最上級の情熱が必要だと考えています。この情熱こそが、個人やチームの活動の起点となり、周囲を感化して、思わぬ協力や応援を引き寄せるのです。
目的を達成するまでの過程で、幾度となく困難な状況に直面することもあると思います。ですが、情熱を持ち、創造力を働かせ、くじけることなく全力で取り組み続ければ、必ず道は開ける。私はそう信じています。
2つ目は、 「繋がりを感じて生きること」 です。
フジッコの企業理念には、
「自然の恵みに感謝し 美味しさを革新しつづけ 全ての人々を元気で幸せにする 健康創造企業を目指します」
という一節があります。
私はこの理念を見返すたび、仕事とは一つの組織だけで完結するものではなく、多くの「繋がり」によって成り立っているのだ、ということを強く意識します。
たとえば、私たちが製造する食品の原材料は、生産者の方々が大切に育んでくださった「自然の恵み」です。商品の企画開発に際し過去の資料を紐解くと、会社がこれまでに蓄積してきた過去の知恵や知識、情熱やこだわりが詰め込まれていることに気付かされます。 そのような視点でフジッコの歴史を振り返ってみると、多くの方々との繋がりが今日のフジッコを支えているのだと実感できます。
社員にも、日々の営みや活動の中で、未来に向けた「繋がり」を感じ取り、仲間と目標を共有して切磋琢磨しながら「絆」を深め、豊かで味わい深い人生を送ってほしい、と願っています。
3つ目は、 「感謝の心を持つこと」 です。 フジッコでは、次世代の健康を育む「食育」にも取り組んでいます。 その活動の中で、先日参加したお子様からこのようなお手紙をいただきました。
「のうかの人のたいへんさ、りょうりをつくる人のたいへんさ、いろんな人のおかげでおいしいごはんが食べられるとわかりました。いつもかんしゃしごはんはのこさずたべようと思います。わすれられない半年間になりました。」
このお手紙が、どれほど私たちに勇気を与えてくれたか計り知れません。
スタッフをはじめ、多くの社員がこのメッセージに励まされ、嬉しく、優しい気持ちになりました。自分たちの仕事が、どれだけお客さまに喜んでいただけるのかを実感したとき、その感謝の気持ちは誇りへと昇華され、やる気へと繋がります。結果として、より良い仕事を生み出す原動力となっているのです。
仕事とは、単に上司から言われた指示を遂行するものではなく、『なぜやるのか、誰のためにやるのか』を自身に問いながら、自らが果たすべき役割や目的を深く理解し、自律的に取り組むものだと、私は思っています。 社員にもそのような自覚と使命をもって、行動してもらいたいと考えています。
これからもフジッコは、企業理念に掲げる「健康創造企業」の言葉に恥じぬよう、創業100周年に向けて、日々誠実に歩みを進めてまいります。そして、「おいしさ」という幸せを皆様の食卓にお届けすることへ挑戦し続けていきます。